Marantz 7R レストア依頼 概要

2023. 5. 11 検査
2023. 5. 18 レストア完了

★レストア後の試聴エージング風景です。


しっとり感と透明感が増して、なかなか良い音になりました。
いつものMarantz7オリジナルの音です。


ただ今ビバルディの弦楽4重奏を聴いています。透明感が漂います。良いですねー。

次にJAZZです。いつものビルエバンスです。パンチが聴いてこれもとても良い感じです。












大量の交換部品です。バンブルビーは単体検査では全て完全に不良でした。

良い音にレストアするということは、残っているバンブルビーを換えることです。バンブルビーは完全に良品で無ければ良い音にはなりません。漏れ電圧があるともやっとしたハッキリしない音になります。最初の試聴でレコードの音がボヤケて聴こえたのは残っていたバンブルビーが不良だったからのようです。

カップリングコンデンサーは、いつもこちらでよく使うUSA仕様に全て交換です。フォノイコのカソードバイパスコンは全てMarantz7オリジナル純正SPRAGUEの新品に交換しました。セラミックコンデンサーも同じく純正SPURAGUEに交換です。SPRAGUEのセラミックコンデンサーはMarantz7のダイナミックな音の重要な要素です。これを他のコンデンサーに換えるとMarantz7の音では無くなります。この他フォノイコのRIAA偏差コンデンサーはマイカコンに交換しました。

電源は高圧セレンと高圧初段φ25をオリジナル仕様の新品に交換しました。


★レストア完了です。                                     2023. 5. 18

こちらは高圧B3です。236.8Vで良好です。

交換した高圧セレン直後の電圧です。326.9Vを示し良好です。

出力波形です。安定した奇麗な波形が出ています。残留ノイズも極めて少なく、周波数特性も低域までしっかり伸びてフラットな状態です。

こちらは高圧B2です。257.5Vで良好です。

左の白いテスターは高圧B1です。277.3Vを示し良好です。右テスターはヒーター電圧です。こちらも19.3Vを示し良好です。

レストア後各電圧を測ります。

電源の抵抗もオリジナル純正A&Bの高容量に交換しました。

横一列のコンデンサーはMaantz7オリジナル後期純正GoodAll-TRWの新品に交換しました。ラインのプレート抵抗は音の良いAMRGに交換しました。音の深みが変わります。

裏面です。小さなカップリングコンデンサーとプレート抵抗を音の良いものに交換しました。

内部です。ガラリと様子が変わりました。

★各カップリングコンデンサーは概ね良好ですが、フォノイコのバンブルビーに少し漏れがあります。

特に大きな問題は無いが、暫く検査していないのでメンテを希望されました。

★最初の音出し試聴風景です。


全体的に特に問題無く聴けます。

レコードの音が少しボヤけています。RIAAが崩れて低音が少し弱く感じます。



フォノイコのバンブルビーに少し漏れがあります。

高圧整流ダイオード直後です。326.9Vで良好です。

低圧整流ダイオード直後です。27.46Vで良好です。

高圧B3です。236.2Vで良好です。

白テスターは高圧B1です。277.5Vで良好です。黒テスターはヒーター電圧です。こちらも19.97Vで良好です。

こちらは高圧B2です。256.8Vで良好です。

こちらは同じく1段目です。容量が少し抜けています。

フォノイコのカソードバイパスコンの2段目です。良好です。

★電源を入れて各電圧を測ります。

低圧φ35です。こちらも3ブロックとも良好です。

高圧2段目φ35です。こちらは3ブロックとも良好です。

高圧先頭φ25です。3ブロックともESRがかなり高い状態です。

真空管は余り見掛けないものに交換されています。

★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーのチェックからです。

裏面です。こちらもコンデンサーを交換されています。

以前どこかでメンテされ、いろいろなコンデンサーを使用されています。