2019. 4. 8 初掲載
2019. 6.14 レストア完了
内部です。殆ど状態はレストア前と変わりません。しかし、全てのバンブルビーは良品です。
これはなかなかできるものではありません。
★持ち込みされたセレン2個を検査しました。
裏面です。こちらもレスト前と殆ど変わりません。追加された電解コンデンサーを撤去しています。
セレン2個と横一列の小さなバンブルビー4個を交換しました。
2本少し大きな160Pは純正です。C22はここだけ160Pを使います。
しかも0.22uF/200Vなのでバンブルビーでも同じ仕様がありますがバンブルビーにしないでMcIntoshは敢てここに160Pを使っています。
深い理由があるのでしょう。
全ての電解ブロックコンデンサーは正規仕様の新品に交換しました。
★早速試聴です。
まるでMarantz7を思わせるような中高域の煌びやかさ。
透き通るような旋律に加え、荒らしさも感じるダイナミックさ。
しかもマッキン特有の前に出る力強さ。
やはり以前とは比べ物にならない変化です。
この後は暫くエージングを繰り返し、良い音を熟成させてゆきます。
交換部品です。
今回もたくさんのバンブルビーが交換になりました。
これで電源は完璧です。
良品と交換したバンブルビー4個です。
★漸くレストア完了です。 2019.
6. 14
今回は大変時間が掛かりました。バンブルビー化レストアをご希望されましたがC22用のバンブルビーの良品が揃わず入荷待ちでした。
2個目、逆方向です。11.25MΩでこれも不良です。
この持ち込みされた2個のセレンは両方とも現在付いているセレンよりひどい値で完全な不良です。
現在本機に付いているものは逆方向が20MΩ位で、それでも電圧降下を起こして不良です。
よく皆さま補修部品として色々な物を大事に保管されていますが、このように殆どが不良です。
特に今回はオリジナル機からセレンを外したものです。恐らく不良なのでダイオードに交換されたのでしょう。
一般にマッキンのセレンは特殊なのでなかなか補修部品の良品はありません。
2個目順方向です。これも4.46MΩで許容範囲です。
1個目順方向です。 2.245MΩで正常範囲です。
1個目、逆方向です。6.69MΩで導通があり不良です。
★それでは各部の電圧を計ってみます。
ついでに以前のレストアで追加された茶色のチューブラコンをチェックしてみましたが、ご覧の通りリークしています。
一般に苦肉の策で追加されたものは早々にダメになります。
表のフォノイコのカソードバイパスコンです。左右ともリークしています。
よく古くなって塩を吹いている状態ではこのようにリークしているものがたくさんあります。
一般に、これが不良になっても余り音に出ないのでオリジナルを尊重してそのまま使われますが、突然貴重な真空管がダメになります。
整流後のヒーター電圧です。23.01Vを示しています。
標準は18.9Vです。
かなり高い値で危ない状態です。
恐らくブロックコンデンサーのリークの影響です。
追加のチューブラコンも機能していません。
★各カップリングを一通り検査しましたが予想通りバンブルビーは殆どダメです。
今のところ音にはそれほど影響は無いものの、最初の音出しではバンブルビーの割には音は精悍さに欠けフォノイコは歪が少し乗っていました。
左右の出力の違いもライン側のバンブルビーの劣化の影響のようです。
本機は殆どオリジナル状態であまりメンテナンスはされていません。
この為、全体に劣化しているようです。
特に電源が良くない状態なので恐らくこのままではある日突然大きな異常が出て、真空管が全滅になる可能性が高いと予想します。
こちらは茶色の紙巻チューブラコンです。奇跡的に良品です。
↑ こちらが茶色の追加チューブラコンデンサーです。
★まずは電源投入前の各電解ブロックコンデンサーの状態をチェックします。
mcIntosh C22オリジナルです。
とてもきれいな状態です。
最初にこちらに届いた状態でツマミの位置を確認しています。
トーンの高域が少し上げられています。
こちらは低圧ダイオード直後の電圧です。
27.51Vで良い値です。
高圧B2です。264.9Vを示します。こちらも290V必要です。
高圧B3です。239.7Vを示します。こちらも268Vが標準です。
高圧B1です。277.0Vです。ここは310V位必要です。
高圧セレン直後の電圧です。321.6Vを示しています。
普通は340V位出ています。
こちらは低圧用ですがこちらもリークしています。
高圧用がご覧のようにLeaky表示でリークしています。
内部裏面です。こちらも殆どオリジナル状態です。電源の低圧用にチューブラコンデンサーが追加されています。
内部上面です。全くのオリジナル状態です。
背面も大変きれいです。
天板や側面にも全く傷はありません。
とてもきれいな状態です。
上面に付いている出力調整ボリュームはR側が少し絞られています。
恐らく左右の出力に差があるのでしょう。
通常はカップリングコンデンサーの状態が影響します。
McIntosh C22 レストア依頼機 Y.S 様 概要