こちらでハンダ部分を左右とも渡りを掛けました。画像中央2個が交換された入力端子です。これ以外の上下に写っている端子はMC240オリジナルでナット掛けです。

右のコンデンサーの絶縁検査ではOL表示で良品です。この為、このまま使用します。

★バンブルビーの漏れ電圧をチェックします。

2023. 7. 2 検査
2023. 7. 24 レストア完了
2023. 7. 25 再チェック

★予想通り全てのカップリングのバンブルビーは劣化して不良です。
特にデカップリングの0.22uFとバイアス回路の0.47uFは完全に不良で、このまま使用し続けると危険です。
入力側の0.1uFもオーナー様ご指摘の通り亀裂が入って完全に不良です。

★バイアス回路のコンデンサーです。

こちらは電源回路のノイズ低減用コンデンサーです。唯一良品です。

★まず初めに電源回路の電解ブロックコンデンサーのチェックからです。

オリジナルのバンブルビーが残っています。

高圧B2です。302.7Vで良好です。

順方向です。良い値です。

バイアスC電源の電解コンデンサーです。こちらもESRが高い状態です。

こちらのバンブルビーも不良です。

電源1次側の電源サーミスタです。最近交換されているようで極めて良好です。

★ レストア完了後エージングを行っていますが                                     2023. 7. 25

 音が少し気になったので真空管をチェックします。

こちらは出力管GEの6L6GCの先頭です。こちらもかなり消耗しています。2本が廃棄値手前で、残り2本はまだ大丈夫です。

真空管のピンを磨き、真空管試験機で特性を測ります。


入力側のカップリングを音の良いUSA仕様に交換しました。

カップリングコンデンサーと初段のカソードバイパスコンを交換しました。残っているバンブルビーは外して単体検査で良品なので再使用しました。レストア前の漏れ電圧の測定で高い漏れ電圧が出ていましたが、やはり回り込みの電圧です。

交換部品です。

交換された入力端子に渡りを掛けた後に抵抗値を計ります。0.8Ωで良好です。(この数字はテスターの線の抵抗値です)

左の白テスターは高圧B1です。レストア前と同様437Vを示し良好です。中央のテスターは高圧B3です。こちらも119.1Vで良好です。右テスターはバイアス電圧です。-149.1Vで良好です。

バイアスセレンとバイアス用電解コンデンサーを交換しました。

最初の検査で判らなかった高圧倍電圧のノイズ軽減コンデンサーの片足を外して絶縁検査行っています。


★ レストア完了です。                                               2023. 7. 24

こちらは回路上、回り込みがあるので4本とも漏れ電圧はかなり高めです。

高圧B3です。123.0Vで良好です。

左のアナログテスターは高圧倍電圧直後です。約450Vを示し良好です。
中央の白いテスターは高圧B1です。437Vを示し良好です。右テスターはバイアスC電圧です。-149.5Vを示し良好です。

順方向です。良い値です。

★電源を入れて各電圧を測ります。

逆方向ですが、こちらにも導通があります。

逆方向ですが、こちらにも導通があります。

順方向です。良い値です。

逆方向ですが、こちらにも導通があります。

★高圧倍電圧回路の整流ダイオードです。

★バイアスセレンの導通チェックです。

★ここから全てのバンブルビーのチェックです。

★初段管のカソードバイパスコンです。

同じく2段目並列側です。こちらは経年劣化しています。

電解ブロックコンデンサーやセレンはオリジナルのままです。

内部も完全オリジナル状態です。

大変奇麗なMcIntosh MC240です。

★気になった音は初段管先頭のシールドケースに入ったTelefunken ECC83<>有のピンの腐食から、少し汚れた音になっていました。このピンを磨くと気にならない音になります。他の球のピンは磨いてありました。








こちらは先頭のTelefunken ECC83<>有です。かなりくたびれています。そろそろ廃棄の状態です。

交換された入力端子のハンダ部分と筐体間の抵抗を測ると右チャンネルは5.3Ωあります。アース浮きです。
マッキンのパワーアンプはどれも筐体は硬質クロムメッキされています。このメッキにはハンダは付きません。

出力波形のチェックです。下段は右チャンネルですが波形にノイズが乗っています。いろいろ探ると入力端子からです。以前他の方がレストアされたときに入力端子を交換されました。このときマッキン純正ですがプリアンプ用を使用され、かしめのタイプなのでアースが付かなかったのではんだ付けされました。

★レストア後の試聴エージング風景です。


やはりマッキンらしい力強い音に加え、音の抜けが良くなり繊細さも出ています。

これで当分は安心して聴けると思います。








★最初の音出し試聴風景です。

電源の電解ブロックコンデンサーの状態が良いので240らしい元気な音が出ています。

暫く聴いていると次第に音が割れてきます。不良のバンブルビーからです。









左右の出力の残留ノイズです。左右とも良好です。

同じく高圧2段目です。こちらも良い値です。

高圧3段目です。こちらも良い状態です。

高圧回路の初段です。良い値です。

倍電圧回路の下です。こちらも良い値です。

高圧整流ダイオード直後の倍電圧回路の上です。 良い値です。

McIntosh MC240 検査レストア依頼機 概要

★電源を入れて各部の電圧を測ります。

レストア後の内部です。

0.22uF及び0.47uFはどれもかなりの漏れがあります。特に0.47uFは出力管のバイアスなのでこのままでは危険です。

★こちらはプッシュプル電圧増幅管後のカップリングで0.047uFです。

左右とも容量が膨らみRSRも高い状態です。