2022. 2. 16 検査
2022. 2. 24 レストア完了

★内部です。

筐体とコンセントN極間の漏れ電圧です。 AC44.3Vで少し漏電しています。

こちらのオーナー様は購入したショップから100Vでも使えると聞いて暫く100Vで使われていました。
この時何となくトランスが熱い事に気が付かれ、それから117Vで使われていたそうです。177Vでは大して熱くはなかったようです。

幸いにまだ間に合った様で、そのまま100Vで使い続けられていたら今頃は電源トランスの巻き替えが必要な位漏電が酷くなるか出力管が真っ赤になり、出力トランスまで逝くことになっていたかも知れません。

内部です。シャーシーは極めて奇麗ですが各部品は年代相応の状態です。バイアスの電解ブロックコンデンサーは以前どこかでレストアされた時に純正SPRAGUE ATOMに交換されています。低圧セレンもこの時交換されたようです。

★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーのチェックです。

★レストア後の試聴エージング風景です。

良い音になりました。 澄み切った音色。沈み込むような重低音。フワーと来る臨場感。
#8Bと少し違って柔らかく温かみのある、いつものMarantz8の音です。








交換部品です。外して単体検査をするとやはりバンブルビーは全滅です。

左右出力の残留ノイズです。少し時間が経つと安定して左右共0.002Vです。ほぼノイズはありません。

左のアナログテスターはバイアスC電圧です。 -46Vを示し良好です。右の白いデジタルテスターは高圧B電圧です。 437Vを示し良好です。

内部の高圧倍電圧の絶縁チューブ付電解ブロックコンデンサーもオリジナル仕様の新品に交換しました。

入口側及びNFB周りのバンブルビーをMarantz純正GoodAll-TRW WE仕様の新品とUSA製の音の良いものに交換しました。

★レストア後の各電圧のチェックです。

上部の電解ブロックコンデンサーをオリジナル仕様の新品に交換しました。

★この他入口側のバンブルビーが劣化して一部で不良です。バイアス調整は出力管4本とも正常に調整できます。

★最初の音出し試聴風景です。

ノイズと言うより音が荒れています。
やはり電源の電解ブロックコンデンサーが完全に抜け切っているので高圧回路に細かいリプルが乗っています。

1時間程聴いていると中高音がギスギスした音になり低音も余り出ていません。バンブルビーの劣化もあります。
本来の#8は中音はは極めてまろやかで低音もしっかりと豊かに出ています。

これは#8の音ではないようです。











Marantz8の最初期型です。極めて奇麗です。


★レストア完了です。                                                  2022. 2. 24

残留ノイズです左右とも良い状態です。

低圧のバイアスC電圧は-45Vを示し良好です。

高圧B電圧は428Vで良好です。

各テスターは左上2台が左右の出力の残留ノイズです。左下のアナログテスターはバイアスC電圧、白いデジタルテスターは高圧B電圧です。

同じく高圧の2ブロック目です。こちらも完全に容量が抜けています。

低圧のバイアスC電源1段目です。交換されているので良好です。

同じくバイアスC電源の2段目です。こちらも良好です。

★電源を入れて各電圧を検査します。

高圧倍電圧片側表側です。正常です。

高圧のブロックコンデンサーです。容量が完全に抜け切っています。

こちらは高圧倍電圧もう片側中側です。こちらは容量が膨れています。

Marantz 8 検査レストア依頼 概要