Marantz7R 修理レストア依頼 概要
電源回路の電解ブロックコンデンサーは高圧用を2本ともオリジナル仕様の新品に交換しました。中高音の切れの良さが引き立ちます。
バッタモン(失礼)のメキシコクラロからMarantz7オリジナル後期型純正の東京コスモス製ボリュームに交換しました。当工房で少し手を加え、純正クラロのように音の抜けは抜群です。
2022. 10. 24 検査
2022. 11. 13 修理完了
内部です。まずは普通に良い音を目指してオリジナルでレストアする時と同じコンデンサーを使ってレストアしています。今回も抵抗類はかなり細かい所まで手を入れています。
裏面です。余り目立たないですが、かなりの抵抗類を新品に交換しました。
電源回路の抵抗類も純正品のA&Bの容量の大きいものに交換しました。電源レギュレーションが上がります。
交換部品です。
各カップリングコンデンサーのチェックです。画像の様に一部で漏れ電圧が検出できます。異常です。
こちらの白テスターは高圧B2です。260.1Vで良好です。
高圧B3です。こちらも239.6Vで良好です。
★修理後の試聴風景です。
ホワイトノイズはまだ少しあるものの余り目立たなくなりました。
音は#7オリジナルと殆ど変わりません。 抜けの良い透明ないい音です。
Marantz7オリジナル純正クラロスタットボリュームと同じように、通常聴く位置は11時位でここから急に音量が上がって行きます。純正クラロと音と感触はかなり似ています。
低圧整流ダイオード直後です。28.71VVで良好です。
横一列の小さなカップリングコンデンサーはASCから、これもMarantz7オリジナル後期型純正のGoodAll-TRWの新品に交換しました。ラインアンプの初段次段ともプレート抵抗、カソード抵抗、グリッド抵抗を全て新品に交換しています。
★修理後の各電圧チェックです。
高圧整流ダイオード直後です。344.0Vで良好です。
白テスターは高圧B1です。278.9Vで良好です。黒テスターはヒーター電圧です。20.81Vで良好です。
出力波形もかなり奇麗になりました。
★最初の音出し風景です。
両方のスピーカーからサーというホワイトノイズが出ています。 アンプ本体の裏パネルの出力ゲイン調整ボリュームがミニマムになっていたので通常聴く位置の最大に上げると、サーがザーと音楽を聴いていられない位大きくなります。
音質的にはラインアンプでは低音が少し弱く、イコライザーも低音が余り出ていません。
時折パツン、パツンの大きなノイズが出ます。特に右側が多く出ます。
予想に反して結構重症のようです。
順方向です。良好です。
逆方向です。正常です。
4本とも全て良好です。
★高圧整流ダイオードです。
真空管は全てTelefunkenです。
★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーのチェックからです。
★修理完了です。 2022. 11. 13
高圧先頭のφ25です。こちらは3ブロックとも容量が膨らみESRもかなり高い値です。近いうちに破裂します。
高圧2段目φ35です。こちらも一部容量が抜けてESRも高く出ています。
低圧φ35です。こちらは3ブロックとも良好です。
★フォノイコのカソードバイパスコンです。
ボリュームはメキシコクラロスタットが使用されています。
フォノイコのカソードバイパスコンも現行の部品が使用されています。
リヤパネルのRCA端子に渡りが掛けてあります。これもレプリカとしてメーカーが施したもののようです。
各カップリングコンデンサーは全てASCが使われています。通常レプリカではEFCが使われているので新しい機種のようです。
内部です。とても奇麗な状態です。