2022. 1. 5 検査
2022. 1. 19 レストア完了
2022. 1. 27 再レストア完了
カップリングコンデンサーをこちらの推奨するUSA製に交換しました。ついでにフォノイコも左右で違うものが付いていたので左右同じものに交換しました。
★各カップリングコンデンサーのバンブルビーの状態をチェックします。
高圧先頭φ25です。 3ブロックとも良好です。
高圧2番目φ35です。こちらも3ブロックとも良好です。
低圧φ35です。こちらも3ブロックとも良好です。
★フォノイコのカソードバイパスコンです。
前回他でのレストアで左から3,4番目のカップリングコンデンサーをブラックビューティーに交換されていましたが、音が悪いので良品でしたが交換しました。
裏面です。左下の黄色いコンデンサーも今回交換しました。純正SPRAGUEのNOS品です。S/N 10500〜12000番台辺りまで付いている音の良いものです。この他、低域のNFBの値を決める抵抗も正確な物に交換しています。
左から V1,V2,V3,V4,V5と△マークを付けたV6です。V6はラインアンプの最終段カソードフォロア管です。
案の定、最終のV6が検討値を示しています。CDの音も元気が無くいまいちだったのでラインアンプのどれかを疑っていました。Telefunken ECC83<>有が6本で印字もしっかりしているものですがやはり怪しいものも混ざっていました。
最終の交換部品です。今回交換した大きいバンブルビー2本は単体検査ではまだ何とか使えるかもしれません。しかし何分にも古いものですからやはり音に出てきます。
取り敢えず今回V3のフォノイコのカソードフォロア管にこちらのストック品を付けて出します。
★最終的な試聴風景です。
時間が経つに従い良い音になって行きます。
バンブルビーの青空のようなスカーッとした通る音が蘇っています。
レコードの中の残響音もしっかり再現できます。
各楽器がはっきり聴き分けられます。
そして古いバンブルビーのキンキンした耳障りな音ではありません。スッキリと奇麗な音です。
最終的な試聴でもまだ少し気になることが有るので、全ての真空管を真空管試験機でチェックしました。
今回の交換部品です。
高圧B3です。 235.4Vで良好です。
高圧B2です。 253.9Vで良好です。
パイロットランプは、元は赤いLEDが付いていました。回路を少し改造されていましたが問題無く復元でき純正品に戻しました。
ヒーター電圧です。 19.61Vで良好です。
高圧セレン直後です。 322.3Vで良好です。
低圧整流ダイオード直後です。 27.67Vで良好です。
高圧B1です。 274.4Vで良好です。
裏面は横一列のカップリングコンデンサーをMarantz7純正GoodAll-TRWの新品に交換しました。
★レストア後の各電圧を測ります。
カソードバイパスコンは4本とも純正SPRAGUEの新品に交換しました。これでレコードは良い状態で聴けます。
電源トランスは特注品に交換しました。高圧セレンも交換しました。
電源トランスを特注品に交換し高圧セレンも交換しました。フォノイコのカソードバイパスコンもMarantz7純正SPRAGUEの新品に4本とも交換しました。セラミックコンデンサーも純正品に交換しました。この他のカップリングコンデンサーは特に問題は無いのでそのままです。シールド線の焼け焦げた状態は少し手を加えることにより問題はありません。
使わないところに目隠しキャップが嵌められています。恐らくこの方は左チャンネルのみ使用されて右チャンネルは使われていないと予想します。この為フロントパネルのツマミの位置も頷けます。
上の画像のアース端子が焦げているのは右チャンネルです。
まずは電源トランスの交換が必要です。その後で右チャンネルの損傷個所を見て行きます。
こちらはアース端子です。焦げてケーブルが溶けています。恐らく電源トランスの漏電に依るものでしょう。芯線まで到達していればケーブルの交換が必要です。
パイロットランプが赤です。恐らくLEDです。ソケットが改造されていなければ純正のランプと交換します。
こちらは筐体-コンセントL極間の漏れ電圧です。AC163.8Vで危険な状態です。
高圧B3です。226.6Vでこちらも少し低い値です。
左チャンネルの初段です。こちらも容量が1.5倍程に膨らんでいます。不良です。
左チャンネルの2段目です。こちらもESRが高く不良です。
★電源を入れて各電圧を測ります。
Marantz7オリジナル 16000番台です。 こちらに到着した時のパネルの状態です。各ツマミの位置が変です。左チャンネルだけで聴かれているようです。
★再レストア完了です。 2022. 1. 27
1週間前にレストア完了の表示をしました。しかし暫く聴き込んでいるとどうも音に納得が行かないのでオーナー様にお伝えして再レストアさせてもらうことになりました。
問題はやはり残したバンブルビーです。簡易漏れ検査では良品のようですが音はちょっと引っかかるものがあります。時間を掛けてエージングをしても益々悪くなります。
この為こちらで推奨するコンデンサーに換えることになりました。
ついでにNFB等細かい所も見直します。
★レストア完了です。 2022. 1. 19
こちらは裏面の0.01uFです。1.233Vの漏れがあります。他の3個も同じような状態なので4本とも不良です。
こちらは表面のカップリングです。全て漏れはありません。
筐体-コンセントN極間の漏れ電圧です。AC51.0Vを示しかなり漏電しています。
ヒーター電圧です。19.23Vで良い値です。
低圧整流ダイオード直後です。27.7Vで良い値です。
高圧セレン直後です。324.1Vで少し低い値です。こちらはダイオードをパラに接続しての値です。やはり不良のセレンが悪さをしています。
★フロントパネルを触るとピリピリと感電するので漏電を調べます。
高圧B2です。245.8Vでこちらも少し低い値です。
高圧B1です。269.8Vを示し少し低いもののまあまあの値です。
右チャンネルの2段目です。ESRが高く不良です。
右チャンネルの初段です。こちらは容量が倍程に膨らんでいます。不良です。
真空管は全てTelefunkenです。
★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーをチェックします。
裏面です。一部の抵抗が交換されています。
高圧セレンにダイオードがパラに接続されています。
Marantz7 S/N 16000番台 検査レストア依頼 概要
★レストア後の試聴エージング風景です。
今回は同時にレストアを依頼されたMarantz8Bと一緒にエージングを行っています。
普通にレコードも良い音で聴けます。