McIntosh MC275 レストア依頼機 I. I 様 概要

2019. 11. 21 検査完了
2019.12. 6 レストア完了

交換部品です。

★レストア後の試聴風景です。

相変らず良い音です。
試聴では大音量は出さないので電解ブロックコンデンサーの新品交換の効果はわかりませんが、しっかりとした低音が魅力です。

これでまた当分安心して良い音を楽しむことができます。









高圧B3です。126.7Vを示し前回と余り変わりませんが良好です。

★出力波形の観測です。

★全体に良い状態ですが、電源ではそろそろ劣化した部品もあり今のうちに良品と交換しておけば大事に至らず今後も長く良い音が楽しめると思います。

音出しでも極めて良い音を出しています。

真空管12BH7の後のカップリング160P 0.22uF/600Vの後で既に出ています。
この球の前の0.047uF BumblBee辺りから出ているようです。

下段がその特定場所の波形です。

この位のノイズはバンブルビーで良く出ます。
音には殆ど影響は出ていないので問題は無いと思います。(人間の耳はそれ程優秀ではないので、、、)

オシロの画面の拡大です。

オシロの上段は右側出力で下段が左出力です。少し波形が乱れています。
恐らくバンブルビーの一部からノイズが出ています。
波形は大きく強調しているので大きなノイズに見えますが、実際の音には殆ど聞こえません。
それより良品バンブルビーの良い音を優先します。

高圧B2です。297.7Vを示し良好です。

出力管のプレート電圧です。4本とも430〜433Vを示し良好です。

左上のテスターはバイアス電圧です。-150.1Vを表示し良好です。
左下のテスターは高圧B1です。459Vを示し良好です。

★レストア後の各電源回路の電圧チェックです。

新しくなった電源部品です。

初段管のカソードバイパスコンもSPRAGUE製の新品に交換しました。

高圧用ダイオード4個とバイアス用セレンを新品交換しました。

逆サーミスタも新品交換しました。

入力ボリュームを中央2個、CTSの新品に交換しました。MC275オリジナルの入力レベル調整ボリュームは軸が樹脂のCTSが純正で使用されていますが、経年劣化で樹脂が膨らみ回らなくなっていました。
今回同じ純正CTSの軸が金属のものに交換しました。

電解ブロックコンデンサーを4本とも新品交換しました。

レストア済みの内部です。

バイアス電圧です。-145.2Vを表示し少し低いようです。







mcintosh MC275 かなり初期のオリジナルです。大変きれいな状態です。


★レストア完了です。                                                     2019.12. 6

少し時間が掛かりましたがオーナー様のご希望で電源の電解ブロックコンデンサーを4本とも正規仕様の新品に交換しました。

各出力管のバイアス電圧です。

高圧B3です。123.1Vを表示し少し低い値です。

高圧B2です。297.9Vを示しまあまあの値です。

高圧B1です。434Vを表示し少し低いようです。

逆サーミスタの抵抗値が低いので不良です。

★電源を入れて各電圧を計ります。

バイアスセレンも逆方向に導通があり不良です。

高圧のダイオードが一部逆方向にも導通があり不良です。

こちらは初段のカソードバイパスコンです。左右とも劣化して不良です。

電源の電解ブロックコンデンサーは測定では特に問題は無さそうですが、時折ザーというノイズが出るのでやはり劣化しているようです。

経年により入力用のボリュームが劣化して樹脂の軸が変形しているようです。

電源も全くメンテされていません。

殆どのカップリングコンデンサーは奇跡的にも良品です。

オリジナル状態の整流回路です。

内部も殆ど手を加えてありません。