固着して動かなかった背面のボリューム2個を純正の新品に交換しました。

内部上面です。完全なオリジナル状態です。

裏面です。きちんとレストアされているようです。国産のコンデンサーを多く使ってレストアされています。

2023. 7. 5 検査
2023. 8. 30 レストア完了

電解ブロックコンデンサーを2本オリジナル仕様の新品に交換しました。

★バンブルビー以外で前回レストア時に交換された代品のコンデンサーで耐圧不足から既に劣化しているものがあります。特にフォノイコのCTSに交換されたものは一部パンクしています。

低圧用ブロックコンデンサーです。OL表示で計測できない位です。

こちらのブロックも容量が抜け、ESRが高く機能していない状態です。

こちらのブロックも容量が抜け、ESRが高く機能していない状態です。

★まだ残されているバンブルビーをチェックします。

★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーのチェックです。

こちらの白いテスターは高圧B3です。214.8Vで良い値です。

裏面です。大量のカップリングコンデンサーを交換しました。残っているバンブルビーはフィルター回路のみです。音に重要なところにいつもの黒いUSA仕様のコンデンサーを使いました。 バンブルビーの様に音の抜けが抜群です。

少し聴いていると音が変なので真空管を調べてみました。V1,V2にはTelefunken ECC83<>有が付いていますが真空管試験機でチェックするとかなり使い込まれています。V3,V4では正規は12AU7/ECC82ですが、付いていた真空管はECC83です。仕様が違うものが付いています。V5,V6,V7はTelefunken ECC83<>無しで、こちらは余り音が良くないようです。
この為試聴では当工房のストック品を使います。全てTelefunken <>有の状態の良いものです。

今回の交換部品です。

こちらの白いテスターは高圧B4です。192.4Vで良い値です。

こちらの白いテスターは高圧B2です。233.6Vで良い値です。

左の白いテスターは高圧B1です。249.1Vでとても良い値です。右テスターはヒーター電圧です。9.65Vで良い値です。

出力波形とゲイン調整です。綺麗な波形が出ています。周波数特性も良好です。

残留ノイズです。0.05V近辺でまあまあです。

レストア後の各電圧を測ります。

低圧の黒いブロックコンデンサーもオリジナル仕様の新品に交換しました。

内部上面です。余り変化はありませんが電源の電解ブロックコンデンサーを2本交換し、背面のボリュームを2個交換しています。


★漸くレストア完了です。                                            2023. 8. 30

こちらは低圧整流ダイオード後です。5.93Vでまあまあの値です。

こちらは高圧B4です。こちらも189.1Vで低い値です。

左の黒いテスターは低圧の電圧です。8.28Vでかなり下がっています。右の白いテスターは高圧B1です。230.6Vでこちらも低い値です。

こちらは高圧B3です。こちらも202.2Vで低い値です。

こちらは高圧B2です。こちらも219.1Vで低い値です。

こちらのバンブルビーも極めて悪い状態です。

こちらのバンブルビーはOL表示で計測もできません。

高圧2段目です。こちらは容量が少なくESRもかなり高い状態です。

高圧初段です。容量が膨れてESRも高い状態です。

リヤパネルの低域補償用ボリュームの片側が固着して動きません。ここも全体の音質に影響するので交換の必要があります。C20はCR型回路なので全ての回路に影響を受けます。

★最初の試聴風景です。

ノイズは無く取り敢えずCDからは音が出ています。低音が盛り上がってかなり雑な音です。

フォノイコでは音に歪が乗りRIAA偏差が崩れて低音がかなり弱くなっています。少し時間が経っても酷い音です。これ以上は聴いていられません。

電源回路を始め各回路の細かい見直しが必要です。


★C20は抵抗やコンデンサーの値を細かくチェックし正規の値に替えないと、まともな音は出ません。

しかし、時間を掛けてきちんと直せば極めて透明感がある良いアンプです。この為、今でも熱狂的なファンがたくさんいます。


大変状態の良いMcIntosh C20です。奇麗な純正ウッドケース付です。ヤフオクで整備済みとして落札されましたが、心配なので検査を依頼されました。後の検査ではこちらに出されて正解でした。

★真空管を交換しで試聴エージングを行っています。

漸く良い音が蘇りました。
負帰還の掛からない率直な音です。クラシックもJAZZも充分楽しめます。









★純正ウッドケースは大変です。本体とパネルが別で、パネルはウッドケースに付いています。本体にはパネル用のステーは付いていません。
以前レストア依頼でパネル無しの本体だけ送って来られたことがありましたが、こういう事でした。

McIntosh C20 検査レストア依頼機 概要

★試聴です。

オリジナルの電解ブロックコンデンサーがまだ付いています。

電源回路もオリジナルのままです。最終段カソードフォロア前のカップリングにセラミックコンデンサーが使われています。これはオリジナルでしょうか?通常はバンブルビーです。

レストアでは松下のコンデンサーを多く使われています。まだバンブルビーを多く残してあります。

★電源を入れて各電圧を測ります。