McIntosh MC275 レストア依頼機 Y.K 様 概要
2019. 8. 29 検査完了
2019. 9. 6 レストア完了
★電源を触ったので再度電圧確認です。
★各出力管のバイアス電圧です。
★各出力管のプレート電圧を計ります。
高圧3段目です。140.8Vを示し良好です。
★レストア後試聴エージングを行っています。
やはりMC275の元気の良い音が戻って来ました。
JAZZピアノやベースがガンガン前に出てきます。
いいですねー。これでJAZZを聴くとノリノリです。
交換部品です。今回は比較的点数も少なくて済みました。
右下の抵抗が値の違うものです。
高圧B3です。139.3Vを示し良い状態です。
レストア前は高圧B1から直接大きな抵抗で落としてこのB3を作っています。
当然これも音に影響します。
やはりブロックコンデンサーのへたりから苦肉の策だったようです。
高圧B1です。438Vを示し充分な値です。レストア前より少し落ちていますが、以前は電圧を上げるために無理矢理改造されていました。
高圧B2です。315.3Vを示しこれも充分な値です。
レストア前はこのB2の区別が無く直接位相反転管に高圧B1を入れています。
これが音に影響していたのかも知れません。
このように電源を改造されると後で後遺症が心配です。
McIntosh MC275用の正規仕様電解ブロックコンデンサーを2本新品交換しました。
交換した高圧の電解ブロックコンデンサー廻りの配線です。以前他でレストアされたときに配線をかなり改造されていました。
今回正規の状態に戻しています。
恐らく電圧低下で抵抗を換えて無理矢理上げていたようです。
逆サーミスタも新品交換です。
初段管のカソードバイパスコンをSPRAGUE製に新品交換しました。
高圧の電解ブロックコンデンサーを2本交換しました。
★最初の試聴風景です。
音はきれいですがMC275としては少し元気のない音のように感じます。
★上記計測表示以外でも各カップリングコンデンサーは全て良品です。
全体としては良い状態です。
← 逆サーミスタの抵抗値です。5Ωしか無いのでこれは不良です。
★左右の初段管カソードバイパスコンです。
★こちらは左右のカソードバイパスコンです。
← 左の出力管2本です。それぞれ-56.6Vと-57.1Vを示し概ね良好です。
← 左の出力管2本です。それぞれ445V,444Vを示し良好です。
高圧倍電圧片側です。206.5Vを示し良好です。
高圧倍電圧のもう片側です。210.5Vを示し良好です。
こちらはESRは正常値ですが静電容量の値が1.5倍に膨れています。不良です。
低圧バイアス用電解コンデンサーです。以前のレストアで交換されています。良い値です。
高圧1段目のもう片側です。充分な値です。
こちらが名板刻印が膨れているコンデンサーですが値から見ればまだ使えそうです。
但し、大音量では元気のない音になるかも知れません。
一部の抵抗に直列に抵抗をハンダ付けしてあります。
経年に依る劣化で値が変りバイアスが不均衡になったのかも知れません。
バイアスセレンが不良なのか、前にレストアの時にダイオードに換えられています。
不良のセレンはそのままにして配線を外し、ダイオードの端子台として使用されています。
全てオリジナルのカップリングコンデンサーとカソードバイパスコンです。
← 右の出力管2本です。それぞれ-56V近辺を示し良好です。
★それでは電源を入れて各値を計ります。
★レストア完了です。 2019. 9. 6
← 右の出力管2本です。それぞれ445Vを示し良好です。
高圧の整流用ダイオード直後の電圧です。446Vを示し正常です。
ESRが高く、不良です。表面に塩を吹いている方です。
オリジナルの紙巻コンデンサーです。良い値です。
こちらも問題ない値です。
高圧1段目の片側です。良い値です。
高圧3段目です。こちらも良い値です。
高圧2段目です。良い値です。
★電源投入前に各電解ブロックコンデンサーのチェックを行います。
電源の電解ブロックコンデンサーも全てオリジナルです。
この高圧初段用の2本は名板刻印の所が膨れています。
内部です。ほぼオリジナル状態を保っています。