パイロットランプが赤々と点いています。

後のソファーの上に交換したケーブルがあります。

2021. 11. 4 掲載
2021. 11. 12 検査完了
2021. 11. 29 レストア完了
2021. 12. 3 ステレオアダプターとウッドケース掲載

★元に付いていた真空管を真空管試験機でチェックします。

下の画像にように全てが使用不能の値です。やはり幾ら音の良いTelefunkenでも劣化したものを使っては良い音は聴けません。

内部の殆どのカップリングコンデンサーを交換しました。フォノイコのカソードバイパスコンもMarantz純正SPRAGUEの新品に交換しました。

★次は初期型です。

高圧初段です。少しESRが高いですが良い値です。

高圧2段目です。こちらも良い値です。

斜め正面から見ると基板の取付け高さも違います。

恐らく左の初期型はパネルの色も違っていたのでしょう。少し黒ずんでいます。
低圧セレンと低圧の電解コンデンサーの取付けも違います。

★まずは左の初期型の内部です。

★エージング風景です。

XLRバランス入力とバランス出力のフルセットで鳴らしています。

バランス入出力でも音の劣化も少なく、なかなか良いです。













背面です。


右の白いケーブルはアースの渡りです。

画像が傾いています。。。   素人の撮影なのでご勘弁を、、、

★ステレオアダプターとウッドケースを掲載します。                                 2021. 12. 3


★まずは後期型です。


★漸くレストア完了です。                                      2021. 11. 29

★真空管を交換して、とても良い音でなっています。

今回も当工房オリジナルのステレオアダプターとウッドケースを注文頂いているので、後ほどこれらを組み込んだ画像を掲載します。

結局6本全て不良でした。

当工房ストックのTelefunken ECC83<>有 6本です。

今回の交換部品です。大量のバンブルビーが交換になりました。

真空管を交換するととても良い音になりました。やはり元に付いていた真空管はかなり劣化していたようです。

こちらも普通に2,3分で正常値になります。左の白いテスターは高圧B1で354.5Vと良好です。その隣は低圧で11.21Vと良好です。右テスターは残留ノイズで.002Vと良好です。

★レストア後の試聴です。しかし余り音は良くありません。
いろいろ原因を探っていましたが、思い切って?真空管を換えてみました。

元に付いていた真空管の6本中5本はTelefunken ECC83<>有で1本は銘柄のわからないものです。
これを当工房でストックしてある同じTelefunken に6本とも交換しました。
下がその画像です。

こちらも主なカップリングコンデンサーはUSA仕様の音の良いものに交換し、小さなコンデンサーはMarantz純正GoodAll-TRWとブラックビューティーに交換しました。こちらの低圧電源はセレンを交換し電解コンデンサーも茶色の新品に2本とも交換しています。

左の白いテスターは高圧B1です。358.5Vを示し良好です。隣のテスターは低圧です。こちらはセレンを交換していないのでレストア前と同じ9.62Vでまあまあです。右は残留ノイズです。0.002Vで良好です。
各電圧はレストア前のように時間は掛からず普通に2,3分で正常値になります。

★次は初期型です。

茶色の電解コンデンサーは代品で形と容量が似たものに交換しました。

★レストア後の各電圧チェックです。

裏面です。こちらは低圧の電解コンデンサーを新品に交換しました。

電源ユニットの高圧電圧です。こちらも360V位で良い値です。

左テスターは高圧電圧です。293.5Vで一見良さそうですが、ここまで上がるのに20分程掛かっています。どこかがおかしい。。。
中央の白いテスターはヒーター電圧です。9.59Vでまずまずの値です。右テスターは出力の残留ノイズです。0.003Vで良い値です。

電源ユニットの高圧電圧です。こちらは360V位で良い値です。

★次に初期型です。

フォノイコのカソードバイパスコンです。ESRが少し高い状態です。

低圧の電解コンデンサーです。OL表示で計測不能です。

★ようやく電源が入ります。


まずは後期型から各部の電圧を測ります。

低圧倍電圧のもう片方です。こちらは正常です。

高圧2段目です。こちらも良い値です。

高圧初段です。少しESRが高いですが良い値です。

同じく左テスターが高圧電圧で301.5Vです。こちらもかなり時間が掛かっています。
中央のヒータ電圧は8.42Vで少し低い状態です。恐らくセレンが不良です。
右テスターは残留ノイズです。0.002Vで良い値です。

