内部です。結構たくさんの部品を交換しています。前のレストアの方は値の違う部品を随所に使われています。この為、特性がかなり変わっていました。
McIntosh C20 修理依頼機 概要
2022. 10. 15 検査
2022. 10. 28 修理完了
左テスターは高圧B3です。 197.5Vで良好です。
左テスターは高圧B2です。 229.7Vで良好です。
★電源の各電圧のチェックです。
★修理後、各特性を測ります。
左の白テスターは高圧B1です。 250.0Vで良好です。右テスターはヒーター電圧です。 10.75Vで良好です。
高圧先頭です。各ブロックとも良好です。
高圧2段目です。こちらも全ブロック良好です。
こちらは低圧です。OL表示で、完全に抜け切っていて不良です。国産の日本ケミコンの古そうなものです。恐らく丁度良いものが無かったのか、有り合わせの中古品を使われたようです。
★ 修理完了です。 2022. 10.
28
今回は、思いがけずなかなか大変でした。
★修理後の試聴エージング風景です。
レコードの音がなかなか満足できなかったのですが、色々チェックし最後に真空管を変えたらまともな音になりました。思いがけない落とし穴でした。
これで漸くいつものMcIntosh C20の音色が聴けます。
左テスターは高圧B4です。 164.9Vで良好です。
交換部品です。コンデンサー類は値の違うものやESRが高い物を交換しました。バンブルビーは全て不良です。パイロットランプも切れていたので交換しました。
周波数特性やイコライズ特性のチェックです。
念の為、外した低圧用電解ブロックコンデンサーを単体チェックしました。OL表示で完全に抜け切って計測できません。
フォノイコの真空管はよく見ると互換性の無いものに交換されていました。当工房でストックしてあるECC83に2本交換しました。外したものが互換性の無いものです。
フォノイコの各値を決めるコンデンサーや抵抗も正確な値に交換しました。
抜けていた低圧用電解ブロックコンデンサーはオリジナル仕様の新品に交換しました。
コンデンサーは緑のコーネルダビラーと黒のブラックキャットは結構音が良いのでそのまま残しています。好きなコンデンサーです。
こちらへ本体が届いて最初のツマミの位置です。電源を入れてイルミネーション表示で指針の状態がわかります。どれも悩ましい位置を指しています。恐らくノイズが小さくなる位置を選ばれたようです。
左テスターは高圧B2です。 光りの反射で見えにくいのですが229.3Vを示し良好です。
左テスターは高圧B1です。 250.3Vで良好です。右テスターはヒーター電圧です。 11.08Vで良好です。この後の右テスターは全てヒーター電圧です。
フォノイコのカソードバイパスコンです。右とともに2本とも良好です。
裏面です。以前のレストアでかなりの部品を交換されています。
電解コンデンサーが1本足りません。配線が変えられているようです。
以前どこかでのレストアで電解ブロックコンデンサーを2本とも国産のルビコンに交換されています。正規のものでは無いので容量が違います。高さも高く、本体から頭が出ています。
こちらの左テスターは高圧B4です。 166.4Vを示し良好です。
こちらの左テスターは高圧B3です。 195.3Vを示し良好です。
★電源を入れて各電圧を測ります。
★最初の試聴風景です。
音は、言われる通り左のフォノイコからザーのノイズが音楽と同レベルで出ています。
真空管を左右交換しても同じでした。この為、内部回路からです。
ラウドネスを最初の状態の3からFLATにするとザーが大きくなります。
イコライザーもFLATから普通のRIAAにするとザーが大きくなります。
AUXでCDを聴くと歪が感じます。コンデンサー類がかなり劣化しているようです。
全体にかなり悪い状態です。
この後オシロの波形でノイズの発生源を探りますが、恐らくどれかのコンデンサーか抵抗類の劣化です。既に交換されている物でも、結構経っているようなので不良になった可能性もあります。
今の所大きな部品では、電源の低圧の電解ブロックコンデンサーが中古品使用のため明らかに不良なので、これの交換が必要です。
前に一度レストアされているので、今回大物部品の交換はこれだけで済んで良かったです。
電源回路です。交換された電解ブロックコンデンサーの仕様が違うので、こちらも配線の一部が違います。
★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーのチェックからです。
殆どの主要コンデンサーを交換されています。
上面です。完全にオリジナル状態です。
色々な真空管が使われています。
★内部です。