Marantz7 14000番台 レストア依頼機 K.S 様 概要
こちらのMarantz7のAUX入力とCDプレーヤー出力の間にこのボリュームを入れて音出しです。
上の測定状態とは関係なく普通に音が出て音量調節もできます。
しかし、右側に設定したチャンネルでは先程の接触不良の影響でボリュームの角度に関係なく時折最大音量の音が出ます。
この為この状態ではこのボリュームは使い物になりません。
2019. 1. 15 初掲載
2019. 1. 16 レストア完了
試聴風景です。
最上段はSN.10500番台オールバンブルビー、
プレーヤーの下が本機、
下段がSN.10400番台グリーンです。
パワーアンプはこの時は左端に半分見えている#8Bで聴いています。
★ レストア完了です。 2019.
1. 16
結局昨日検査したボリュームはこちらで補修して何とか使えるようになりました。
この為、本日ボリュームを交換し、カップリングコンデンサーもバンブルビーに交換してレストア完了となりました。
ボリュームを固定してつまみを付け、角度目盛り板を付けました。
これに各端子に信号入力とレベル測定出力及び波形検査用プローブを取り付けています。
低周波発振器からのサインカーブ出力をミリバルで測定します。またその波形をオシロで観測します。
★ いよいよ試聴です。
やはり期待通りこちらのオールバンブルビー純正クラロスタットのSN.10500番台と全く同じ音が出ます。
最初はバンブルビーだけ交換して試聴してみましたが、普通にバンブルビーの音でした。
しかしボリュームも交換すると、極めて透明感が引き立ちます。
やはりクラロスタットの威力でしょうか。
純正クラロスタットの様に12時近くでは無く、一般のボリュームと同じく下の方から音が上がってきます。
恐らく通常のAカーブでは無くBカーブかも知れません。
しかし、音は純正クラロスタットの音です。
極めて煌びやかで透明感溢れる音です。
これこそが純正クラロスタットとバンブルビーの音です!
音に重要な個所をバンブルビーに交換しました。
フォノイコは初段管出力の 0.1uF/400V
ラインは貴重な 0.22uF/400Vです。
交換したクラロスタットのメインボリュームです。
メインボリュームとカップリングコンデンサーを交換しました。
本機は以前こちらでレストアを行ったものですが、今回ボリュームの交換と音に一番影響のあるところをバンブルビーに交換したいとのご意向です。
まずは早速持ち込みのクラロスタットボリュームを検査しました。
以下にその状況を掲載します。
これは上の5時少し手前のつまみの位置を見やすく撮ったものです。
5時を少し過ぎたところで一気に0Ωで短絡状態です。
4時の角度で漸く少し振れます。
5時少し手前でかなり振れています。
同じく3時の角度まで回しても針は触れずに無限大です。これは上のミリバルでの電圧測定と同じような状況です。
デジタルのマルチテスターでは不安定なのでアナログテスターで撮りました。
ボリュームを絞り切った状態で真中のターミナルの値は無限大です。
このボリュームは取付け側のターミナルがガタついて接触不良を起こしています。
上の画像では白のクリップで挟んでいるターミナルがガタついて抵抗値は無限大(OL)を示し、浮いてしまっています。
こちらは外側の抵抗値です。こちらは正常ですが。本来500kΩのところ、このボリュームは左右とも420kΩ近辺を表示します。
4時を過ぎた角度です。3.8V辺りです。
最大角度で針は4Vを示しています。
ボリュームを回し1時の角度です。この位置でも上と同じ2.3Vを表示しています。
ここから漸く変化が出始めています。
今度は3時を過ぎた角度です。これで漸く3.2V辺りです。
ボリュームが7時で絞り切った状態で既に2.2Vを示しています。
このメーターは赤針と黒針がそれぞれ左右のチャンネルを表し、この表示では2本の針とも重なって表示しています。
左右ともフルレンジ10Vです。
左と同じ画像ですが、目盛りにピントを合わせています。