★最初の試聴です。
まず、CDでは右の音が出ません。いろいろチェックするとやはりバランスボリュームが不良の様で2時位で左右が出ます。それより前では右が完全に出なく、左も音量調整ができません。
レコードでは左から少しキーンと言う発振音が聞こえます。
全体では最初に気になった低音や高音のツマミを中央に合わせても特に違和感は無く普通に聴けます。音漏れもありません。
バランスボリュームだけが異常ですが、2時位にしておけばこれも普通に聴けます。
無信号時、たまにポツッと言う音が右からでます。恐らく電源回路に問題があります。
2021. 11. 19 検査
2021. 12. 16 修理完了
カソードバイパスコンはMcIntosh純正SPRAGUEの新品に交換しました。
3本ともオリジナル仕様の新品に交換しました。
★修理後の試聴エージング風景です。
丁度他の修理依頼機McIntosh MC275の調整中なので、これに繋いでの試聴です。
実はC22とMC275のコンビで聴くのは初めてです。なかなか良い音です。軽快な低音、奇麗な中高音。ノイズも無く実に良い感じです。これならマッキン党を唸らせるのも無理無いですね。
ただ今、バッハのブランデンブルク協奏曲のレコードを聴いています。
奇麗な調べです。
勿論、JAZZはノリノリで楽しく聴けます。
こちらの音楽堂のALTEC-A7で聴いてみたくなります。
高圧B3です。264.1Vを示し良好です。
高圧B2です。291.1Vを示し良好です。
★修理後の内部です。
もう片方のチャンネルは正常です。
こちらが機能していなかった電解コンデンサーです。本来47uFの所を5.179uFしか計測できません。ESRも何と105.9kΩです。
交換部品です。
低圧ブリッジダイオード直後です。28.98Vを示し良好です。
高圧整流ダイオード直後の電圧です。356.1Vを示し良好です。
高圧B1です。306.1Vを示し良好です。
正規の配置に戻しても電圧が規定値にならないのでいろいろ調べると、オリジナルの黒い電解コンデンサーが機能していないことが判明しました。この為新しいコンデンサーに交換しました。
★修理後の各電圧チェックです。
結局電源回路は完全に改造されていたので、元に戻すには電解ブロックコンデンサーが3本とも交換になりました。
新しいMcIntosh純正CTSのカーボン基板を装着して再度組上げました。ピッタリです。
問題のチャンネルはやはりカーボン剥離を起こしています。
外したバランスボリュームを解体します。
バランスボリュームを外して壊し方?始めです。
こちらもマロリーの3ブロック目です。良い値です。
高圧倍電圧の電解コンデンサーです。オリジナルですが良い値です。
こちらもカソードバイパスコンの左です。容量が抜けて不良です。
★電源を入れて各電圧を測ります。
フォノイコのカソードバイパスコン右です。ESRは高いですがまあまあの値です。
バランスボリュームの調子が悪いので修理を依頼されました。
★修理完了です。 2021. 12. 16
電源コンセントN極と筐体間の漏れ電圧です。AC55.9Vを示して少し漏電が進んでいます。
左テスターはヒーター電圧です。19.29Vを示し良い値です。右のテスターは高圧B1です。308.0Vを示し良い値です。
高圧整流ダイオード直後の電圧です。330Vを示し良い値です。
こちらもマロリーの2ブロック目です。良い値です。
以前交換されたマロリーです。良い値です。
こちらも高圧2段目の第2ブロックです。まだ使えそうです。
高圧側2段目の電解ブロックコンデンサーです。ESRは少し高いですが何とか使用可能です。
高圧と低圧のコンビネーションです。低圧側はOL表示で計測不能です。全く機能していません。
こちらは高圧側です。こちらも機能していません。
裏面です。こちらはC22の初期型なので横一列の小さなカップリングコンデンサーはバンブルビーからブラックビューティー(160P)に交換されています。低圧セレンもブリッジダイオードに交換されています。
一番手前の電解ブロックコンデンサーがマロリーに交換されています。
殆どのコンデンサーは交換されています。
こちらは高音のツマミです。少し絞ってあります。
トーンの低音のツマミが左右ともほぼ最大に回されています。
検査前の状態で気になったので撮ってみました。
★内部を観察します。
McIntosh C22 修理依頼機 概要
電源回路も改造されて苦労の跡が見えます。
高圧セレンが2個とも不良だったのか配線を外してダイオードで整流しています。
★電源を入れる前の各電解ブロックコンデンサーのチェックです。