★クラロスタットボリュームの分解清掃です。

Marantz7 S/N 11000番台 修理レストア依頼 概要


★レストア完了です。                                     2024. 11. 13

高圧先頭φ25です。前のレストアで交換されているにも係わらず既に不良です。このブロックは静電容量が抜けています。セレンにダイオードをパラに接続すると逆電圧が掛かり高圧先頭のブロックコンデンサーがやられます。

2024. 10. 19 検査
2024. 11. 13 レストア完了

内部上面です。気になる箇所を交換しクラロスタットボリュームも分解清掃完了です。

以前どこかでメンテをされています。よく見るといろいろ気になるところがあります。カップリングコンデンサーをブラックキャットに交換されています。これは良いのですが、ラインアンプの0.22uFのところを0.25uFに換えられています。ここは時定数の関係で値の違うものに換えると周波数特性が変わります。良くあるバンブルビーの不良の音の様に高域が上がりキンキンした音になります。

ブロックコンデンサーを高圧だけ2本交換されています。よく見るラベルの貼ってあるメーカーのものです。これは5年ほどでダメになります。

全部バラして清掃し、グリスアップをします。

清掃後仮組して測定です。完全にガリは取れたようです。

本組の途中でポッチの位置確認の為、当工房でストックの純正クラロスタットボリューム(左)を参考にしています。
当工房では純正クラロスタットボリュームのポッチ1つのタイプや3桁台用ポッチ2つのタイプを数個在庫で保有しています。

★レストア後の試聴エージング風景です。

綺麗な音が出ています。 音洩れもありません。 ボリュームのガリもありません。
時間が経っても特にノイズは感じません。









本組の後、再度特性チェックです。ガリはありませんがギャングエラーが少しあるようです。しかし、これで気分良く聴けると思います。

各種のコンピューター解析です。

こちらの左白テスターは低圧セレン直後です。25.72Vでまあまあの値です。

こちらの左白テスターは高圧セレン直後です。339.2Vで良い値です。

こちらの左白テスターは高圧B3です。248.6Vで良い値です。

左白テスターは高圧B1です。288.7Vで非常に良い値です。右テスターはヒーター電圧です。17.53Vを示しレストア前より少し下がっています。低圧セレンをそのまま残しているからです。

こちらの左白テスターは高圧B2です。269.6Vで良い値です。

電源回路の抵抗類はブロックコンデンサーの交換と一緒に全て純正A&Bの新品に交換しました。低圧セレンはそのまま残しています。

★レストア後の各電圧チェックです。

トーン回路後のカップリングコンデンサーを同じくマランツ純正SPRAGUEのNOS良品に交換しました。これで低音の響きが違ってきます。

一部のブラックキャットを残し気になる箇所のカップリングコンデンサーを音の良いUSA仕様に交換しました。フォノイコは値の違うカソードバイパスコンを外し純正SPRAGUEの新品に交換しました。ラインのセラミックコンデンサーも純正SPRAGUEの新品に交換しました。

電源回路はダイオードをパラに繋いであった高圧セレンを良品に交換し、ブロックコンデンサーは3本ともオリジナル仕様の新品に交換しました。これで改造されていた電源回路はオリジナル状態に戻りました。

交換部品です。

レストア後の出力波形チェックです。綺麗な波形が出ています。周波数特性、ひずみ率とも良い値です。

残留ノイズです。メーター読みで左2.5mV、右1mVを示し良好です。左が少し大きいのはテーブルが電波を拾っています。カバーを掛けるとなくなります。

裏面です。

高圧2段目φ35です。ダイオードのパラ接続はこちらにまで影響が及んでいます。まだ静電容量はあるもののESRが高く機能していない状態です。恐らく時間の経過と共に温度が上がってくると音に影響が来ると思います。

こちらは高圧セレン+ダイオード直後です。334.4Vです。

こちらは低圧セレン直後です。 25.45Vで少し低い値です。

左の白テスターはヒーター電圧です。18.09Vで少し低い値です。右テスターは高圧B1です。284.3Vで良い値ですがダイオードが接続されているからこの値なのです。このせいでトランスがどんどん蝕まれてゆきます。
近年、当工房でトランス交換が多いのは大体このような経緯です。

こちらは高圧B2です。264Vで良い値です。

こちらは高圧B3です。242.7Vで良い値です。

こちらのブロックも容量がかなり落ちています。

まだ交換されていないオリジナルの低圧ブロックコンデンサーです。OL表示は、このブロックは全く機能していません。

★最初の音出し試聴です。

はじめからひどい音です。ガサゴソ音の他にラインアンプは歪が乗りギンギン音が響きます。
フォノイコはまずまずですが160Pのためぼんやり感があり、これがラインアンプのギンギン音に乗って変な音になります。
音洩れも結構あります。一見良さそうに見えますが、かなり悪い状態です。



★当工房で試聴するスピーカーはTANNOY Monitor RED で2ウエイですが、JBLなどの能率の余り良くない3ウエイのスピーカーでは細かいことは判らないかもしれません。



電源を入れた後フロントパネルを触るとピリピリと感電するので筐体-コンセント間の洩れ電圧を計ります。 AC62.2Vの漏電があります。やはり電源トランスにダメージが来ています。まだ漏電は少ないので電源回路を直して様子を見ます。漏電がAC100Vを超えるとRCAコードで接続している他の機器にこの電圧が流れ、他の機器も危なくなります。

電源を入れて暫くすると結構なノイズが出ますが5分程経ってもまだ画像の様に左右からノイズが出ているようです。スピーカーに耳を当てるとジリジリ音が聞こえます。

★電源を入れて各電圧を計ります。

裏面です。電源回路はやはり別回路を組まれて改造されています。

フォノイコは残念ながらブラックビューティー(160P)に換えられました。しかもカソードバイパスコンの値が全く違うものに交換されています。ここは回り込みでアンプ全体の音に関係します。

こちらも残念ながらセレンにダイオードをパラに接続されています。電源トランスが心配です。

最近ノイズが出るようになったので修理を依頼されました。

改造されて別回路を組まれたチューブラコンです。こちらも容量が抜けています。

交換されたブロックコンデンサーは正規の端子は出ていないので改造して別回路を組まれます。

★電源を入れる前に各ブロックコンデンサーをチェックします。