Marantz7k レストア依頼機　O.D様　概要

2019. 9. 11 初掲載検査完了
2019.10. 1 レストア完了

★内部です。

裏面です。低圧もセレンに交換しました。
電源回路の抵抗類も値が違っていたので交換しました。
カップリングコンデンサーは良品のため160Pは残しています。

音の良い高級抵抗と23接点ﾛｰﾀﾘｰｽｲｯﾁでアッテネーター回路組みました。
オリジナル純正クラロスタットの減衰カーブ特性を忠実に再現しています。

電解ブロックコンデンサーは3本とも正規仕様の新品に交換しました。
高圧セレンも交換しました。

内部上面です。音に気になるカップリングコンデンサーは交換しました。
電源回路も殆ど交換です。　今回ボリュームは固定抵抗のアッテネーター回路を組みました。
フォノイコのカソードバイパスコンも4本ともオリジナル純正SPRAGUEの新品に交換しました。
音に影響のあるセラミックコンデンサーは、こちらもオリジナル純正SPRAGUEの新品に交換しました。

★ レストア完了後の試聴です。

電源投入後、真空管が全て温まって無言のまま立ち上がって来ます。静粛そのものです。

音漏れも全くありません。

まずフォノイコは極めて繊細な調べを奏で、まるでバンブルビー機を思わせるダイナミックなサウンドです。

ラインも極めて透明な、各楽器の輪郭が明瞭に聴こえてきます。

やはりボリュームを固定抵抗のアッテネータに換えたことにより曇りの無い明瞭さが引き立ちます。

高圧B1です。 279.4Vと極めて良好です。

高圧B2です。こちらも260.3Vと極めて良好です。

高圧B3です。こちらも240.5Vで極めて良好です。

高圧セレン直後の電圧です。 327.3Vを示し良好です。

★各電源回路の電圧チェックです。

完全に抜け切ったマロリーのブロックコンデンサーが並びます。
カップリングコンデンサーも気になるところは交換しました。

ヒーター電圧です。 19.53Vで極めて良好です。

低圧セレン直後の電圧です。 26.69Vを示しこちらも極めて良好です。

★電源を入れる前の電解ブロックコンデンサーのチェックです。

ラインアンプの3本の真空管は東芝の5751を使われていました。同梱頂いたTelefunken ECC83に交換します。

昔 GEのJAN 5751を6本持っていましたが、音が雑で高域もきつく低域がはっきりしないのですぐに交換しています。

今度も東芝なので音は想像できます。

左が同梱のTelefunken ECC83 <>無しです。右が元の東芝5751です。

★以上の通り電源がかなり悪い状態です。

この為、電源回路に大きなリプルが乗りこれがハム音となって出力されています。

音漏れも気になります。ビンテージアンプは各部の腐食などにより絶縁不良や接触不良を起こして音漏れに繋がります。

いつも音漏れの原因を特定するのに苦労します。

ヒーター電圧です。20.5Vを示し微かに高い値です。

低圧のブリッジダイオード直後の電圧です。27.86Vを示し良好です。

Marantz7kです。最初こちらの#7kとどれだけ音が違うのか、どうしたら良い音になるのか聞かれました。
#7オリジナルの補修に使う部品で構成しているそうです。

まずは最初の音出しです。電源が立ち上がってくるとすぐに大きくブーンと言うハムノイズが出始めます。
このノイズを我慢して全体が温まるのを待ってレコードを掛けると歪っぽく右は出ますが左は出ません。
今度はAUXからCDを鳴らすとTVや他のレンジから比較的大きな音漏れが出ます。特に左が大きく出ます。
CDを入れたAUXでは、こちらも左の音が出ません。

これは久しぶりにかなりひどい状態のアンプです。

★レストア完了です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2019.10. 1