Marantz#7オリジナル 18000番台  概要

本機は1958年から登場し10001〜23000番台まで作られたMarantz#7の中では中期の18000番台です。

良品のバンブルビーが並んでいます。

内部上面です。主なカップリングコンデンサーは良品のバンブルビーに交換しました。
電源回路も高圧低圧セレンを交換し電解ブロックコンデンサーも全て正規仕様の新品に交換しました。
フォノイコのカソードバイパスコンやラインアンプのセラミックコンデンサーはMarantz純正SPRAGUEの新品に交換しました。
本機は18000番台のためクラロスタットは元々付いていません。そこで当工房で固定抵抗を配置した23接点ロータリースイッチによりアッテネータ回路組んでボリュームとしています。

本機の外観はとてもきれいです。殆ど目立った傷の無いフロントパネル。つまみやノブも奇麗です。
天板や側面、リヤパネルも殆ど傷はありません。

裏面です。横一列の小さなカップリングコンデンサーは今回は160Pを使っています。抜けの良すぎるところをこの160Pで押さえています。
トーン回路の黄色のコンデンサーも純正SPRAGUEのNOS良品に交換しました。

電源回路では低圧セレンも交換しています。

電源の各電圧は極めて既定の値に近い状態です。
























★早速の音出しです。

ボリュームが無くなるとこんなにも音が変るかと思うくらい一片の曇りもない極めて透明感のある音です。

同じ良品バンブルビー機でもここまでクリヤーではありません。

まるでデジタルアンプを聴いているような透明度で、しかも真空管アンプの優しさはそのまま、

実に良い音です。














高圧低圧セレンを交換し電解ブロックコンデンサーも3本とも交換しました。

← ボリュームの代わりのアッテネータです。
Marantz7と言えばクラロスタット製ボリュームが必須のように考えられています。
以前より当工房ではこのボリュームの特性を計り性格を認識していますが、幾ら音の良いボリュームと言えどやはりボリュームを通過させると音は曇ります。

そこで今回カーボン蒸着の一般的なボリュームを使わずに、音の良い高級固定抵抗でアッテネーター回路を組み音量の調整を行います。

このアッテネーターに使うロータリースイッチは23接点の特殊なタイプで、特性は1個1個の抵抗値を変えて純正クラロスタットのAカーブを忠実に再現しました。

これによりまるで5月の青空の如く抜けるような中高音と床の反響音が区別できる位ダイナミックな重低音が期待できます。

これはただ今開発しているMarantz model 1 type モノーラル・プリアンプ用の試験機です。