内部です。当工房でオールバンブルビーにレストアしたものです。

2021. 8. 2 検査
2021. 8. 11 修理完了


★やっと修理完了です。                                                 2021. 8. 11

今回もかなり難儀でした。これまで経験したことのない症状です。不具合部位の特定に苦労しました。

★ボリュームを外して単体検査を行います。

交換部品です。ボリューム、配線と小さな抵抗類を交換しています。

★修理後の試聴エージング風景です。

いつものバンブルビーの音を出しています。









フォノイコもラインも奇麗な波形を出しています。

交換したコスモス製ボリュームです。良い音を出しています。

修理後の内部です。余り変りませんがメインボリュームを交換し配線も換えました。隠れた内部の抵抗も交換しました。

やはりカーボン被膜が剥離して、角度に依って回すと波形が乱れます。左右の出力に差があります。完全に破損して不良です。






左右のプレート電圧です。右側のテスターでは左の半分の電圧です。このプレート抵抗は破損して抵抗値が変っています。

ボリュームに正弦波を掛けて出力波形を観測します。かなり波形が乱れています。

取り外したボリュームです。

右の画像はバランスボリューム直後の波形です。ライン入力では左右共奇麗な波形です。

Marantz7は回路的にバランスボリュームの後にメインボリュームが配置されているので右画像の通りバランスボリュームから出た後の信号は正常な為、やはりメインボリュームが破損したと考えます。

出力端子から出ている波形です。上段は左チャンネルで下段は右チャンネルです。ミリバルの針も左右で大きく異なっています。
しかも下段の波形にノイズが見られます。

本機は半年前に当工房から購入されたものです。状況を伺うと、CDをMIC入力に繋いで聴いていたそうです。MIC入力はレコードと同じくイコライザーアンプを通りマイクの微弱信号を低音補正を行いながら通常のライン入力レベルまで信号レベルを上げる入力です。
ここに通常のライン入力を繋げた事になり、恐らくノイズ等も含めてイコライザーアンプの許容入力を越えた入力が入り異常電圧でイコライザーアンプから出力され、それをボリュームが受けてボリュームが破損したと考えます。

極めて貴重な純正クラロスタットのメインボリュームです。

残念ながらこのボリュームは代品交換になります。

Marantz7 S/N 17000番台 検査レストア依頼 概要

早速音出しを行います。左の音が非常に小さく右はザーという音を交えて普通に出ますが10時位のところでボコボコと大きな異音を発します。
念の為にどこまで正常な入力を通過させ、どこから異音が出るのか下記の通りオシロで検査しました。