KT66(350B) pp 25w モノーラル・パワーアンプ開発中
MKe-1086アンプ
内部です。配線には特に信号線に高価なウエスタンの布巻線を使用しています。
とうとう私も電線病?に感染??しました。
「通」の間ではウエスタンの線が一押しです。高かったのですが量産用にたくさん仕入れました。
良い音には線材にも拘りが必要ですね。
コンデンサー類は、最近レストアでエージングを重ねればかなりバンブルビーに近い音になると感じているフランス製のコンデンサーを使用しています。
抵抗類はVishay, AMtrans, Ohmiteの高級品を選び、ドライブ管のプレート抵抗は当工房オリジナルアンプEQC-1やMKe-1と同様に高容量の巻き線抵抗を使用しています。
音の輪郭や透明度が抜群に良くなります。
こちらの電解ブロックコンデンサーもUS CAN仕様の特注新品です。
使えるかどうかわからないNOS品ではありません。
消耗品は新品が一番です。
入力ゲイン調整ボリュームは音の良い東京コスモス製です。A&BやCTSも入手できますがこれまでMarantz1,7やマッキンのレストアで散々音を聴いているので、ここは敢てコスモスなのです。
しかもトランス結合なので上下分割で2連です。回路がわかる方には、素敵でしょう♪
このように、本機も音に重要な部品にはとことん拘り抜いています。
★最近、知人宅でウエスタンの91Aアンプ、124Aアンプ、それに104Aラインアンプの音を聴きました。
余りの強烈な臨場感に圧倒されました。それ程大音量では無くても、まるでトンネルの中で聴いているような響き渡る音です。
なるほどこの音なら皆さん高額を出す気になります。
★いつものように、何がこの音を作り出すのか考えました。
単に真空管やトランスの違いだけでは済まない筈です。歴代のウエスタンアンプの回路図を入手し、じっくり眺めました。
★そして、その秘密がわかりました。
★左の画像は試作機で出力管はWE350Bを使っています。
実際に販売できるものは新品として入手できる互換のGold Lion KT66とドライブ管はMullard ECC83を予定しています。
製品としては上記WE350BやTelefunken ECC83は中古品なので使用できません。
交換されたい方は後でユーザー様にて手配してください。
入力トランスやドライブ管等のベース交換や配線はこちらで行いますのでご相談下さい。
★折角なので本物のWE348AやWE310Aを使いたいと思われるかも知れませんが、世間によく出回っているWEのパーツを使ったレプリカで良い音を出している物を余り聞いたことがありません。
当然年代物のパーツなので劣化して音が悪くなっている事でしょう。(このWE350Bも良い音が出るかはわかりません)
音が悪いので解体されて部品取りとなり、それを集めてレプリカを作る、、、そういう流れかも知れませんね。
恐らく本物のWE124AやWE133Aなどはまだ音が良いから存続しているのでしょう。
私もWE310Aを4本使ったプリアンプの音を聴いて、勿論(高額なので)良い音なのでしょうが、、、率直に言うとイコライザーではノイズが気になり少し尖った音でした。
ウエスタンのアンプにイコライザーアンプが少ないのは球のノイズが原因かも知れません。超微小信号を扱うデリケートなイコライザーアンプは少しのノイズが大きく音に影響します。
持主の方の言い方ではやはり球のノイズの話をしきりにされます。
恐らくウエスタンアンプを持っておられる諸先輩方など「高貴なユーザー」の間ではどの年代の球がノイズが多いとか少ないなどの話に花が咲くのでしょう。
我々「一般大衆ユーザー」から見ると球のノイズで頻繁に話題になることは少ないので、やはりウエスタンの真空管はまだ球の成熟期以前の代物かも知れません。
これよりきちんと整備したMarantzやマッキンC-8の方が私は解像度が高く臨場感もあり良い音だと感じています。
私が考えるウエスタンの音の魅力はやはり回路と音の雰囲気です。
この為、現代でも入手しやすい優良パーツを使って最高のウエスタンサウンドを手軽に聴きたいと思っています。
★このアンプは良い音を求めて多少(多大)の実験も兼ねています。
上記のようにウエスタンWE124AアンプやWE133Aアンプ、ラインアンプとしてWE104Aを意識した回路ですがトランス結合では佐久間アンプも考慮しています。
この為調整が進むにつれて回路も変わってくるでしょう。
納得の行く音になるまで少し時間が掛かりますのでご了承下さい。
良い音が聴ける日を楽しみにしています。
ラインコントローラーです。
つまみはトーンコントロールの他、ボリュームの代わりに当工房オリジナル・モノーラルプリアンプMKe-1と同じくセレクタースイッチに固定抵抗を繋いで音量調整とします。
こちらのラインアンプにもXLRバランス入力を設けています。
セレクターはアンプ本体にあります。
本機は上記1086Aラックに入れて使う他に、この様にアンプ本体とコントローラーだけでも使用できます。またコントローラーを接続しないでパワーアンプのみでも使用できます。
形状デザインはWE124Aアンプに合わせています。
背面にはWE124Aには無いソケットやコネクターが付いています。
電線病?の方には高価な電源コードも装着できることを考慮して3Pアウトレットを設けています。
ライン用とドライブ管はTelefunken ECC83 <>有を使っています。
こちらはベース交換でWE348A等のST,GT管にも後で交換できます。
出力管はWE350B 4本です。
裏面のソケットはラインコントローラーに接続します。
出力管 WE350Bです。この試験機用に2本対で4本確保しました。
本機の外観画像です。(参考画像)
ほぼウエスタンの1086Aアンプにそっくりです。
メーターの所にラインアンプのつまみを配置しました。
真空管等の配置は上の画像のWE124Aアンプと同じです。
ウエスタン104Aラインアンプです。
パネルはWE1086Aに合う形状です。
本物のウエスタン124Aアンプです。
私の好きな良い音でした。
パワーアンプの入力には入力トランスを設けXLRとRCAの入力を受けます。
画像では取りあえずタムラの入力トランスを装着していますが、後で他のトランスにも交換できます。(勿論WE618Bにも、、、極めて高価ですが)
ライン用のAUX入力と、予約を頂いている方からライン出力も有ったら良いとのご要望もありLINE OUT端子を設けています。こちらもWE104Aラインアンプに近い音が期待できます。
パワーアンプの入力ゲイン調整ボリュームのつまみはMcIntosh MC275オリジナルなどのつまみと同じです。
ドン殻です。上の参考画像はグリーンぽく見えますが本来はこの様な濃いグレーです。
2020. 2. 22 初掲載
当工房オリジナルアンプを開発しています。
試作機では出力管にWE350Bを使っています。
こちらの出力管は Gold Lion KT66です。