通常バナナプラグアダプターの幅の方がねじとねじの間の仕切りの幅より若干広いので締め込むとこの仕切りが割れてしまいます。この為余り力を入れずに留めて置いたのですが、これが下の内部からの板を押えていなかったので接触しなかった状況です。


この為今度は左側だけビスの反対側から締めました。これでしっかりと締め込むことができます。

これで左右共正常に良い音が出ました。








外側のバナナプラグアダプターです。

左スピーカーの内側のマイナス端子(赤)と外側のバナナプラグアダプター(緑)の導通チェックです。OL表示は導通していない事を表しています。

基板上のコンデンサーは全て交換になりました。

★レストア後の試聴エージング風景です。


マッキンの力強いサウンドが蘇りました。特にMC240は繊細さも兼ね備えています。
好きなパワーアンプです。















高圧B3です。121.3Vを示し良好です。

高圧B2です。288.0Vを示し良好です。

★全てのカップリングコンデンサーを交換した後の各電圧を計ります。

殆どのコンデンサーを交換した後の試聴で、音が割れたように聴こえたので入口側のバンブルビーを160Pに交換しました。これで割れた感じも無く良い音になりました。
下の各電圧チェックではまだバンブルビーですが、最終の音の確認で上の160Pに交換しています。

基板上のバンブルビーを全て交換し、電源回路も主なコンデンサーを換え電圧を計っていると上の画像の様に出力管が赤くなってきます。バイアスも半分位の電圧しか無いので残していた大きな160Pも全て交換しました。
簡易計測では大丈夫と思っていた160Pもダメだったようです。

電解ブロックコンデンサーも4本ともオリジナル仕様の新品に交換しました。

バンブルビーがひどいことになっています。

大量の交換部品です。

出力管のプレート電圧です。こちらも4本とも430V近辺を示し良好です。

出力管のバイアス電圧です。4本とも-50V近辺を示し良好です。

高圧B1です。436Vを示し良好です。

左のテスターはバイアス電圧です。-149.3Vを示し良好です。右のテスターは高圧電圧です。

検査では良品だった電源サーミスタは電源を入れるとパチッと音がしてターミナルが飛びました。この為上の画像の様に新品に交換しました。

バイアスセレンとバイアス用電解コンデンサーを交換しました。

高圧倍電圧のもう片側です。こちらも容量が5割程膨らんでいます。

★大事なカップリングコンデンサーに亀裂が入って不良なので危険な為電源は入れられません。

殆どのバンブルビーは交換になります。

オーナー様が予備にブラックビューティーを持っておられるので検査をします。
上の画像は絶縁抵抗を測っているところです。 OL表示は絶縁抵抗4100MΩ以上の無限大を表しています。
殆どのコンデンサーは概ね良品です。


内部です。ほぼ完全にオリジナル状態です。

長期間電源を入れていないのでどういう状態か検査を依頼されました。


電源サーミスタです。良好です。

バイアスセレンの順方向の抵抗値です。良い値です。

同じくバイアスセレンの逆方向です。逆側にも導通があるのでこのセレンは不良です。

こちらはバイアスの電解コンデンサーです。容量がすこし足りない状態です。

こちらのコンデンサーはすこし容量が膨らみESRも高い値です。

高圧倍電圧の片側です。ご覧のように全く容量が無くパンクしています。

カップリングコンデンサーに亀裂が入っています。

2020.12.8 検査
2020.12.25 レストア完了


★本体をお返ししてユーザー様に試聴して貰ったのですが                                            2021. 1. 25
左からカサコソとノイズが出るので再度検査をしました。

こちらの試聴では左は全く出ませんでした。この為内部をみましたが特に壊れた所はありません。
いろいろ探っているとスピーカー端子のマイナス部の内側がグラグラします。
当工房ではスピーカー端子にはバナナプラグアダプターを取付けてバナナ端子を挿しますが、このバナナプラグアダプターが強く締めていなかったのでマイナスが浮いた状態でした。
恐らくユーザー様の所でも同じような現象だった可能性があります。

★漸くレストアが完了しました。                                                        2020. 12. 25





こちらのカップリングコンデンサーにも亀裂があります。

★電源を入れる前の各電解ブロックコンデンサーのチェックです。

McIntosh MC240 検査レストア依頼機 Y. K 様 概要