
Marantz7 S/N 10700番台 レストア依頼 概要
2025. 11. 10 検査
2026. 1. 6 レストア完了








ラインアンプのセラミックコンデンサーも交換しました。

レストア後の内部です。 バンブルビーは足を外して単体で検査するとどれも良品のため、いつものように特殊コーティングを施して残しました。音の悪いブラックビューテイも良品でしたが音の良いコンデンサーに交換しました。
チューブマウントが脱落していたので修理しました。
問題のメインボリュームです。大きなガリが出たので代品に交換されました。抵抗値や特性が全く違うものなので社内のジャンクBOXから適当なものを拾って付けられたようです。



★結局不良だと思っていた高圧セレン低圧セレンとも交換しないでブロックコンデンサーを新しくしただけで各電圧が戻っています。
恐らく低圧ブロックコンデンサーがリークして、大きな漏れ電圧がヒーター回路に流れていて電源トランスに大きな負荷が掛かり全体に電圧が落ちていたのでしょう。
レストア後の試聴エージングでフォノに音漏れがまだ混入しているので、各RCA端子の絶縁を測ると、かなり腐食によるアース浮きがあります。この為、渡り配線を行います。


各歪率も良好です。
交換部品です。


左右の出力波形です。正弦波、矩形波とも綺麗です。周波数特性も良好です。
残留ノイズです。左右とも0.1mV以下で良好です。


こちらの左テスターは高圧セレン直後です。こちらも324.3Vでまあまあの値です。交換はしていないのですが電源回路が良くなったので電圧が上がったようです。
こちらも左テスターは低圧セレン直後で26.51Vと電圧が上がっています。
左テスターは高圧B1です。276.0Vで良い値です。右テスターはヒーター電圧です。こちらも18.72Vでまあまあの状態です。
こちらの左テスターは高圧B2です。こちらも257.2Vで良い値です。
こちらの左テスターは高圧B3です。こちらも237.52Vで良い値です。
レストア後の各電圧や特性の検査です。


電源回路はマウントシャーシをオリジナルと同じものを製作し抵抗配線ともに新規に組みました。
勿論、抵抗はマランツ純正のアーレン・ブラッドレーです。これで完全にオリジナル状態です。
横一列の小さなカップリングコンデンサーも、ブラックビューティー(160P)に換えられていたので、マランツ純正GoodAll-TRWに交換しました。

渡り配線を行ったところです。
裏面です。



メインボリュームが安っぽいものに交換されていたので、当工房に在庫があったMarantz7純正のクラロスタットボリュームに交換しました。 ガリは無くギャングエラーも少ない上物です。
フォノイコのカソードバイパスコンに異様な大きさのものに交換されていたので、マランツ純正SPRAGUEの新品に2本だけ交換しました。


電源の電解ブロックコンデンサーは3本ともオリジナル仕様の新品に交換しました。高圧セレンと低圧セレンはブロックコンデンサーや電源回路を全て新しくするとまあまあの値に復帰したので交換せずに残しました。
オリジナルの電源コードの付け根は状態の良いところに差し替えました。
★漸くレストア完了です。 2026. 1. 5
チューブマウントも改造されました。折角取り付けるならきちんと長さを揃えるべきです。傾いて取り付けられています。修理される方の性格が出ています。
ブロックコンデンサーのアルミシャーシーを改造されています。 改造中にラグ板が割れたのか、そのまま放置です。
裏面です。電源のφ25のブロックコンデンサーの代わりにφ35を、しかもシャーシーまでφ35に合うよう開け直して改造されています。これは酷い!
★以上の結果、音は聴くまでも無いのでこのままレストアを進めて行きます。
こちらの右テスターは高圧B3です。210.0Vと、こちらも極めて低い値です。
こちらはオリジナルの低圧φ35です。OL表示は完全に抜け切って機能していません。以前の修理ではこの状態はわかっていたのかどうか、特に音に影響は無いと思って放置されたようですが、音にかなり影響します。
こちらも代品は無いので殆どの修理屋さんは放置されます。
このブロックコンデンサーの不良は音洩れの原因の一つになります。「音洩れは#7のお約束事」などとふざけたことを言って売りつけるショップさんもいます。
こちらも高圧の2段目です。かなり容量が抜けています。

★交換された電解ブロックコンデンサーのチェックです。

内部です。幾つか部品を交換されているようです。特に電源の電解ブロックコンデンサーがタイプの違うものに交換されています。高圧セレンも交換されています。ボリュームも見慣れないものに交換されています。
貴重なMarantz7 S/N.10700番台です。 以前ボリュームに大きなガリが発生し、購入先の有名ヴィンテージショップに修理を依頼したら酷い状態で帰ってきたので当工房に再修理レストアを依頼されました。
メインボリュームの交換の前に純正クラロスタットの検査です。ガリは無くギャングエラーも少ないことを確認しています。
当工房で交換部品として所有していたMarantz7オリジナル純正クラロスタットボリュームです。
★レストア後の試聴エージング風景です。
音に重要なところにバンブルビーが残っているので、こちらにあるオールバンブルビーのセブンと大差ない良い音です。
こちらも右テスターは交換された低圧セレン直後です。22.68Vと、こちらも極めて低い値です。
こちらの右テスターは交換された高圧セレン直後です。280.3Vと、こちらも極めて低い値です。
この青い復刻セレンは不良率が高く、以前こちらでも暫く使っていましたが不良が多いので赤いタイプに変更しています。



左テスターはヒーター電圧です。 15.38Vと極めて低い値です。右テスターは高圧B1です。 240.8Vと極めて低い値です。
こちらの右テスターは高圧B2です。226.6Vと、こちらも極めて低い値です。





φ25からφ35に変更された高圧先頭のブロックコンデンサーです。容量は合っていますがESRが高い状態です。
★各電圧を計ります。


青い高圧セレンの下に配置しているφ25ブロックコンデンサーがφ35に変更されています。どうなったのでしょう。通常Marantz7用のφ25は極めて特殊なコンデンサーなので代品は皆無です。
この為、適当なものを装着されたようです。
