左テスターはヒーター電圧です。18.17Vで少し低い値です。右の白いテスターは高圧B3です。かなり低い値です。

こちらのテスターは高圧B2です。こちらもかなり低い値です。

こちらは高圧B1です。こちらもかなり低い値です。

McIntosh C22 レストア依頼機 概要

高圧セレンは1個不良の為、復刻の新品に交換しました。
当工房では電源回路を修理しても、この画像のように常に完全オリジナル状態を保っています。

★フォノイコのカソードバイパスコンです。

こちらは高圧セレン直後です。332.7Vで少し低い値です。

こちらは低圧整流ダイオード直後です。27.82Vで良好です。

2023. 11. 9 検査
2023. 12. 19 レストア完了

こちらは上と同じ矩形波です。良い形です。

こちらの白テスターは高圧B3です。 249.4Vで良い値です。

部品交換後波形を計ると奇怪な現象が出てきます。矩形波では上の段が極めて異常です。
部品交換した箇所以外の細部に渡って何度も検査しました。部分的に良くなるとマッチングが悪くなり発振を起こします。スイッチ類の接触不良もあります。ヴィンテージアンプでは良くあることです。

★電源を入れて各電圧を計ります。

ライン最終の0.022uF右側でかなりの漏れがあります。

こちらもラインの2段目の右側カップリングで大きな漏れがあります。

こちらもラインの2段目の左側カップリングで大きな漏れがあります。

高圧2段目です。こちらも各ブロックとも抜けてESRも高い状態です。

裏面も全くのオリジナルです。

★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーのチェックです。

内部です。まだメンテが入っていない完全オリジナル状態です。

こちらの白テスターは高圧セレン直後です。 365.1Vで良い値です。

交換部品です。

いろいろ補修し漸く綺麗な波形が出るようになりました。

★レストア後の各電圧チェックです。

内部です。フォノイコのブラックビューティ(160P)以外の全てのバンブルビーを交換しました。

左の白いテスターは高圧B1です。296.6Vで良い値です。右テスターはヒーター電圧です。20.09Vで良い値です。

こちらの白テスターは高圧B2です。 279.7Vで良い値です。

裏面です。こちらも全てのバンブルビーを代品の新品に交換しました。

電源回路も全ての電解ブロックコンデンサーをオリジナル仕様の新品に交換しました。

こちらは紙巻きの低圧高圧バイパスコンデンサーです。容量が少し低いですがESRが低いのでまだ使えそうです。

左右ともESRが高く容量も抜けています。

★バンブルビーの漏れをチェックします。

フォノイコ2段目右側で大きな漏れがあります。

フォノイコ2段目左側で大きな漏れがあります。

★最初の試聴です。

電源を入れてから暫くは全体にギーギー音が目立ちます。その後10分程でぼんやりとした丸い音になります。バンブルビーの不良からです。
フォノイコは、始めに左側から音に混ざってボコボコ音がでます。全体には低音が膨らみ高音が出ていません。厄介なことにRIAA偏差が崩れています。C11とC22はイコライザー回路を調整するのは、各素子がブロック化されているのでかなり厄介なアンプです。
この後30分位から少し目立った音でジー、バスッ!というノイズが出て右の音が非常に小さくなりました。
かなり重症です。

音が悪くなったのでレストアを依頼されました。

★レストア後の試聴エージング風景です。

漸く良い音が出るようになりました。

ただ今ジャムセッションを乗りのりで聴いています。パワーアンプはウエスタン 350B pp の MKe-124Aです。なかなかパンチが出て気持ちよくスウイングできます。






★漸くレストア完了です。                                               2023. 12. 19

予想通り今回もなかなか大変でした。


高圧初段です。こちらも各ブロックともESRが高く機能していません。

高圧低圧コンビネーションです。各ブロックとも完全に抜けています。