2020. 4. 7 検査完了
2020. 5. 15 レストア完了

以下の4画像は出力管のプレート電圧です。4本とも良い値です。

左です。


★レストア完了です。                                             2020. 5. 15

不良の部品は交換し、入力ボリュームは接点復活剤を塗布してガリを防ぎました。
これでまた当分の間は安心して良い音が楽しめると思います。

★試聴エージング風景です。

同時にC22も一緒に繋いでエージングを行っています。

レストア前は歪も乗って汚い音でしたが今はすっきりと良い音になりました。

さすがにマッキンのC22+MC240です。しっかりとした低音と前に出てくる音で、
いつものビルエバンス(JAZZピアノ)がノリノリで聴けます。








交換部品です。

バイアスセレン直後の電圧です。-153.2Vで良好です。

高圧B電圧も437Vと良好です。

カップリングコンデンサーをブラックビューティーとGoodAll-TRWの新品に交換しました。
カソードバイパスコンもSPRAGUEの新品に交換しました。

バイアスセレンと電解コンデンサーをSPRAGUEの新品に交換しました。

電源サーミスタを交換しました。

★各カップリングコンデンサーの漏れ電圧は概ね良い状態です。しかし真空管3段目のpp電圧増幅管以降のカップリングとデカップリング0.22uFに漏れがあります。どれもバンブルビーです。

右です。

こちらはバイアスの電解コンデンサーです。ESRが極めて高く不良です。

高圧初段パラのもう片側です。良好です。

高圧3段目です。良好です。

高圧2段目です。良好です。

倍電圧片側のブロックコンデンサーです。良好です。

倍電圧のもう片側のブロックコンデンサーです。良好です。

高圧初段パラの片側です。良好です。

左は通電の時バチッと煙が上がった電源サーミスタです。102.1Ωと抵抗値が異常に高い値です。不良なので交換が必要です。

★それでは電源を入れて各部の電圧を計ります。

こちらはバイアスセレンの順方向です。

バイアスセレンの逆方向の抵抗値です。導通不良です。

左の2個は真空管初段のカソードバイパスコンです。左右ともESRが高く不良です。

★電源を入れる前の各電解ブロックコンデンサーのチェックです。

抵抗類も全てオリジナルです。

カップリングコンデンサーは全てオリジナルです。

電源サーミスタです。外観に破裂の跡がたくさんあります。後に電源を入れるとパーンと音が出て煙が上がりました。このサーミスタは不良のようです。

バイアスセレンもオリジナルです。

内部です。以前どこかでレストアされています。この時電源の電解ブロックコンデンサーを全てマロリーに交換されています。
これ以外は全てオリジナル状態です。

McIntosh MC240です。音が出なくなったので修理を依頼されました。

状態をメールで頂きましたのでそのまま記載します。

●稼働中に突然右側の音が出なくなりました。

  ・プリ出力のR、Lを入れ替えても右から音が出ませんでした。
  ・微かには聞こえました。
  ・一旦電源OFF後、球が常温に戻ったあたりで電源ONしたら、正常動作に戻りました。
   怖いので、その後長時間通電していません。

●電源投入直後に時々左側から”ボス””パチッ”と言ったノイズが出ます。

●購入時の内部写真を確認すると、殆どメンテナンスを受けていない様なので、
  全体的なチェックをよろしくお願い致します。

★最初の試聴です。

高圧電圧が良い状態なので普通に聴けるのですが音が悪いです。

中高音に歪が出ています。時間が経っても同じなのでカップリングコンデンサーの影響です。

今回は以前他でのレストアで電源の電解ブロックコンデンサーを全て交換されているので高圧の電圧はとても良いのですが、それ以外は殆どオリジナル状態なのでいよいよ各部が限界にきているようです。

こちらの最初の試聴では、ご指摘の右側が音が出なくなることは無かったのですが、恐らく時間が経って温まってくると不良のカップリングコンデンサーが導通不良を起こすのではないかと思います。



McIntosh MC240 修理レストア依頼機 K. K 様 概要

高圧B1です。433Vを示し非常に良い値です。これ以降も良い値なので掲載を割愛します。

バイアスの電圧です。-151.1Vと不思議に良い値です。恐らく電圧は出ていても電解コンデンサーも不良のためリプルがバイアスに乗っています。