Marantz7  検査レストア依頼 概要

余りにも電源電圧が低いので心配になって電源トランスの漏れ電圧を計ります。
予想通りAC101.3Vもの漏れがあり漏電しています。かなり危険な状態です。

このままでは近いうちに電源トランスが焼損して、それで終わります。

セブン再生工房

2020. 10. 22 検査完了

★電源を入れて各部の電圧を計ります。

フォノイコのカソードバイパスコン片側2段目です。静電容量が約4倍に膨れESRも高い値です。

カソードバイパスコンの初段目です。こちらはまだ1.5倍程度です。

高圧B1です。何と!200Vを切って193.1Vしかありません。正常値は280Vです。

★カップリングコンデンサーの漏れ電圧チェックでは、やはり全てのバンブルビーは漏れがあり良い音を出せる状態にはありません。



★念のため音出しをしてみました。

何とか音は出ます。しかし、CDではバイオリンがギーギーと鳴ってかなり歪が乗ってきます。
時折ガサゴソ、ザーとノイズが音に混ざってきます。

フォノイコも何とか聴けますが丸い音になっています。やはりカップリングコンデンサーのリークが音を曇らせています。
少し時間が経つとジーと言うノイズも乗ってきます。


















高圧セレン直後の電圧です。229.2Vで通常の100V以上下がっています。セレンが不良です。

交換された低圧ダイオード直後の電圧です。27.62Vで良い値です。

フォノイコのカソードバイパスコンのもう片側2段目です。静電容量が約5倍以上に膨れESRも高い値です。

高圧セレンや電解ブロックコンデンサーはオリジナルのままです。

音が悪いので検査を依頼されました。

ヒーター電圧です。19.01Vで若干高いものの良い値です。

高圧B2です。こちらも178.5Vしか出ていません。

高圧B3です。こちらも163.4Vで真空管の動作の限界を大きく下回っています。

こちらは何とか使える値です。

高圧2段目φ35です。こちらはリークは無いのですがESRが高い状態です。

高圧先頭φ25です。3ブロックともLeaky表示でリークしています。

低圧φ35です。こちらもリークしています。ESRも高い値です。

★電源を入れる前に各電解ブロックコンデンサーのチェックです。

裏面です。こちらも殆どオリジナル状態ですが、低圧セレンがブリッジダイオードに交換されています。

バンブルビーの多くが画像の様に亀裂が入っています。

内部です。完全にオリジナル状態で全くメンテされていません。