2022. 6. 7 検査
2022. 6. 23 修理完了

★内部です。

Marantz9オリジナル純正の新品のRCAジャックです。


左テスターはバイアスC電圧です。 -41.9Vを示し良好です。右テスターは高圧B電圧です。412Vを示しこちらも良好です。
高圧ダイオードを交換する前より少し電圧が下がっていますが。ダイオードを4本にした為、ダイオードの内部抵抗も増えたので少し電圧降下が起きています。本来はこれが正常な電圧です。

出力端子の残留ノイズです。電源投入後10分経ったときの測定値です。0.003Vを示しノイズは皆無のようです。

交換部品です。RCAジャックが腐食でボロボロです。

バイアス調整を行っていますがV8のみ設定ボリュームを最大に上げても針が正規の位置まで上がりません。真空管試験機では4本とも良好です。真空管をV5と取り替えるとV5のバイアス調整でも同じ状態です。このため内部回路の異常ではなく真空管固有の性格のようです。概ね既定の位置なのでこのままでも使用可能と考えます。

★修理後の試聴エージング風景です。

片側のチャンネルのみなので当工房所有機#9kに繋いでステレオで試聴しています。
左チャンネルが今回修理依頼のMarantz9オリジナル、右チャンネルは当工房のMarantz9k(改)です。

どちらも同じ音です。









★発送前にいろいろチェックしていると入力のRCAジャックの接触が悪く、           2022.6.23 
中を見てみると腐食がひどくターミナルもぐらぐらしていました。
この為、Marantz9オリジナル純正の新しいRCAジャックに交換しました。

不良だった高圧整流ダイオードを新品4本に交換しました。

本来この高圧ダイオードは4本使いですが、どういう訳か2本で整流されていました。

★各電圧を測ります。

★バイアス調整を行うと4本中3本はかなりメーターの振れが下がっています。取り敢えずバイアス調整用ボリュームを回して調整しますが4本ともかなり不安定です。時間が経つとメーターの振れが下がってくるので各ボリュームを上げて行くと限界まで回し切ってしまいます。
電源回路がおかしいようです。

上のテスターはバイアス電圧です。 -44.9Vを示し良好です。
下のテスターは高圧B1です。 一応443Vを示し少し高いですが良好なようです。

一見特に問題の個所は見当たりませんが、経年劣化で出力管のカソード抵抗の値にかなりバラつきがあります。これもバイアスメーターの振れに影響しています。

こちらは3年前に当工房でレストアしたMarantz9オリジナルです。約1年前に片方のアンプがガサゴソノイズが出始めたので修理を行いました。本機は以前ノイズが出たのとは別の片側です。

★修理完了です。                                              2022.6.22

高圧整流ダイオードをチェックすると2本中1本の逆方向で導通があります。
時間の経過でこの導通量が大きくなります。

プッシュプル電圧増幅管 6CG7 です。こちらもまあまあの値です。

初段管と位相反転管のE88CC(6DJ8)です。こちらも2本とも良い値です。

早速出力の残留ノイズを測ります。AC 0.126Vと結構高いノイズです。

念の為真空管の検査です。まず出力管をチェックします。4本とも80%越えの良い値です。

Marantz9 修理依頼機 概要

★念の為各電圧をチェックします。