当工房所有機 Marantz #2 後期型 概要 セブン再生工房
2018. 12. 26 掲載
2019. 1. 27 再調整
★ 再調整しました。 2019.
1. 27
本機購入希望者のご希望でカップリングコンデンサーをMarantz純正Good-Allへの交換と、電解ブロックコンデンサーを最初は1台のみでしたが両方とも新品交換を行いました。
こちらもカップリングコンデンサーは純正Good-Allです。ロットに依って明るい茶色もあるようです。全て良品です。
本機は先のレストアで電解ブロックコンデンサーが代品で外観がアルミ色のマロリーに交換されていたので、グレー色の正規仕様新品の電解ブロックコンデンサーに交換しました。
中央に2本並んでいる茶色のコンデンサーがMarantz純正のGood-All良品です。
これまでのレストアで同じGoodAllでも近年社名が変ったTRW製の新品を使っていましたが、やはり純正Good-Allをご希望になり交換しました。
また画像左上の明るいベーク色が新品の電解ブロックコンデンサーです。
本機には検査では良品の電解ブロックコンデンサーを残していましたが、年数も経っているため今は良くても近いうちに不良になると考え予防策として新品に交換することにしました。
この電解ブロックコンデンサーの状態が、極めて貴重な電源トランスに影響します。
最終のエージング風景です。
外観からも2台とも新品の正規仕様電解ブロックコンデンサーが見え、完全なオリジナル状態です。
出力管はTelefunken EL34のNOS新品4本組を使用しています。
初段管もTelefunken ECC83<>有 スムースプレートです。
音は前回レストアと同じく大変良い音です。
発送まで暫くエージングを繰り返しています。
クワッド(4本)マッチのTelefunken EL34 NOS新品です。
内部です。全てのカップリングコンデンサーをチェックし不良品は良品に取り替えました。
赤いコンデンサーはMarantz純正Good-AllのTRW新品です。ここは抜けるとパワーアンプにとって致命傷と言えるほど危険な状態になります。古いものをそのまま使い続けず、できるだけ新しいものが安全です。
電源回路の電解ブロックコンデンサーも検査し良品であることを確認しています。
特にセレンの隣のシルバーのブロックコンデンサーは純正の良品です。
低圧セレンを新品に交換しました。これは復刻でもなかなか無いですよ。勿論オリジナルはどこにもありません。
各部の電圧も完璧に良好です。
これで当分の間、安心してよい音が堪能できます。
2台目の内部です。こちらも1台目と同じようにレストアしました。
本機の電解ブロックコンデンサーは代品に交換してあったので、こちらで正規仕様の新品と交換しました。
低圧セレンも交換しています。
★各部の電圧は正規の値です。消耗品類は殆どが新品なので極めて良い音になりました。
これでまた長期に渡り良い状態を保っていると思います。
★試聴です。
とても落ち着いた雰囲気です。低音がどっしり響き中高音は極めて煌びやかに輝きます。
電源がしっかりしているのかノイズも殆ど感ぜず、清閑そのものです。
いつも#8Bで聴いているので、この#2の繊細さが特に感じられます。(三結)
この繊細さは#9kの三結と同じような雰囲気です。やはりUL接続とは感じが違います。
勿論UL接続では#8Bの様にダイナミックにグイグイと前に出て来ます。
JAZZ系はこちらの方がいいかも知れません。
聴く曲のジャンルとその時の気分に依って使い分けると面白いですね。
こんなことができるのは、この#2と#9位でしょうか。
モノーラルアンプのため左右の独立性が高く臨場感に溢れています。
バイアス調整やACバランス、DCバランスともユーザーが調整できる機構は安心感があります。
さすがにMarantzの最初のパワーアンプです。贅の限りを尽くしている感じです。
これぞ、パワーアンプのストラディバリウス!
そこにある存在感と、きれいな音が出て全てが正常に動作していると云う充実感が
私の心に安らぎを与えてくれます。
やはり、いいアンプです!
こちらの出力管は一般によく見かけるRFTのTelefunken EL34です。
外観では元は代品のブロックコンデンサーが付いていましたが、こちらでレストア後、正規仕様のブロックコンデンサーに交換することにより完全にオリジナル状態を取り戻しています。
こちらのメーターは黄色です。後期でも白メーターの物より後のシリアル番号です。
白メーターの中にはバックライトが無いものもあるようです。以前ヤフオクで見ました。
本機は2台ともバックライトが付きます。
電解ブロックコンデンサーの正規仕様新品です。
初段管はTelefunken ECC83<>有スムースプレートです。
当工房所有機 Marantz #2 後期型 モノーラルパワーアンプ2台です。
これまで様々な経緯を経て改造されて来た部分を当工房で極力オリジナル状態になるようレストアを行いました。
メーターはご覧の通り白の後期型です。しかし、このようなオリジナル状態に完全レストアしたものはなかなかありません。
特にメーターが赤の初期型では全て何らかの手を加えなければ存続は不可能です。また部品も無いのでかなりグタグタに改造されたものをたくさん見かけます。こういうものは早いうちにまたダメになります。
物が物だけに、不具合が発生したら恐らく大変な出費になることが想像できます。