★レストア後の各部の電圧測定です。

2019. 3.13 初掲載
2019. 3.19 レストア完了

高圧B1の電圧です。DC282.1Vを示し極めて良い値です。

高圧B2です。DC258.1Vを示し、こちらも充分な値です。

高圧B3でフォノイコの電圧です。DC236.6Vを示しベストな状態です。

レストア後の内部上面です。
全てのカップリングコンデンサーを交換しました。
電源回路も全て交換しました。
フォノイコのカソードバイパスコンも4本とも純正SPRAGUE新品に交換しました。
セラミックコンデンサーも交換です。

交換した電源トランスは純正品の中古良品です。
今度の電源トランスの外観は塗装が剥げています。

内部裏面です。横一列のカップリングコンデンサーはGoodAll-TRWの新品に交換しました。
低圧セレンも交換しました。

電源トランス交換風景

高圧セレン直前の電圧です。AC312.9Vを示し充分高い値です。

今度は高圧セレン直後の電圧です。DC324.3Vを示し完全な値です。

低圧セレン直後の電圧です。DC26.39Vを示し極めて良い値です。

ヒーター電圧です。DC18.9Vを示し充分な値です。

交換部品です。
電源トランスを始め、今回も結構な量を交換しました。

本機の試聴エージング風景です。

★本機は最初の電圧測定で余りにも低い電圧であったため音出しには至りませんでした。
電源回路の全てが瀕死の状態のため音に大きなリプルが乗りノイズが発生していました。

レストア後は殆どの電源回路の部品を交換し上記の様に正常な値を示しています。

これで漸く音出しができました。

全てのカップリングコンデンサーは不良のため交換したのでレストア後の音はとてもきれいです。
安定した電源をベースにMarantz7オリジナル特有の煌びやかな中高音が甦っています。
ずっしりとした低音も引き立ちます。

いつものセブンの音です。
とても良い音です。


★レストア完了です。                                                                    2019.3.19







電源回路は純正電源トランスに交換。
電解ブロックコンデンサーも3本とも正規仕様の代品新品に交換しました。
セレンも交換です。

念のためもう一度電源を入れてトランスの交流出力電圧を計りました。

画像のようにAC267.7Vです。
通常280V位出るので既にトランスは絶縁不良を起こして電圧が下がっている状態です。

これは残念ながら電源トランスの不良です。

トランスが不良となると代品が無ければ従来は再起不能となり部品取り機となってしまいます。


当工房ではMarantz7オリジナル用純正電源トランスと代品のトランスも確保しています。

どうされるかオーナー様とご相談となります。


フォノイコのカソードバイパスコンです。画像のようにLeaky表示でリークしESRもかなり高い状態です。

低圧のブロックコンデンサーです。こちらも3ブロック中2ブロックでLeaky表示を示します。

パイロットランプのの取り出し線が正規の場所ではありません。
恐らく暗くなったので1段前で電圧を上げて明るくしたのでしょう。

裏面です。こちらも殆どオリジナル状態です。

内部上面です。ライン部のカップリングコンデンサーがブラックビューティーに変更されている以外は全てオリジナル状態です。

Marantz7オリジナル 13000番台です。
久しぶりに聴いたらハムノイズが出るので診て欲しいとのご依頼です。

★いよいよ電源投入で、各部の電圧を計ります。

こちらもフォノイコのカソードバイパスコンです。画像のようにLeaky表示でリークしESRもかなり高い状態です。

まずは高圧B電圧です。
画像のように109.6Vを示します。ここは280V必要なので約1/3しか上がりません。
これでは大変危険なのでこれ以上の測定はやめてすぐに電源を切りました。
危険と言うのはこれ程下がるとトランスと真空管が危ないからです。

高圧2段目φ35です。3ブロック中2ブロックで画像のようにLeaky表示を示しリークしています。
ESRも最大値を示し完全不良です。

高圧先頭のφ25です。1ブロック目が計測不能の表示で完全不良です。

同じく2ブロックです。一応静電容量はありますがESRが極めて大きくコンデンサー役目を果たしていません。

真空管は6本ともTelefunkenです。

★電源投入前の各ブロックコンデンサーの検査です。

Marantz7 13000番台 レストア依頼機 O.G様 概要