2021. 7. 13 検査初掲載
2021. 10. 1 レストア途中経過
2021. 10. 8 レストア完了
2021. 12. 2 ウッドケース、ステレオアダプター掲載
★2ヵ月前にレストア完了していましたがウッドケースの製作が遅れていました。 2021. 12. 2
今回ウッドケースとステレオアダプターを掲載します。
Marantz model 1 のツマミがシルバーなのでステレオアダプターのツマミもシルバーにしてみました。
★最終状態での試聴です。
納得のゆく音になりました。特に今回は音の良い代品のカップリングコンデンサーを要所に使用しています。エージングが進めばかなりバンブルビーに近い透明感ある音になります。
★こちらのオーナー様は以前当工房でMarantz7をオールバンブルビー化にレストアされました。しかも、お友達も同じくMarantz7をバンブルビー化にレストアされています。
本機はこの後これ等Marantz7 2台との聴き比べになります。極めて手強い?相手との勝負??です。
Marantz7とは少し感じが違った良い音を感じて頂けると思います。
NF型とCR型の真空管アンプの代表として、どちらも現代では最高の音質を聴くことができると思います。
★今回は本機のレストアの他に当工房オリジナルのステレオアダプターとウッドケースを注文されています。後程これ等をまとめた画像を掲載します。
大量の交換部品です。電源トランスを除く殆どの電源回路の部品を交換し、各回路のカップリングコンデンサー、プレート抵抗類も全て交換しました。
★2台目です。
1台目と全く同じ変更です。
電源の抵抗も純正A&Bの容量の大きいものに交換しました。音の躍動感が違ってきます。
★1台目です。
各真空管のプレート抵抗とカソード抵抗を音の良い物に交換しました。雑音や音質の改善です。
★取り敢えず音出しを行ってみました。
かなり良い音です。
豊かな低音、繊細な中高音。やはりバンブルビー機に迫るクリヤな音です。
しかし、まだ抵抗類を換えていないのでいつもの#1やこちらのMKe-1と比べるともう少し何とかしたいと思ってしまいます。
この後抵抗類の一斉交換です。良い音になります。
★最初の試聴音出し風景です。
オーナー様の指摘通りひどい音です。
ラインアンプのトーン回路の抵抗値とコンデンサーの容量が変わって、低音が弱く高域がキンキンとした音です。
しかも歪も乗ってきています。
以前のオーナーはこれのどこが良い音だったのでしょうか?かなり耳が慣れて来ているのでしょう。
まずは電源回路をきちんと直し、ほぼすべてのコンデンサー類は交換になります。
左テスターはヒーター電圧です。17.7Vを示し良好です。中央の白いテスターは高圧電圧です。右テスターは出力の残留ノイズです。0.025Vで良好です。
高圧B4です。196.6Vで良好です。
こちらは低圧セレン直後の電圧です。25.85Vで良好です。
こちらは高圧セレン直後の電圧です。327.4Vで良好です。
★こちらも中央の白いテスターの値を見て行きます。
高圧B1です。297.0Vで良好です。
高圧B2です。269.5Vで良好です。
高圧B3です。233.9Vで良好です。
こちらも左テスターはヒーター電圧です。18.01Vを示し良好です。中央の白いテスターは高圧電圧です。右テスターは出力の残留ノイズです。0.003Vで良好です。
高圧B3です。247.1Vで良好です。
高圧B2です。268.9Vで良好です。
高圧B1です。293.3Vで良好です。
2台目も同じです。
手前が高圧セレンで縦に2段構成です。奥の大きな物はMarantz7と共通の低圧用です。
★電源を入れて各部の電圧を測ります。
1台目です。
電源ユニットです。2台ともセレンを交換しました。これが正規の姿です。
手前2本が交換したオリジナル仕様の新品です。
メインのカップリングコンデンサーは最近こちらで使い始めた音の良いUSA製を使っています。その他の小さなコンデンサーはMarantz純正GoodAll-TRWの新品を使っています。
★2台目です。
こちらも1台目と全く同じ内容です。
殆どのカップリングコンデンサーを代品に交換しました。電解ブロックコンデンサーも高圧1本と低圧1本をオリジナル仕様の新品に交換しました。
★少し時間が掛かっていますので途中経過を掲載します。 2021. 10. 1
一通り電源回路とカップリングコンデンサー類を交換し音出しを行いました。
★1台目です。
高圧セレンを外してダイオードに交換されています。電解コンデンサーも交換されています。低圧セレンも交換されて、サイズが合わないのか電源トランスに接触しています。振動で塗装が剥がれるとショートしこのままでは危険です。
こちらの低圧セレンにはダイオードがパラに接続されています。高圧セレンはオリジナルですが電圧が下がり不良です。
高圧B4です。こちらも224.4Vと少し高い状態です。
ヒーター電圧です。17.4Vで少し低い値です。
★電源ユニットの内部です。
高圧B3です。こちらも263.6Vと高い状態です。
裏面です。ほぼオリジナル状態です。
★各電解ブロックコンデンサーのチェックです。
電源ユニット直後の低圧電圧です。25.27Vで良い値です。
★2台目です。
高圧2段目です。こちらもかなり抜けて不良です。
低圧です。こちらはまだ使えそうです。
★電源を入れて各電圧を計ります。
電源ユニット直後の低圧電圧です。24.82Vと少し低い値です。
高圧B2です。こちらも287Vと高い状態です。
高圧B1です。310Vと非常に高い状態です。
電源ユニット直後の高圧電圧です。336.6Vを示し良好です。
低圧です。こちらもまだ使えそうです。
高圧2段目です。こちらもESRが高い状態です。
高圧1段目です。容量が減りESRが非常に高く不良です。
★電源を入れて各電圧を計ります。
こちらは基板上にまだバンブルビーが残っています。電源回路はオリジナルのままです。
ヒーター電圧です。17.58Vで良い値です。
高圧B4です。204.7Vで少し低い値です。
電源ユニット直後の高圧電圧です。308.6Vと少し低い値です。
高圧B3です。こちらも244.2Vで良い値です。
高圧B2です。こちらも265.5Vでまあまあの値です。
高圧B1です。288.4Vで良い値です。
高圧1段目です。静電容量が全く無くESRも高い状態です。
ヤフオクで、音が良いという振れ込みなので高額で落札したが、実際の音は聴くに堪えない音だったのでレストアを依頼されました。
裏の配線はMKe-1と同じです。
画像ではCDからXLRバランス入力でエージングを行っているところです。
★漸くレストア完了です。 2021. 10. 8
抵抗類を音の良いものに交換しました。
高圧B4です。207.7Vで良好です。
★2台目です。
★1台目です。
裏面には電解コンデンサーが追加されています。恐らく電源がだめでノイズ対策をされているようです。
★電源を入れる前の各電解ブロックコンデンサーのチェックからです。
基板上はいろいろ手を加えられていますが電源回路はオリジナルのままです。
Marantz 1 修理レストア依頼 概要
★中央の白いテスターの値を見て行きます。
カソードバイパスコンや小さなカップリングコンデンサーも交換しました。バンブルビーで残っているものはフィルター回路用で普通は使わないので残してあります。