2019. 6. 19 掲載
2019. 6. 30 レストア完了

他で改造されましたが、不安定で温まると頻繁にブーンとなり、破裂音も混じるようになったそうです。
この為こちらに修理を依頼されました。

内部です。以前のレストアでコンデンサー類をバンブルビーに交換されています。

電源トランスの出力電圧です。AC279.5Vと良い値です。

★各部の電圧を計ります。

高圧です。整流ダイオード直後の電圧は330.2Vと良い値です。

レストア後良い音になりましたが、電源投入時にザーと言うノイズが発生します。
前のレストア屋さんはどういう訳か高圧整流ダイオードに上記画像の赤丸円のフィルター回路を追加されていました。
整流時のノイズを嫌ってのことでしょうが、ダイオードはそのようなノイズは発生しません。
ノイズの原因が不明なのか何でも考えられる手を打ったのでしょう。
これを撤去するとノイズは出なくなりました。

★レストア後、試聴エージングを行っています。

前のノイズなどは全く感じません。

極めて透明感のある音です。低音も歯切れが良く最近のオリジナルをレストアしたような澄み切った良い音を奏でています。









交換部品です。電源のベースを含めアッセンブリー交換しました。
抵抗も一部交換しています。

付いていたバンブルビーは全て不良です。

ヒーター用整流ダイオード直後の電圧です。27.09Vを示し良好です。

ヒーター電圧です。19.21Vを示しこちらも良好です。

高圧B3です。236.7Vを示しこちらも良好です。

高圧B2です。256.6Vを示し良好です。

高圧B1です。278.8Vを示し良好です。

★レストア後の各部の電圧チェックです。

裏面です。小さなカップリングコンデンサーはGoodAll-TRWに交換しました。

リヤパネル裏の配線経路を変更しました。これで全ての端子のアースはきちんと取れています。

内部です。カップリングコンデンサーをGoodAll-TRWとGoldenBlackに交換しました。
電源は高圧初段φ25と低圧ヒーター用の電解ブロックコンデンサーを正規仕様の新品に交換しました。
このヒーター用は復刻#7は径の小さいタイプなので、オリジナル用のφ35を取り付けるにはフレームから交換です。

ヒーター電圧です。 19.87Vを示し良い値です。

高圧B1です。 273.7Vで良い値です。

高圧B2です。 250.7Vで良い値です。

ヒータ用電解ブロックコンデンサーです。

高圧先頭φ25です。Leaky表示でリークしています。ESRも高い値です。

入力端子に渡りを掛けてあります。Marantz7はここもよく絶縁不良になります。
しかしこのアースポイントは良くない位置に取られました。ここは回り込みが発生します。

出力側のボリュームです。ここはよくガリが出るので本機もアルプス製のデテントタイプに交換されています。

この4本のバンブルビーは仕様の違うものに交換されました。
特に中央の2本は耐圧が200Vでこの位置では高電圧に耐えられません。
検査でも不良になっています。

★検査ではやはり電源回路のブロックコンデンサーの一部が不良です。
この為各電圧は良い値ですが温まると異常になるようです。

また以前他で行われたレストアでアースの渡りのポイントが良くないところに落とされています。
このポイントは完全にアースに落ちるところでは無いので回り込みが発生します。

破裂音はこの回り込みから発生しているかも知れません。
配線の取り回しの変更が必要です。


高圧B3です。 231.1Vで良い値です。

★電源検査です。電源投入前の電解ブロックコンデンサーのチェックです。

裏面です。横一列のカップリングコンデンサーもバンブルビーに交換されています。


★レストア完了                                                                            2019. 6. 30

復刻Marantz7R  レストア依頼機 N.K 様 概要