★ 本日漸くレストア完了の表示を致します。                                               2020. 1. 16

本来は昨年中に電源やカップリングコンデンサー類の交換は終わり、レストア後の音出しも行っていました。
ただ、オーナー様のご要望でボリュームのガリ取りを行っていたのと、こちらの他の機器の不都合で最終検査まで至りませんでした。
本日漸く全てのチェックを終えたのでレストア終了です。


★電源を投入して各電圧を計ります。

2019. 12. 16 検査完了
2020. 1. 16 レストア完了

裏面です。電源では高圧セレンを2個交換しました。また低圧セレンも交換しました。
横一列のカップリングコンデンサーもバンブルビーが不良のため4本とも音の良いMarantz純正GoodAll-TRWに交換しました。

★通常はこの後試聴を行うのですが上記の状態では音を聴くまでもありません。

最初に高圧の電圧を見たら余りにも低いのでヒューズが飛んだのかと思いました。
ここまでひどい状態は初めてです。

内部上面です。完全にオリジナル状態です。

高圧セレン直後の電圧です。何と88.5Vです。ここはC22では300V以上必要です。

電源トランス直後の電圧です。AC127.9Vで正常です。

★レストア後の音出しエージング風景です。

マッキン特有の歯切れの良い元気な音です。

バンバン前に出てきます。いいですねー。




今回ボリュームのガリでは、一応分解修理も行いましたがツマミを早く回すとまだ少し出てきます。
ゆっくり回すと気になりません。










電源回路を中心にたくさんの交換部品が有ります。

内部上面です。不良のバンブルビーは代品のコンデンサーに交換しました。
電源回路の3本の電解ブロックコンデンサーも正規仕様の代品に交換しました。

レストア後の各波形などの検査です。

左右ともきれいな波形が出ています。

低圧セレン直後の電圧です。25.32Vを示し良好です。

ヒーター電圧です。17.04Vで少し低めですが良い値です。

高圧B1です。296.0Vを示し極めて良好です。

高圧B2です。こちらも282.1Vを示し極めて良好です。

高圧B3です。こちらも255.4Vを示し極めて良好です。

高圧セレン直後の電圧です。354.9Vを示し良好です。

電源バイパス用の電解コンデンサーも抜けて不良のためドイツ製ADEに交換しました。

★レストア後の各電圧チェックです。

★電源の電解コンデンサーのチェックですが状態から見て全て不良なのでチューブラコンだけ使えるか検査しました。

こちらは静電容量が膨らんでいます。

フォノイコのカソードバイパスコンです。こちらも静電容量はありますがESRが少し高いようです。

低圧セレン直後の電圧です。19.63Vを示しています。
正規では24V以上必要です。

ヒーター電圧です。12.94Vです。こちらも正規では19.8Vなので各真空管はまともに動作していません。

高圧B1です。こちらも何と74.9Vしかありません。C22の規定の電圧は290Vです。これではまともに動作できません。

mcIntosh C22オリジナルです。

ボリュームにガリがあるのと電源が改造され電圧が異常に低いので修理を依頼されました。

外観はきれいで電源スイッチもしっかり動作し状態は良いようです。

紙巻の電解チューブラコンデンサーです。静電容量はあるのですがESR値は高いようです。

絶縁チェックでははとんどのバンブルビーは不良です。ラベルに x 印

オリジナルの電解ブロックコンデンサーです。頭部が膨らみ名板の刻印も膨らんでいます。3本とも交換になります。

バンブルビーに亀裂が入っています。

McIntosh C22 修理レストア依頼機 S.M 様 概要

内部裏面です。電源廻りに電解コンデンサーが追加されています。小さなカップリングコンデンサーも2本国産品に交換されています。