一新した電源回路です。

★試聴風景です。

電源回路もきちんとなりバンブルビーの良い音を奏でています。


真空管を交換した後、特に異常は感じません。
各チャンネルからの音漏れもありません。


音に影響のある個所のバンブルビーも他と交換し全体には歪も目立たなくなりました。
上記内部画像が正規のバンブルビーの配置です。









裏面です。低圧のセレンも交換しました。抵抗類も少し交換しています。

暫く試聴していると右からピーと言う大き目のノイズが出てきます。
いろいろ探ってV4の真空管から発していることを突き止めました。
Telefunken ECC83<>有 です。

V3から外してこのV4に装着し、こちらに有ったGEの12AX7をV3に装着して再度試聴エージングを続けています。

低圧セレン直後の電圧です。26.46Vを示し極めて良い値です。

ヒーター電圧です。19.68Vを表示し良い値です。

高圧B2です。こちらも263.9Vと良い値です。

高圧B3です。こちらも245.7Vと極めて良い値です。

高圧B1です。 283.1Vと極めて良い値です。

高圧セレン直後の電圧です。 329.0Vとまずまずの値です。

フロントパネルの取り付けが変だったので外してみました。

隙間が出る原因は左上の画像のように中のラグ端子を固定するビスの代わりにどういう訳かブラインドリベットで止めてあります。
この為リベットの頭が出っ張っていてフロントパネルが浮いていました。

本来は右上のビスのように皿ビスを使って表面に出っ張りが出ない筈です。

左の画像のようにリベットの頭が出ています。


結局動きの悪かったトーンのロータリースイッチは外して矯正し、どれもスムーズに回るようになりました。

内部です。電解ブロックコンデンサーは3本とも正規仕様の新品に交換しました。高圧セレンも交換しています。
オーナー様の要望でバンブルビーは全て残しました。取付けが逆の所もあり正規の位置に替えています。
セラミックコンデンサーも純正SPRAGUEに交換しました。

Marantz7 20000番台です。
症状は聴いているとボコボコ音が出て来てその内ブーンと言うノイズも出てくるようになったそうです。
いつもは九州のレストア屋さんに出すのですが、もうお止めになったのでこちらに依頼されました。

早速音出しを行いました。
まず感じたのは、かなり中高域が尖って歪も感じます。下の画像のようにオールバンブルビーでレストアされています。

久しぶりに劣化したバンブルビーの音を聴きました。
その内やはりポツポツと異音が出始めます。恐らく全体が温まってくるとブーンも出始めるのでしょうが、やはり汚い音を長く聴いていられないので早々に試聴は終了です。

2019. 10. 4 初掲載 検査完了
2019. 10. 8 レストア完了

バンブルビーの取付けが逆のものは取り外して付け直しました。

★それでは電源を入れて各部の電圧を計ります。


★レストア完了です。                                                           2019.10. 8

高圧2段目です。計測不能の表示で完全に不良です。

★電源を入れて各部の電圧を計ります。

低圧の電解ブロックコンデンサーです。以前のレストアでマロリーに交換されていますが表示の通りリークして不良です。

★検査の結果電源回路の電解ブロックコンデンサーは3本とも不良で交換の必要があります。
恐らくこれ等が不良のため最初は何とか作用していますが、時間が経ち温度が上がって来ると抜けて整流できなくなってノイズが発生するようです。

セレンも両方とも今は何とか動作していますが電圧が低く出るのでそろそろ不良のようです。
この青い復刻セレンはあまり持たないようで、以前は3年でダメになったものもあります。


各バンブルビーも一部で不良があり音に歪が乗っています。

今回は音漏れはありません。

もう一つ気になる点は、フロントパネルのトーンツマミ付近が浮いて曲がって取り付けられています。 →
この為トーンのツマミが硬くて回りません。恐らく前回のレストアでトーンのセレクタースイッチのはまり具合をよく確かめずに無理矢理パネルを取り付けられたようです。

低圧セレン直後の電圧です。25.82Vとこちらも少し低い状態です。

ヒーター電圧です。 18.13Vを示し2V程低く出ています。

★電源を入れる前の電解ブロックコンデンサーのチェックです。

裏面です。こちらも小さなカップリングはバンブルビーです。
低圧セレンも交換してあります。

高圧B2です。253.2Vでこちらも少し低い状態です。

高圧B3です。236.7Vを示しこちらはまあまあの値です。

高圧B1です。 270.3Vを示し少し低い状態です。

高圧セレン直後の電圧です。313.5Vを表示し20V程低い状態です。

高圧先頭のφ25です。Leaky表示でリークしています。

内部です。オールバンブルビーにレストアされています。電源も1本ブロックコンデンサーをマロリーに交換されています。
整流器も復刻のセレンに交換されています。

少し気になったのでバンブルビーを拡大しました。
本来の配置とは違います。右端2本とその左2本の位置が逆です。
同じ0.22uFですが耐圧が違います。
この右から3,4本目は必ず400V仕様でなければ耐圧不足ですぐに飛んでしまいます。
全てのバンブルビーの方向が違います。巻き始めと終わりの区別が逆です。

以前レストアされた方はベテランと聞いていますが、まさかカラーコードが読めないのでは?

後の検査でもこの2本は不良でした。

Marantz7 20000番台 レストア依頼機 T.Y様 概要

交換部品です。電源回路の部品を中心に、真空管も1本交換しました。