★最初の音出し風景です。

ようやくここまで辿り着きました。

フォノイコのカソードバイパスコンです。ESRが異常に高く不良です。

低圧倍電圧のもう片方です。こちらもOL表示で計測不能です。

低圧の電解コンデンサーです。OL表示で計測不能です。

金属バンドを外しソケットが付けられます。

★電源を入れる前の各電源回路の電解ブロックコンデンサーのチェックです。

★まずは後期型からです。

電源ユニットとの接続です。

ベルデンのアンティーク調電源ケーブルの新品です。本機にピッタリの風合いです。


★ようやく検査ができる状態になりました。                                        2021. 11. 12

本機を検査するには、まず清掃から始めなければなりませんでした。パネルが黒い初期型はまだ良い環境で使用されていた様ですが、もう1台は恐らく鶏舎に在ったのかかなり臭い匂いがします。またツマミや外装にも鶏糞のような汚れがこびり付いていました。ツマミを外しできるだけ内部も細かく綿棒等で清掃を行いました。

次は電源ケーブルを2台ともオリジナルに似たMarantz純正ベルデンのアンティーク調のケーブルに交換し、電源ユニットとの接続ケーブルを交換する為に本体の金属バンドを取り外しました。

電源接続コードを交換するとオリジナルのプラグは小さいのでこの金属バンドは撤去になります。C4,C8恒例の大仕事です。

電源コードもネズミに食われたように被覆が所々欠けています。2台とも電源コードの交換が必要です。

外部電源の接続するプラグです。ピンが1本折れています。この折れ方から、このアンプはかなり(数十年?)前から電源が入らなかったようです。

珍しいmcIntosh C4 です。最近ヤフオクで落札されました。電源が付いていなかったので音を聴くことができず、当工房オリジナル電源ユニットを購入してレストアし、良い音にして欲しいとのご要望です。

高圧の電解ブロックコンデンサーが膨らんでいます。恐らく不良です。
低圧セレンもオリジナルのままです。よく持っています。前回は2台とも不良で交換になりました。

★電源を入れる前のケーブルのチェックです。

内部は以前レストアを行ったC4と同じです。

こちらもトーンは硬く固着しています。交換が必要かも知れません。

こちらは余り環境の良くないところで永年使われてきたのか、かなり匂います。。。
まずは各部の洗浄からです。

基板裏面の抵抗の配置や使用規格も後期型と違います。
セレクタースイッチがパネルに直接取り付けられて通常通り配線がリヤパネルに伸びています。後期型はロッドを伸ばしセレクタースイッチそのものをリヤパネルまで伸ばし各配線を短くしています。ハムノイズを極力減らす工夫です。

★2台目で、こちらはよく見る後期型です。

基板中央に大きなバンブルビーが3本並んでいます。これは後期型では1本なので恐らく回路は全く違います。

トーンコントロールの高音低音とも硬くて回りません。当工房のC8と同じく大きな形状のボリュームが付いています。恐らく固着しています。交換が必要かも知れません。

内部です。左はシリアル番号から初期型のようです。右の後期型と比べると中の基板の配置が違います。コンデンサーも仕様の違うバンブルビーが付いているので回路が違うようです。こちらには以前レストアを行った後期型の回路図があるのみなので、もしかすると新規に回路図を作成しなければならないかも知れません。C4にも種類があるとは、何だか新種の蝶を発見した生物学者のような気持になり楽しくなります。

McIntosh C4 レストア依頼 概要

音は、、、やはり予想通りひどい音です。

ガサゴソ、ボコボコ、ツマミを回すとバキューン、ドドーン、、、、戦場です。

全体に歪が乗ってギーギー音が目立ちます。特にフォノイコは酷い音です。

各電圧測定の時はまだノイズは検出されませんでしたが時間の経過と共に全体にノイズが乗ってきます。
電源接続ケーブルのピンが折れた状態なので恐らくかなり長期間放置されていたようです。
この為、コンデンサー類の劣化が進んでいたと考えます。

ただ、本質的にはMcIntosh C-4です。異音の中にも良い音の気配が感じられます。接点等の洗浄や各コンデンサー類などを音の良いものに交換すれば必ず良い音がよみがえります。