McIntosh MC240 検査レストア依頼機 A. Y 様 概要
バイアスセレンにダイオードがパラに繋がれています。
2020. 7. 28 検査
2020.10. 8 音出し確認
(2020.10.23)
最後に真空管を音の良いTelefunkenを希望されたのでV1,V4,V7をECC83<>有に、V2,V5をECC82<>有
に交換しました。特にTelefunken ECC82<>有は珍しく、なかなか有りません。
(2020.10.23)
★最後に真空管をTelefunkenに換えて一緒にレストアしているMarantz7-10205を繋いで聴いています。
やはりTelefunkenの明るいく透き通った感じが魅力的です。
★レストア完了です。 2020.10.17
なかなか難儀でした。
普通に各部の検査を行っても解り辛く、時間を掛けて各真空管の出力特性を確認してゆきます。
最後には初段管のソケットの腐食に依る動作不良です。
入口側のセレクトスイッチの接触不良も時には出てきます。
結局、追加のカップリングコンデンサー類の交換も無く良い音が出ました。
電解ブロックコンデンサーが全て新しくなったのでマッキンの力強いサウンドが甦りました。
交換部品です。
★電源廻りがきちんとなったので漸く最初の音出しです。
なかなかひどい音です。
全体に出力が小さく、濁って歪が出ています。
stereoでは左の音が出ない。twinでも左が出ない時がある。
ボリューム類は特にガリは無く、電源投入時もノイズは一切出てこない。
カップリングなどのチェックが必要です。
電解ブロックコンデンサーを4本とも交換しました。
バイアスセレンと低圧の電解コンデンサーを交換しました。
入口側のカソードバイパスコンをSPRAGUEの新品に交換しました。
不良だったバンブルビーも交換しました。
高圧は440Vを確認し、バイアスも-153Vです。
★電源投入後、約10分程経った後、パチ、パチと音が出始めブロックコンデンサーの高圧側から煙が出始めます。その後バチバチと音を立てて最後にヒューズが飛びました。
やはり電解ブロックコンデンサーが不良でパンクするところでした。
ブロックコンデンサーをさわると火傷するくらい発熱しています。
McIntosh MC240です。 暫く使われていなかったようです。こちらに来た時は手前の小さな真空管は全て前方から押されて倒れていました。折れ曲がったピンを直して撮影しました。
★電源回路を直して漸く電源を入れることができました。
こちらはバイアス電圧です。-154Vを示しています。
高圧整流直後の電圧と、アナログテスターはバイアス電圧です。
高圧は439Vを示し良好です。バイアスも-154Vを示し良好です。
電源を入れる前に手前の小さな真空管の不良は全て交換しました。
★いよいよ電源投入です。
バイアスセレンの順方向の抵抗値です。
こちらは同じく逆方向です。160.8kΩと逆方向にも導通があります。
電源サーミスタです。105.2Ωと少し高い値ですが良好です。
ドライブ管先頭のカソードバイパスコンです。ESRがかなり高く不良です。
バイアス用の電解コンデンサーです。容量が少なくESRも高い状態です。
同じくカソードバイパスコンです。Leaky表示でリークし、ESRは計測最大値を超して完全に機能していません。
こちらは高圧倍電圧のもう片側です。こちらもかなり容量が膨らんでいます。
こちらは整流直後の倍電圧の片側です。こちらも容量が倍以上膨らんでいます。
こちらも高圧側です。容量がかなり膨らんでいます。
高圧側です。一見良さそうです。
★電源を入れる前の各電解ブロックコンデンサーのチェックです。
カップリングコンデンサーは全てオリジナルです。
内部です。殆どオリジナル状態です。
白化した真空管です。真空で無くなると中のゲッターが白くなります。
暫く時間が経つと1本白化しています。真空が保てなくなったようです。調べてみるとガラスに亀裂が入っています。他にもピンが折れたものもあります。