Marantz#7レストア20000番台 F.H 様 概要

2017.2.2

★ レストア完了です。

2017.2.16

裏面もトーン回路入口の0.33uF/200Vのコンデンサーが不良のため黄色のSPRAGUEに交換です。
今回は取りあえずヒータ電源のダイオードはそのままにしました。少し電圧低下はありますが問題無い範囲です。






音は、これでかなり良くなったと思います。

装着の真空管があまり良くないのでこのような表現ですが、Telefunkenなどに交換することによりかなり良い音になると思います。




基板を外してピンを正規の状態に固定し、裏面の抵抗類とも接続可能となりました。
その後漸く電源を入れ、まず高圧B電源を計るとかなり電圧が落ちています。取りあえずチューブラコンデンサーを追加しても上がらないのでセレンの不良です。波形も確認しました。
バンブルビーは0.47uF/200V 2本、0.1uF/400V 1本、0.01uF/400V 2本の合計5本が不良です。
160Pに交換してあった0.22uF/400V 2本を含めると今回は計7本のバンブルビーの交換になりました。
フォノイコの0.0056uFも不良なので交換です。セラミックコンデンサーもSPRAGUEに交換です。
カソードバイパスのチューブラコンも4本SPRAGUEに交換しました。

本機は最初通常レストアの依頼でしたが、後にオールバンブルビー化を希望されました。
20年以上使わずに倉庫に眠っていたようで、危ないので電源も入れられない状態でした。
このためまず内部の目視検査から行いました。すると基板のコンデンサーをはんだ付けするピンがどれも浮いて抜けています。
恐らく長年の温度変化の繰り返しで熱膨張によるものではないかと考えます。
とりあえず基板を外してピンの固定から始めます。

裏面も表のピンが抜けているところは裏の抵抗類との導通も切れていました。
低圧セレンはダイオードに交換されています。








中は全体にきれいです。この機種は20000番台以降なのでボリュームは日本の東京コスモス製です。
しかしコンデンサーは全てバンブルビーが使われ、一部160Pに交換されています。
高圧セレンは後期型の塗装がされていないものです。この機種は過渡期なのか初期型と後期型の両方の特徴を備えています。
基板上のピンが殆ど浮き上がっています。