高圧セレン直後です。417Vを示しかなり高い値です。通常は最初の約10秒位は360V位まで上がりそれから下がって320V位で落ち着きます。
★大変時間が掛かってしまいましたが漸く修理完了です。 2021. 4.
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今回は、いつも通り比較的早い時期に部品交換等を済ませていました。しかし、調整に入ると暫くしてヒューズが飛び始めます。やはり修理前の高圧の異常電圧で回路の一部が損傷していました。この個所の特定に時間が掛かっています。非常に難儀でした。
今回の交換部品です。大物がたくさんあります。
★修理後の試聴エージング風景です。
オールバンブルビーの透明感溢れる調べが部屋中に響き渡ります。
これがバンブルビーの実力です!
高圧B3です。235.3Vを示し良好です。
高圧B2です。253.4Vを示し良好です。
★修理後の各電圧のチェックです。
高圧セレン直後の電圧です。301.7Vと少し低いですが充分な値です。
ヒーター電圧です。17.35Vを示し良好です。
低圧セレン直後の電圧です。23.82Vと少し低いですが時間の経過と共に正常値になります。
裏面です。低圧セレンや抵抗類も交換しています。
電源トランス、電解ブロックコンデンサー3本、高圧セレンを交換しました。
★状況の流れとしては電源トランスの1次側で焼損或いは一部ショートが発生し2次側の電圧が異常高圧になったことから電解ブロックコンデンサーの耐圧を越えたため高圧先頭φ25の電解ブロックコンデンサーが3ブロックとも一斉にパンクしたと考えられます。
この為高圧B1からB3まで一斉に異常高圧になりました。
また、高圧の電解ブロックコンデンサーのパンクからアースが共通な低圧の電解ブロックコンデンサーも抜けてショートしたと考えられます。このことからヒーター電圧も上がらなくなりました。
これが音楽を聴いていて突然音が出なくなった原因です。
まずは電源回路を電源トランスを含めて全て交換し、各電圧が正常になった後で各回路の状況を検査します。
電源のN極と筐体間の漏れ電圧です。AC65.9Vも漏れがあり電源トランスが漏電しています。フロントパネルを触るとピリピリと感電します。
高圧電圧が異常に高いので電源トランスの1次側で一部ショートとトランス全体に漏電が発生しているようです。
音楽を聴いていると突然音が出なくなったので修理を依頼されました。
★ヒーター電圧が全く出ていません。ヒーターセレンから電圧は出ているので電解ブロックコンデンサーのショートで電圧が上がらなくなっています。
ヒーターセレン直後の電圧です。24.22Vで少し低い値ですが一応電圧が出ています。
ヒーター電圧です。0.5Vしか出ていません。普通は18V位です。
高圧B1です。こちらも413Vを示し極めて高い値です。通常ここは270〜280V位なので異常な高圧です。
高圧先頭φ25です。容量が倍以上に膨らみESRは計測の限界値を越えて完全に抜け切っています。
高圧2段目です。まあまあの値です。
低圧のφ35です。2ブロックで計測不能です。完全に抜けています。
★電源を入れて各部の電圧を計ります。
電源回路に電解コンデンサーが追加されています。
★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーのチェックです。
Marantz7 15000番台 レストア依頼機 M. T 様 概要
高圧B1です。272.5Vを示し良好です。
★高圧電圧は完全に異常な高さです。恐らく電源トランス1次側の一部ショートが考えられます。
高圧セレンの裏にダイオードが接続されています。