2020. 7. 27 検査
2020. 9. 10 追加検査
2020. 9. 15 レストア完了

★漸くレストアの完了です。                                                     2020. 9. 15

電源の電解ブロックコンデンサーを2本ともオリジナル仕様の新品に交換しました。この為、怪しいオイルコンは撤去しました。
スッキリとし、ほぼオリジナル状態です。

★漸くカップリングコンデンサーの160P 600V耐圧が手に入りました。                             2020. 9. 10

早速交換し通電します。
各部の配線を確認し、いよいよコンセントにプラグを刺すと電源は入ったものの安定しません。コンセントプラグを動かすと電源が切れたり入ったりし、その内プラグから火花が出ます。
プラグを分解してみました。

各部の電圧検査風景です。

出力管バイアス電圧です。少し深めの -48Vを示しています。

高圧電源電圧です。 429Vでもう片方のアンプより低いもの規定より少し高い値です。。

★電源を入れてみます。

こちらも黄色い怪しいコンデンサーを多数追加されています。こちらの電解ブロックコンデンサーは以前どこかのレストアで2本とも交換されています。

★今度も電源を入れる前の電解ブロックコンデンサーのチェックからです。

まずは1台目です。電源回路に怪しい黄色いコンデンサーがたくさん追加されています。

★レストア後の試聴エージング風景です。

同時にレストア依頼されているC20に繋いでの試聴です。

レストア前と比べると極めて音がよく、すっきりと透明な音が広がって行きます。

やはり名器同士のコラボです。


これはいい音になりました!



ただ今、ドホルザークのSymphony No.8 G major を聴いています。

極めて透明な旋律が漂います。

このアンプはクラシックにも合います。








交換部品です。主に電解ブロックコンデンサーとカップリングコンデンサー、カソードバイパスコンになります。怪しいコンデンサーは両方とも撤去です。

こちらも高圧は436Vで大変良い値です。1台目より少し高いですが、まだ時間が経っていないので、もう10分程で同じ425V近辺になります。

出力管カップリングは純正のブラックビューティーに交換しました。これで2台ともオリジナル状態です。

こちらも1台目と同じ状態です。

新品のオリジナル仕様電解ブロックコンデンサーです。

★2台目です。

レストア後の電圧チェックです。高圧は426Vを表示し良い値です。レストア前と余り変らないかも知れませんが、レストア後はブロックコンデンサーが新品の為、リプルはありません。

初段管カソードバイパスコンをSURAGUEの新品に交換しました。

分解したコンセントプラグです。黒色の線が固定されていませんでした。
正規の位置に挟み込んでしっかりビス止めしました。
電線ホルダもゆるく、アタッチメントが外れて電線を動かす度に差し込んである線の先端が動いたようです。

★取り敢えず最初の音出しです。

まず左右とも音が荒れています。電源にリプルが乗っているのでしょう。
電解ブロックコンデンサーの不良からです。前のレストア屋さんはこれを黄色のオイルコンでゴマ化そうとしたのかも知れません。そのため大量に必要なのです。

電解ブロックコンデンサーを全てオリジナル仕様の新品に交換すれば元の通りきれいなマッキンサウンドが聴けます。

出力管が赤焼した方ではない方のアンプの出力が小さく、高域が余り出ないようです。
初段管やプッシュプル電圧増幅管のカソードバイパスコンが不良のためです。

気になる怪しいオイルコンです。殆ど全てで電解液でしょうか?茶色の帯が浮き出ています。
何のために付けられているのか理解できません。

1時間位経った状態です。出力管や整流管の赤焼はありません。

正規のブラックビューティー(160P) 0.22uF/600Vに交換しました。


カップリングコンデンサーが交換されています。よく見るとブラックビューティー(160P)のようですが耐圧が足りません。ここは500V以上掛かりますがこの160Pは400V耐圧で、ここには本来600V耐圧を使わなければ短い期間でパンクします。
恐らく真空管が赤くなるのはこのコンデンサーがパンクしたためプレート電圧が異常に高くなったと考えられます。

これを正規の600V耐圧に交換しなければ通電できません。
拠って各部の電圧チェックはこのコンデンサーの交換後となります。

McIntosh MC60 2台です。年代の割にはきれいです。ベースプレートの変形もありません。
どちらかのアンプの真空管が真っ赤になるそうです。

★1台目です。

こちらの電解ブロックコンデンサーはLeaky表示でリークしています。

こちらの紙巻電解コンデンサーは容量が不足しESRも高いことから不良です。

こちらの電解コンデンサーは以前交換されていて正常です。

★各電圧は良い値を示していますが電解ブロックコンデンサーのリークやESRが高い状態ではノイズやリプルが出ていると思います。

この為前回のレストアでは黄色いコンデンサーを追加されていますが、少しはノイズの音色が変わった程度で完全に無くなってはいない状態です。

本来は正規の電解ブロックコンデンサーの良品に全部交換すればノイズは無くなりますが入手できなかったのでしょう。
手持ちのコンデンサーで代用されたようです。

コンセントN極-筐体間の漏れ電圧です。AC39.9Vで電源トランスは正常です。

★2台目です。

高圧整流管直後の電圧です。433Vを表示し少し高い値です。

出力管のプレート電圧です。428Vを示し良い値です。

出力管のバイアス電圧です。-50.7Vで少し深い値です。

こちらの紙巻の電解コンデンサーはESRが高く不良です。

こちらはLeaky表示でリークしています。

こちらもリークして不良です。

バイアス用ダイオードも交換されています。

★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーをチェックします。

いくつかのカップリングコンデンサーが交換されています。

追加された黄色いコンデンサーです。恐らくノイズ対策でしょう。これを付けたら少しはノイズが収まったのかも知れませんが、無意味です。

McIntosh MC60 修理依頼機 K. Y 様 概要