★バイアス回路の部品を交換し、漸く最初の電圧チェックを行いました。                         2023. 7. 20

2023. 7. 17 検査
2023. 7. 20 検査継続
2023. 7. 26 レストア完了

入力側のカップリングコンデンサーをブラックビューティー(160P)に交換されていたので、こちらで音の良いUSA仕様に再交換しました。
これは良品バンブルビーの様に音の抜けが非常に良く、透明感が増します。

左の白いテスターは高圧B1です。430Vで良好です。中央は高圧B2です。287.8Vで良好です。右はバイアスC電圧です。-149.0Vで良好です。

出力波形です。綺麗な波形が出ています。周波数特性、ひずみ率、残留ノイズとも良好です。

昨日掲載したバイアス回路です。

★高圧側のダイオードもチェックします。

順方向です。正常です。

こちらは逆方向です。こちらも導通は有りますが回り込みもあるので後ほど再度チェックします。

★気になるバイアスセレンのチェックです。

★左画像のようにバイアスセレンに逆方向の導通があることから、この逆電流が上のバイアス用電解コンデンサーを短時間で劣化させました。
ダイオードをパラに繋いでも全く無意味です。

このまま電源を入れると危険なので、このセレンと電解コンデンサーを交換した後で最初の電圧測定及び音出しの検査を行います。

こちらは順方向の抵抗値です。パラにダイオードが繋がっているので通常よりも低い抵抗値です。

内部です。これは最近どこかでレストアされています。

★レストア後の試聴エージング風景です。

マッキンらしい元気な音が出ています。とても澄み切った良い音になりました。













不良のバイアスセレンにダイオードが付けられたものです。

★再度電圧と各特性のチェックです。

カップリングコンデンサーはMarantz純正GoodAll-TRWの新品に交換しました。以前他で黄色の小さなコンデンサーに交換されていたものも同時に交換しました。
一部のバンブルビーは単体検査で良品なので残しています。

基板裏の抵抗も全てチェックしました。

内部です。


こちらのノイズ軽減用コンデンサーも前回のレストアで耐圧の小さなものに交換されていたので大きな耐圧に交換しました。

バイアスセレンと電解コンデンサーを交換しました。ついでに高圧ダイオードのノイズ軽減用コンデンサーも完全に抜けていたので交換しました。

高圧電源回路の抵抗も耐圧が気になったのでマッキン純正のA&Bに交換しました。

残留ノイズです。少しノイズがあります。やはり劣化したバンブルビーからです。


左の白いテスターは高圧B1です。433Vで良好です。右テスターはバイアス電圧です。-150.1Vで良好です。

バイアス回路がしっかりしたので漸く安心して電源が入れられます。

左右の出力波形です。正常に出ています。

★最初の検査はここまでです。バイアスセレンと電解コンデンサーを交換した後で電源を入れて各電圧と音のチェックを行います。


こちらは逆方向です。予想とおり結構な導通が有ります。

高圧整流用3段目です。良い値です。

バイアスC電源の電解コンデンサーです。容量が抜けてESRも非常に高い値です。交換されて余り時間が経っていないはずですが不良です。やはりバイアスセレンにダイオードをパラに接続された後遺症です。

高圧整流用2段目です。良い値です。

こちらも高圧倍電圧のもう片側です。良い値です。

高圧整流用です。良い値です。

基板の裏の抵抗がかなり交換されています。レストアされた方はかなり几帳面の方のようです。特にユニティカップルの抵抗は純正A&Bではかなり値が変わるので、こちらでも値の揃ったものによく交換します。

状態の良いMcIntosh MC240です。良い音になるようにレストアを依頼されました。


★レストア完了です。                                               2023. 7. 26

こちらは電源サーミスタです。23.4Ωと、少し弱いですが何とか機能しています。

高圧倍電圧の片側です。良い値です。

カップリングコンデンサーは一部のバンブルビーだけ小さな代品に交換されています。初段管のカソードバイパスコンもきちんと交換されています。

★まずは各電解ブロックコンデンサーのチェックからです。

バイアスC電源です。電解コンデンサーを交換されています。

残念ながらバイアスセレンにダイオードをパラに接続されています。

今でも手に入りやすいブロックコンデンサーに交換されています。

電源の高圧倍電圧の電解ブロックコンデンサーはマロリーに交換されています。小さなノイズフィルター用コンデンサーも交換されましたが耐圧が足りないようです。

高圧整流用電解ブロックコンデンサーも交換されています。交換された抵抗のワット数が小さいようです。

音に重要な入力側カップリングコンデンサーは160Pに交換されました。

McIntosh MC240 検査レストア依頼機 概要

交換部品です。

★今度は、まだ残されているカップリングコンデンサーのバンブルビーのチェックです。

★予想通りほぼ全て不良です。まだ最初の音出しはしていませんが、恐らく音はかなり悪くなっています。