電源ユニット直後の高圧電圧です。372.0Vで良好です。
DC点火のヒーター電圧です。9.08Vで少し低いものの良好です。
AC点火機の真空管です。イコライザー回路のV1,V2を新しいMullardから元のGEとSYLBANIAに交換しての試聴です。上に抜いたMullardを置いています。恐らくヒーター電圧がACで低くく動作させるため真空管自身が動作できないのでしょう。この電圧はAC点火として回路図通リ既定の電圧です。
最終的に当工房在庫のTelefunken ECC83<>有 6本組で試聴しました。漸く納得できる音を確認しました。
★他の同時にレストア依頼で来ているC-8と一緒に聴き比べを行っている風景です。
★レストア完了してからまだ調整を行っていました。 2021. 7. 20
いろいろ真空管を交換しながら音の聴き比べを行っていましたが、どうやら初期型AC点火機は真空管を選ぶようです。
一緒にお送り頂いた新しい Mullard ECC83 はイコライザーでは使用できないことが判明しました。仕方なく元付いていたGEとSYLBANIAに戻しています。
ここは当工房在庫のTelefunken ECC83<>有でも使えるので最新のMullardだけ使用不可のようです。
普通はあり得ないことなので、ここまで判明するためにかなりの労力を要しました。
★試聴風景です。
なかなか良い音になりました。
クラシックでは残響音などがはっきり聴き分けられます。
特に噂通りAC点火機はこの雰囲気が抜群です。これは貴重なアンプです。
交換した新しいMullard ECC83です。
交換したコンデンサー類です。
高圧B1です。良い値です。
ヒーター電圧です。こちらも良い値です。
各電圧を再度計測しました。
こちらもAC点火機と同じ様に主要カップリングコンデンサーのバンブルビーを代品に交換し、音に重要な2か所を良品バンブルビーに交換しました。
交換した新しいMullard ECC83です。
ヒーターの配線を撚って誘導を少なくしました。これによりノイズも軽減されました。
★2台目DC点火機です。
主要カップリングコンデンサーのバンブルビーを外して代品のコンデンサーに交換しました。また音に重要な所2か所を良品バンブルビーに交換しました。
後で送って頂いたMullerd ECC83に交換しての試聴です。
★1台目のAC点火初期型の内部です。
★漸く最初の音出しができました。
音はカップリングコンデンサーの検査通り両方とも歪が乗ってきつい音です。トーン回路のコンデンサーの値が変っているのか低音が膨らんで周波数特性はかなりうねっています。
フォノイコもRIAA偏差が変っています。特にAC点火機はハムノイズが結構乗ってきます。
配線を見るとヒーターの配線はツイストもしていなく無造作に信号線の間をくぐっています。この時代は誘導起電力を余り意識しなかったのでしょうか?
少し改造になりますがヒーター配線を変えてツイストケーブルとし配線経路も変えれば誘導によるハムノイズも少しは軽減できるのではないかと考えます。
高圧B3です。165.9Vで少し高めですが良好です。
高圧B2です。181Vで良好です。
高圧B1です。328.3Vで良好です。
交流のヒーター電圧です。4.83Vで低い値です。本来電源トランスから出ているヒーター電圧はAC6.3Vですが、アンプ本体のヒーター回路に3オームの抵抗が入っているのでこれで電圧を落としています。
ハムノイズを軽減する為の方策のようです。
AC点火機です。通常のDC点火機と全く違います。特にフォノイコは最初どこに挿してよいのか全くわかりませんでした。何回か適当に挿してセレクターとマッチするか試しています。また外部入力の表示もありません。一番右上がtape入力です。
後でまた混乱しないように防忘録として撮りました。
こちらは当工房所有機と同じDC点火機です。
★電源が入りました。 2021. 6. 12
漸く2台とも電源が入りました。
まず、AC点火機に合わせて電源ユニットを改造し電源ケーブルも配線を変更しました。 これで当工房製作の電源ユニットと接続電源ケーブルはAC点火機とDC点火機の両方に対応できます。
オリジナルの電源ユニットや電源ケーブルではAC点火とDC点火では配線が違うので相互の互換性はありません。
当工房製作のC-4,C-8用電源ユニットと電源接続ケーブルです。
★まずは後期型のDC点火機の各電圧のチェックです。
もう1台の後期型と同じようなヴィンテージタイプの電源コードです。取り出し口も同じブッシングを使用しました。
電源コードを追加するためラグ板も新設です。
ボリューム一体型電源スイッチにも配線を行います。元はこのスイッチには何も配線されていませんでした。
★どちらも殆ど主要のバンブルビーは劣化して不良です。
★この後電源を入れての検査を行いますが、初期型は回路が違うので電源ユニットの改造が必要です。
最近入手したが電源は付属していないので当工房製作の電源を使って音が出るようにして欲しいとのご依頼です。大変綺麗な状態です。
★漸く完了しました。 2021. 7. 8
基板が傾いて取り付けてあるので直そうと思い外してみました。しかしこれはこうしないと取り付かないようです。恐らく新品の時からこの状態で売られた可能性があります。
しかも基板に金ノコで切った跡があります。干渉して上手く入らなかったのでしょう。
量産機としては1台1台大変な作業です。ご苦労さまです。
真直ぐに基板を取り付けるとこのセレクターのアームに干渉します。仕方ないので傾けました。基本的な設計ミスです。しかし何となく愛嬌を感じます。
★レストア途中経過です。 2021. 5. 3
初期型AC点火の方に電源ケーブルを付けました。いよいよ改造の始まりです。。。
本機のレストア依頼を頂いて既に4ヵ月を越えています。当工房ではこれまで他で改造されたものをオリジナル仕様部品を使って元に戻すレストアを主に行ってきました。しかし今回は不本意にも明らかに改造になります。こうしなければ本機は音が出せないのです。
この4か月以上やはり引っかかるものがあって伸び伸びになっていましたが、いよいよ取り掛かります。
初期型の電解ブロックコンデンサーです。一部ESRはすこし高いもののまだ使えそうです。
後期型の電解ブロックコンデンサーです。まだまだ使えます。
後期型のヒーターの直流電解コンデンサーです。2本ともLeaky表示です。
初期型のバンブルビーの検査です。どれも片足を外して単体検査を行います。
★はじめに電解ブロックコンデンサーのチェックです。
2020.12.24 検査
2021. 5. 3 途中経過
2021. 6. 12 途中経過2
2021. 7. 8 レストア完了
2021. 7. 20 再調整完了
高圧B1です。320.6Vで良好です。
高圧B2です。184Vで良好です。
高圧B3です。143.1Vで良好です。
★今度はいよいよ初期型のAC点火機です。
電源コードも取り付いたのでいよいよ電源を入れる準備に取り掛かります。
しかし回路的に後期型のDC点火とはかなり構成が違っています。接続ケーブルも違います。
この為、電源ユニットの改造と接続ケーブルの製作に掛かります。
★こちらは初期型です。
★こちらは後期型です。
★こちらは後期型の単体検査です。
★後部の端子の配置が違います。初期型には真空管カバーがありません。電源ケーブルも付いていません。
★初期型の内部です。
★後期型の内部です。
初期型の基板はどういうわけか傾いています。片側の接続金具が外れたのでしょうか。
左は初期型のC-8で、ヒーターは交流点火です。右は当工房所有のものと同じ直流点火の後期型です。初期型の基板はC-4と同じくバンブルビーなど主なカップリングコンデンサーは上に配置してあります。後期型は基板の裏に配置しています。
McIntosh C-8 検査レストア依頼機 N. K 様 概要
★外部機器との接続状態です。