Marantz#7k 通常レストア A.M 様 概要
裏面では各カップリングもGood-Allを予定していましたが、これもこちらからの提案でラインアンプ部のみバンブルビーにしました。
所有者の要望でヒーターセレンも交換しました。
トーン回路のカップリング0.33uF200VもSPRAGUEに交換しました。
真空管はラインアンプ部が全てmullard、フォノイコ部は全てTerefunkenにしました。
本機は元々結構良い音を出していましたが、今回のレストアではやはり一部バンブルビーと160Pの効果でとても美しく伸びやかな中高音が光っています。
Good-Allの特徴であるまろやかさもありとても良い音に仕上がったと思います。
最近イコライザーを気を付けて診るようにしています。RIAA特性は勿論ですがMarantz model 7にはold 78とold col LPの切替ができるようになっています。両方ともコンデンサーの値を確認しています。
こちらにはイコライザーカーブがcolumbia/LPで録音されたレコードがありましたのでこのレンジで確認しました。
とても繊細で良い音がします。
最初の所有者の要望でしたクラロスタットのバランスボリュームをメインボリュームに改造する件は、その部品を見るとボディがグリーンの怪しいものでした。以前某ショップに所有者が本機のレストア依頼で手付を渡したそうですが、このショップはレストアできないためこの手付返還の代わりにこの怪しいボリュームをクラロスタットだと言ってくれたそうです。
こちらのサイトで言っている怪しいクラロにお気を付けくださいの内容そのものでした。
このショップは見るからに経費の掛かりそうな派手なショールームを抱えているのでなりふり構わず何でも売りつけるのでしょうか。
前回レストアした600番台を所有されている方もこのショップで買われたのですが似たようなことを言っていました。
結局この怪しい物に交換しても意味が無いのでボリュームはそのままにしました。
中を見るのは初めてなので珍しく、いろいろ撮りました。
随所に手を加えた後が有り好感が持てます。これまでのレストアや所有品はオリジナルが殆どで、何か骨董品を扱うようなイメージを壊してはいけない思いに駆られ自由に扱えなかったのですが、この#7kは元々使用者の手作りですから何をやってもある程度許される訳です。こう云うのを1台持っていろいろ試してみるのも悪くないかもしれません。
Marantz #7k です。通常レストアと言うことでバンブルビー化ではなくGood-Allやオレンジドロップなどで安価に仕上げます。
音に直接影響する所はバンブルビーや160Pも使う予定です。
部品でクラロスタットのバランスボリュームをお持ちなので、これをメインボリュームとして使用したいとの要望です。
またセレンにも交換したいとの要望です。
最初の音出しは、なかなか良い音を出しています。これが#7kの音なのだなと思って聴いています。
どちらかと言うと復刻よりは良く、オリジナル後期とよく似ています。普通の真空管アンプの音です。
オリジナル初期型の様に強烈な存在感は無く、かと言ってぼやっとした音でも無く。。
真空管が東芝製なのでこれをテレフンケン等のヨーロッパ管に換えるとこれだけでかなり音が違ってくるはずです。
細かい感じとしては、歪は無いものの、低域が弱く超高域もきらめきがありません。幾つかのカップリングコンデンサーがへたってきているようです。
通常レストアなのでオールバンブルビーでは無く、主にGood-Allで構成しています。
音質に重要な0.22uF400Vの所はこちらからの提案で160Pにしました。
所有者の要望で電源もセレンに交換しました。電圧は正常です。
セラミックコンデンサーは検査では特に問題は無いのでそのまま使用します。
フォノイコのカソードバイパスコンデンサーは一部仕様の違うものが付いていましたので純正SPRAGUEに交換しました。
RIAA偏差は問題ありませんでした。
2016.12.13
2016.12.6