電源トランスの漏れ電圧です。 AC24.81Vで良好です。

高圧セレン直後の電圧です。 317.7Vを示し少し低い値です。

2019.12. 11 掲載、検査完了
2019.12. 13 内容コメント変更
2019.12. 25 レストア完了

同じく左チャンネルのぶっといコンデンサーです。同じ様に0.551uFを表示しこちらも完全に不良です。

高圧セレン直後の電圧です。322.6Vで少し低い値ですが良好です。
恐らくトランスの出力が少し低いのでしょう。

ボリュームはメイン、バランスともポッチ2つの2桁台純正クラロスタット製です。

セレン以外はオリジナル状態の電源回路です。

★電源投入前の各電圧チェックです。

3桁台中頃以前の特徴のぶっといワックスタイプのカップリングコンデンサーです。

たくさんの交換部品が有ります。

ヒューズBOXの蓋は、こちらで保有している2桁台の資料から全て菊形なので本機も菊形に交換しました。

レストア後の内部です。基板上のバンブルビーは全て良品に交換しました。
電源回路も電解ブロックコンデンサーは3本とも正規仕様の新品に交換しました。高圧セレンも復刻新品と交換です。
フォノイコのRIAA偏差のコンデンサーと抵抗を正確な値のものに交換しました。
同じくフォノイコのカソードバイパスコンもMarantz純正SPRAGUEの新品に交換しました。今回はSN.2桁台特有の200uFを100uFダブルとしました。

電解ブロックコンデンサーは3本とも正規仕様の新品です。
高圧セレンも交換しました。

★レストア後の試聴です。

今回はいつもより時間を掛けて音質を極めています。
何本かの良品バンブルビーも相性の関係で交換しています。
セラミックコンデンサーも数種類の微妙な容量差から選んで何度も選定しました。

フォノイコのRIAA偏差も極めて正確です。


音はほぼこちらの秘蔵機と変わらない良質のバンブルビーの音になりました。

相変らず実に良い調べです。









バンブルビーには全て特殊コーティングを施し劣化を防いでいます。
奥にダブルのカソードバイパスコンが見えます。
手前の赤いセラミックコンもMarantz純正SPRAGUEの良品です。

ヒーター電圧です。17.66Vとレストア前と余り変わりませんが、これでも良い状態です。

低圧セレン直後の電圧です。25.65Vで良好です。

高圧B2です。257.5Vを示し良好です。

高圧B3です。こちらも236.0Vを示し極めて良好です。

高圧B1です。275.5Vを示し良好です。

ぶっとい0.33uFのワックスタイプです。これは3桁台前半以前に特徴の極めて貴重な物です。
今回の#7はSN.2桁台の極めて貴重な逸品なので特別に良品と交換しました。

★レストア後の各電圧チェックです。

このぶっとい元のコンデンサーのチェックです。表示は0.512uFです。こちらは右チャンネルです。
本来ここは0.33uFなのでかなり膨れています。この値が0.05uF増えても音に影響が出てきます。
本機の元のコンデンサーは1.5倍以上膨らんでいるので完全に不良です。

こちらは交換した元のセラミックコンデンサーです。表示は0.00758uF(7.58nF)で完全に容量抜けで不良です。
ここは本来0.01uFでこの値が0.001uF変っても低音にかなり影響します。
しかもここはセラミックで無いとMarantz7の音にはなりません。

裏面です。低圧セレンも交換しました。横一列に並んだ小さなバンブルビーも良品です。
左下の2本の茶色のぶっといコンデンサーは良品と交換しました。

★レストア完了です。                                                      2019.12.25

今回はオールバンブルビー化フルレストアとなりました。


裏面も4つの小さなカップリングコンデンサーを160Pに交換されています。
低圧セレンも交換されています。

前のレストアで一部のカップリングコンデンサーを160Pに交換されています。セレンも交換されています。
フォノイコ初段のカソードバイパスコンはどういうわけかパラに2本接続されています。
基板上の配線が2桁台ではありません。フラットケーブルの空中線も余分な線をテープで巻いて接続されています。
(2019.12.13追記)
当時の状況に詳しい方のご指摘では、上記パラのカソードバイパスコンやフラットケーブルのテープ巻きは当時からあったそうです。
従ってこれらも正規のオリジナル状態と言えるので、今回はこのまま「改造」はせずバイパスコンのみ同じように良品をパラにして交換します。

★電源回路は電解ブロックコンデンサーが少し劣化しているので2本交換の必要がありますが、セレンは両方とも以前交換してあるようなので今回はこのままで構わないと思います。

電源トランスは漏れ電圧も無く良い状態です。

音もラインアンプは前回のレストアでカップリングコンデンサーも交換してあり、まずまずの音です。
しかしフォノイコはバンブルビーがまだ残っていて、残念ながら音を聴く限りかなり劣化しているようです。

以上の状態からオールバンブルビー化ではバンブルビーは全部交換になります。

以前交換された160Pは全て良品ですが今回バンブルビーに交換します。

フォノイコのカソードバイパスコンは4本ともMarantz純正SPRAGUEの新品に交換です。(パラレル接続)
音に重要なセラミックコンデンサーも同じく純正SPRAGUEのNOS品に交換します。

残っているバンブルビーの片足を外して単体で検査しました。
残念ながらやはり全て不良です。特にフォノイコは歪が出るくらい絶縁不良が進んでいます。

超初期型に付いている硬丸コードも傷みは少ない状態です。

ヒーター電圧です。 17.6Vを示しこちらも少し低い値です。

高圧2段目の電解ブロックコンデンサーです。3ブロックとも良好です。

★電源投入して各部の電圧を計ります。

Marantz7オリジナル 10050番台 超々プレミアム級グリーンハンマートーン塗装の極めてきれいな逸品です。
今回はすべてオリジナルに戻しオールバンブルビー化レストアを依頼されました。

2桁台に特徴の鏡面仕上げのフロントパネルです。ゴールド感の強い塗装は剥げも無く極めてよい状態です。

★内部です。

低圧セレン直後の電圧です。 25.47Vを示しこちらも少し低い値です。

高圧B2です。249.9Vを表示しこちらも少し低い値です。

高圧B3です。こちらも少し低い232.3Vを示しています。

高圧B1です。少し低い値で267.1Vを表示しています。

低圧の電解ブロックコンデンサーです。こちらもLeaky表示でリークしています。

高圧先頭の電解ブロックコンデンサーです。Leaky表示でリークしています。

3桁台以前の超初期型によくあるトランス上のビス山も健在です。

天板には傷は殆どありません。色はこちらにある2桁台とは違いますが後で塗りなおしたものではなく完全なオリジナル塗装です。

ヒューズBOXのキャップは#7に良く見る菊形ではありません。
これが当時の純正か調べて、もし変更されていれば菊形に戻します。

背面も極めて状態は良く一切の改造はされていません。

2桁台特有の背面と右側面がブラウンの2トーンカラーです。

天板底板左側面がグリーンハンマートーン塗装です。

Marantz7 10050番台 レストア依頼機 M.F様 概要