★再検査です。                                                 2024. 10. 23

レストア完了後お送りしましたが、レコードの音量が左右で違いCDと切り替える時バランス調整がわずらわしくなったので再検査を依頼されました。

フォノイコに1kHz 0.5Vを入力し、ボリュームを12時に合わせて出力電圧を計ると、左は 0.2V, 右は0.18Vで少し出力が違います。
今度は同じフォノイコに同じ電圧を加えRecording Outputs端子からの出力を見たのが下記の画像になります。

このRecording Outputs端子はセレクトスイッチから直接出ているもので、レコードの場合はフォノイコライザー回路を通った後の出力が直接取り出せます。

内部です。ひどかった電源周りの消耗部品を交換し基板上のバンブルビーを全て良品に交換しました。

残留ノイズです。 左右ともミリバルのメーター読みで1mVを示し良好です。

左右の出力波形です。 綺麗な波形が出ています。

2024. 9. 21 検査
2024. 10. 11 レストア完了
2024. 10. 23 再検査

こちらの左白テスターは高圧B3です。252.3Vで良好です。

こちらの左白テスターは高圧B2です。270.2Vで良好です。


★レストア完了です。                                      2024. 10. 11

★こちらのラインアンプはSPRAGUEのオイルコンでしょうか?余り見掛けないものに交換されています。たまたまこう云うものが手に入ったので交換されたようですが、音に一番重要なところにこんなものを使われるとは、、、

一般にバンブルビー以外はSPRAGUEのコンデンサーはろくなものが無く、一番曇った音がビタミンQ、ついでブラックビューティー(160P)です。
有名ショップ様は皆さんこれらを使って音を変えられます。

折角のMarantz7オリジナルが泣きます。

★フォノイコのカソードバイパスコンです。

フォノイコに1kHzの周波数を掛けたときの左右の出力電圧とその波形です。
左右とも全く同じ出力が出ています。
指針は黒が左、赤が右ですが左右が完全に重なっているので黒の針しか見えません。

★以上のようにフォノイコの出力は左右とも全く同じレベルでRIAA偏差の周波数特性も同じです。またラインアンプを含めた各プレート電圧を再チェックしましたがほぼ同じのため、全体として同じレベルで増幅しています。

恐らく出力が違うのはボリュームのギャングエラーに拠るものです。各角度によって結構左右の針の振れが検出されます。
こちらにレストアに出す前は特に問題ではなくレストア後に気になるようになった言われます。

レストア後は各電圧が正常になり増幅率が正規の状態になったので音量は以前とは違うはずです。この為ボリュームの通常聴く位置が変わったことで偶然ギャングエラーの多い位置になったと推測します。

通常こちらで最終チェックをする場合は、周波数特性やひずみ、残留ノイズ等の他に左右のレベルもチェックしているので普通は以上のような結果になります。









今度は同じく10kHzでの出力と波形です。こちらも左右とも完全に重なり同じレベルです。

(イコライザーなので周波数によって出力レベルは違うため入力電圧で調整しています。)

こちらの左白テスターは低圧セレン直後です。27.74Vで良好です。

★レストア後の試聴エージング風景です。


いつものバンブルビーの良い音が蘇っています。

こちらの左白テスターは高圧セレン直後です。340.0Vで良好です。

左の白テスターは高圧B1です。287.4Vで良い値です。中央のテスターはヒーター電圧です。18.83Vで良い値です。

交換した良品バンブルビーにはいつもの様に特殊なコーティングを施し劣化を防いでいます。

多数の交換部品です。

電源の各値を測ります。

横一列の小さなバンブルビーも良品に交換しました。

トーン回路後のカップリングコンデンサーをSPRAGUEの良品に交換しました。

低圧セレンを交換しています。

裏面です。

電源は高圧セレンを交換しブロックコンデンサーも2本交換しました。

裏面です。電源は低圧セレンを交換されています。

高圧B2です。こちらも200Vを切って198.3Vです。

左右4個とも以前交換されているので良好です。

高圧先頭φ25です。 このブロックは完全に抜けて不良です。

★最初の試聴風景です。

検査で余りにも悪い状態なので聴く程でもなかったのですが、珍しいコンデンサーが使われているので音を聴いてみたくなりました。

やはり聴かなければよかったようです。 酷い音です。

まずCDでラインアンプのみの音を聴くとギーギーとかなりひずみの有る音が出ています。
フォノイコは予想通り丸みがあり曇った音です。160Pの定番の音です。これがラインアンプを通ると歪みと合わさって何となく普通に聴こえるような錯覚を覚えます。当然Marantz7の音とは別の音です。RIAA偏差も崩れて低音が弱く感じます。
左右からキーンと発信音が出ています。

さすがにこれ程酷い音は久し振りです。暫く聞くと頭が痛くなってくるので早々に撤収です。



これだけ低い電圧で動作しているので電源トランスが心配ですが、幸いまだ漏電までは起こしていないようです。ブロックコンデンサーの先頭が抜けているので、この後暫くすると我慢?の限界を超して全体が一気に抜け、大電流が流れトランスがショートします。極めて危険な状態でした。

最悪になる前に音の悪さに気付きレストアに出されて良かったです。





こちらは低圧セレン直後です。 24.51Vで少し低い値です。

左右出力の残留ノイズです。左右とも電源を入れて暫く経っても少しノイズが乗っています。

高圧セレン直後です。 242.8Vで通常より100V位落ちています。

こちらは高圧B3です。こちらも186.5Vで極めて低い値です。これでよくフォノイコが動作しています。

左の白テスターはヒーター電圧です。17.07Vとかなり下がっています。右のテスターは高圧B1です。何と209.8Vと100V近く下がっています。これまで検査したアンプの中では最下位です。

★電源を入れて各電圧をチェックします。

高圧2段目φ35です。3ブロックともまずまずの値です。しかし最初の試聴では音がかなり悪く発振も起こしているのでこのコンデンサーも交換した方が良いようです。

低圧φ35です。3ブロックとも良好です。

★まずは電源のブロックコンデンサーのチェックです。

Marantz7 S/N 15000番台 レストア依頼 概要

内部です。以前有名ショップで購入されているそうで、そちらでレストアされたのでしょう。定番のブラックビューティーとビタミンQその他のコンデンサーに交換されています。電源はブロックコンデンサーのオリジナルをまだ使われ、高圧セレンを交換されているようです。