2019. 2. 24 掲載
2019. 3. 9 レストア完了

内部上面です。黒と茶色のカップリングを交換しました。セラミックも純正SPRAGUEに交換です。
3本ある電解ブロックコンデンサーの右上の小さい1本を交換しました。

背面のRCA端子に渡りを掛けました。

交換したシルバーの純正SPRAGUEカソードバイパスコンと赤茶色のGoodAll-TRWのカップリングコンデンサーです。

★ Marantz7Rです。セレクターを回して違うところから音が聞こえるので修理を依頼されました。

★レストア完了です。                                                                   2019.3.9


音漏れが発生すると言うことで、まず電源回路の先頭の電解ブロックコンデンサーφ25を交換しました。

次に音が少し悪かったのでカップリングコンデンサーとセラミックコンデンサーを交換しています。

これでかなり音漏れも良くなったのですが、念のため背面のRCA端子に渡りを掛けて置きました。

これで各セレクターのレンジで音漏れは無くなりました。
しかしフォノイコだけはPhono1,2とも若干の音漏れが出ます。
特に左チャンネルです。
オシロの波形から先頭から2段目の真空管後より発生しているようです。
最終的にはフォノイコのカソードバイパスコンを4本ともMarantz7純正SPRAGUEの新品に交換しました。

これでフォノイコも音漏れが無くなりました。

★今回のレストアも音漏れ個所の特定が結構時間が掛かりました。

大体の大まかな処置はできていましたが、フォノイコからの漏れは部位の特定が困難です。
幸い左だけだったので完全にどれかの部品の劣化に依るものです。
しかしカソードバイパスコンは事前の検査では良品でした。

やはり測定器を使った検査だけでは良否の判断は難しいようです。



最後の試聴ではやはりMarantz7らしい伸び伸びとした音を奏でてくれます。
復刻と言えどオリジナルに引けを取らない良い音になりました。








検査風景です。 →

内部裏面です。ラインアンプのカップリング2本をTRWの新品に交換しました。


カップリングコンデンサーの検査では
フォノイコの先頭0.1uF/400Vとラインの0.22uF/400Vが不良です。
またラインでは低音が弱いのでセラミックコンデンサーの交換も必要です。

最初の音出しでは、上記カップリングコンデンサーの不良から歪が感じられます。
セレクターを切り替えた時の音漏れはやはり認められました。

この為、Marantz7でよくある背面のRCA端子のアース浮きと内部回路のアース不良も考えられます。
Marantz7のケースはアルミなので経年で腐食し、端子との接触が悪くなります。
この為、どれも必ずと言っていいほどアース浮きが発生します。

まずは電源の先頭のブロックコンデンサーを交換し、それでも音漏れがある場合
各部の綿密な調査が必要です。


こちらは低圧ヒーター回路のブリッジダイオード直後の電圧です。
27.98Vを示し極めて良好です。




整流後のヒーター電圧です。19.39Vを示します。若干低めです。


早速検査です。
まずは電源投入前の電源回路の電解ブロックコンデンサーの検査です。

高圧B1の電圧です。 277.6Vを示し極めて良好です。

高圧B2です。255.7Vを示しこれも極めて良好です。

同様に高圧B3も235.1Vを示し極めて良好です。

★それでは電源を入れて電源回路各部の電圧を計測します。


左の画像は整流用ダイオード直後の電圧です。
331.6Vを示し良好です。

高圧先頭のφ25のブロックコンデンサーです。
3ブロック中2ブロックで画像のようにLeaky表示でリークしています。

高圧2段目の電解ブロックコンデンサーです。
3ブロックとも上記画像のようにきちんと値が出て良品です。

低圧ヒーター用ブロックコンデンサーです。
画像では正常な状態です。

復刻Marantz7R  レストア依頼機 H.O 様 概要

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