Marantz8 修理依頼 概要

2台のスピーカーを切替機で切り替えしていると突然音が出なくなり電源が切れたので修理を依頼されました。

一般にスピーカー切換機は真空管アンプには使用不可となっています。

★修理完了です。                                         2021. 5. 4

スクリーングリッド抵抗を交換しバイアス抵抗も交換の後音出しをすると、やはり右の音が極めて小さいので出力トランスの巻き替えになりました。





2021. 3. 23 掲載
2021. 5. 5 修理完了

ヒューズが飛んでいます。

★まずはトランス類が心配なのでチェックします。

★修理完了後の音出し風景です。

ヴィンテージ・アンプの味のある音が蘇っています。

やさしい良い音です。








左のテスターはバイアスC電圧です。-45.5Vを示し良好です。右のテスターは高圧B1です。こちらも418Vを示し良好です。

電源を入れて各電圧を計ります。出力管のプレート電圧やバイアス電圧なども4本とも良好です。

右側のスクリーングリッド抵抗を交換しバイアス抵抗も交換しました。

★スピーカー切り替え機を操作すると瞬間的に出力トランスの2次側は開放になり、これが1次側コイルに高電流が流れ、出力管に大電流が流れます。これにより周辺の抵抗やコンデンサー類が過電流から燃えたり破損したりすることにより電源回路にも大電流が流れヒューズが飛びました。

まずは右側の破損した部品を取替え、出力管も交換の後出力トランスの状態を見ます。

場合によっては右側の出力トランスの巻き換えも必要になってきます。

電源トランス2次側高圧です。導通があります。



右の出力トランスの1次側です。一応導通がありますが値は左よりかなり少ない様態です。

右側の出力管付近のシャーシが一部で焦げています。

右の出力トランスの2次側です。こちらも導通がありますが左よりも少ない値です。。

電源トランスの1次側です。こちらも導通があります。

こちらも電源トランス2次側バイアスC電源です。導通があります。

こちらは左の出力トランスの1次側です。こちらも導通があります。

左の出力管周りは特に変化はありません。

この抵抗は泡を吹いて煙がシャーシーにこびり付いています。よほどの高熱になったようです。

同じく右の出力管の大きな抵抗も燃えて変色しています。

右の出力管のスクリーングリッド抵抗が燃えて破損しています。

右の出力管の配線が焦げています。

左の出力トランスの2次側です。導通があります。

★内部です。