★漸く修理完了しました。                                              2021. 5. 11


不良になった電解ブロックコンデンサー2本を交換し、低圧ダイオードのブリッジ回路を組みました。




2021. 3. 18 検査
2021. 4. 22 一部修理完了、再検査
2021. 5. 11 修理完了

低圧ダイオード直後の電圧です。26.97Vと良い値です。

高圧セレン直後の電圧です。340.9Vを示し今回も良好です。

電源回路は電解ブロックコンデンサーを2本交換しました。

★以上の結果、半年前のこちらでのレストアの時はまだ良品であった電源の低圧整流用ブリッジダイオードが今回不良になったことから、このブリッジの片側のダイオードの破損により低圧の電圧が低く、整流されない脈流が前回こちらでのレストア時に新品交換した低圧用電解ブロックコンデンサーを不良にし、この低圧電圧から高圧に供給された脈流電圧が高圧のラインに乗りノイズが出ていると考えます。

C22は変な電源回路で高圧回路に低圧から倍電圧で一部供給しています。

今回この高圧倍電圧用ブロックコンデンサーとその次の前回交換していないマロリーもこの脈流で不良になったようです。

恐らくこの異常に低いヒーター電圧と脈流の乗った高圧電圧が影響してフォノイコのカソードフォロア管のバイアス不良を起こし真空管が不良になったと考えます。
このV3のカソードフォロア管にはフォノイコの最終出力回路の左右が2回路入っていてその片側が破損して片側の音が出なくなりました。


この不良になった低圧整流用ブリッジダイオードを交換するか低圧用セレンに交換が必要です。
またこのダイオードの不良で発生した脈流により不良になった2本の電解ブロックコンデンサーも交換する必要があります。

今回の交換部品です。

ヒーター電圧です。17.02Vと少し低いですが良い値です。

高圧B3です。253.4Vを示し極めて良好です。

高圧B2です。274.1Vを示し極めて良好です。

高圧セレン直後の電圧です。333.7Vを示し良好です。

高圧B1です。287.1Vを示し極めて良好です。

低圧整流回路はオリジナルと同じ4本のダイオードのブリッジ回路を組みました。

今回不良になったV3の真空管をこちらのストック品と交換しました。

★修理後の各電圧チェックです。

高圧B3です。267.1Vで良好です。

高圧B2です。281.6Vで良好です。

高圧B1です。291.5Vで良好です。

同じくこちらは高圧側です。こちらもESRがかなり高く不良です。

半年前には良品であったマロリーです。今回はESRが高く不良になっています。

同じくマロリーの違うブロックです。こちらも不良です。

★電源を入れて各電圧を計ります。

低圧のブロックコンデンサーです。ESRがかなり高い状態で不良です。こちらも半年前にこちらで交換したものです。

高圧先頭です。約半年前にこちらで新品交換したもので今回は特に問題ありません。

高圧倍電圧用チューブラコンです。今回も問題ありません。

修理後、試聴風景です。普通にレコードが聴けるようになりました。

しかし次第にノイズが気になり始めます。最初もノイズが出ていましたが、まずは片側の音が出ない原因を探るのが先決でした。

今はこのノイズの方が気になります。





★電源回路を調べます。まずは電解ブロックコンデンサーのチェックです。

★フォノイコの片側出力不良を直して再検査しました。                                      2021. 4. 22

フォノイコの最後のカソードフォロア管のバイアス不良から真空管がダメになっていました。
不良のバイアス抵抗を交換し、真空管を換えたら音が出るようになりました。





フォノイコに発振器から信号を入れて出力を計ります。

やはり片側の出力が出ません。
ノイズも少し出ています。

フォノイコの片側の音が出なくなったので修理を依頼されました。

★修理後の試聴風景です。

電源投入時に少しノイズが数秒出るもののその後はかなり収まりました。これなら一応聴いていて問題は無いと思います。














低圧のヒーター電圧です。13.96Vと極めて低い値です。半年前のレストア完了後は17.75Vと良好でした。

低圧の電源トランス直後の電圧です。AC24.00Vで良い値です。この為電源トランスの異常ではありません。

低圧整流ブリッジダイオード直後の電圧です。22.99Vとこちらもかなり低い値です。半年前は26.19Vで良い値でした。


McIntosh C22 修理依頼機 Y. Y 様 概要