フロントパネルは美しいシャンパンゴールドです。

本機は以下に紹介する通り極めてオリジナル状態に近いたいへん貴重な個体です。

他ではつまみやセンターレバーのノブを復刻の新品に交換されたものや、天板を再塗装した物など60年の歳月ではありえないきれいさを誇示するものをよく見かけますが、本機は殆どの部品がオリジナルです。

音質向上のため数点のみ良品のバンブルビーに交換し、できるだけオリジナル状態を維持するよう心掛けました。

Marantz#7オリジナル 11000番台  概要

本機は1958年から登場し10001〜23000番台まで作られたMarantz#7の中では初期型の11000番台で、大変貴重な1台です。

★漸くレストアも完了し試聴しています。

やはりオールバンブルビーの極めて繊細で透明かつダイナミックな音が堪能できます。

特に電源回路も全て良い状態なので中音域のきれいさは抜群です。


一般にMarantz7オリジナルはSN.11000〜12000番台が一番良い音だと言われます。
本機はまさにこの11000番台初版の極めて良い音だと感じています。

エージングを重ねるうちに益々しっとり感が増して来ます。










★休日の午後、本機 + #5 で静かにビバルディのバイオリン協奏曲を聴いています。

静かな湖畔でバイオリンの響きが優しく包み込むような、実に快いしらべです。
バンブルビーの極めて透明な音が部屋全体に響き渡り、5重奏の中で一体となって包み込まれているような

心が洗われるようです。




しかし、バンブルビーは中高音が独特な音がします。

さわやかなそよ風のような、煌びやかに輝いて聴こえます。
しかも激しさも内包して躍動感が感じ取れ

不思議な音です。。。

この音こそが古から人々の心を虜にしてやまないのです。










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フロントパネルは薄いシャンパンゴールドです。

この画像では照明の関係でゴールドが強調されて見えます。
電球色の照明下ではこのような感じかも知れません。

試聴風景です。 下段が本機です。
パワーアンプはただ今レストア中のMarantz5で聴いています。

本機のカップリングコンデンサーは良品バンブルビーに交換しレストアしました。
このためいつものクリヤでダイナミックな音が甦っています。

高圧B電源の整流器はダイオードに交換されていましたが、こちらで復刻ですがセレンに戻しました。

フォノイコで重要なカソードバイパスコンデンサーも全て純正SPRAGUEの新品に交換しました。

電源回路の各電圧は正常です。貴重なブロックコンデンサーも良品であり、しっかりとした音の基礎になっています。
勿論ボリュームはメイン、バランスとも純正クラロスタットです。ガリも無く良い状態です。

この様に本機は殆どの部品は純正のままの状態です。珍しく素質が良くオリジナルの状態に拘られる方には必見の個体です。

天板に少し傷があります。

センターノブは勿論オリジナル純正の茶色です。

こちらの検査で全て良品のバンブルビーに交換しました。
また少しでも長く良い状態を維持できるよう特殊なコーティングも施していいます。

裏面の基板上の横一列に並んでいるコンデンサーもバンブルビーです。ここが良く壊れ他のコンデンサーに交換されます。
左下2個の黄色のコンデンサーもSPRAGUEの純正品で良品です。
ヒーターセレンも良品です。





高圧セレンも良品に交換しました。

全体に経年相応の少し傷がありますが概ねきれいです。貴重な初期型の11300番台です。
電源コードも11000番台特有の硬い丸コードです。亀裂はありますがオリジナルの状態を保っています。
前オーナー様が根元に補修テープを巻かれています。
これは状態を維持するために極めて効果的です。

その他のパーツも大きな損傷は無く#7オリジナルとしての致命傷はありません。

きれいなウッドケースです。
新しいものとは思えないくらい味のある上品な色です。

本機にはきれいなウッドケースをおまけで付けます。

殆ど傷は無くまだ新しいものです。
前オーナー様が求められたものでしょう。大事に使われていたようです。

真空管はTelefunken ECC83 <>有のスムースプレートです。印字が薄れているものもありますが、全て良品できれいな音を奏でます。

電源回路の電解ブロックコンデンサーは先頭φ25のみこちらで交換しました。
各部の電圧はきちんと正規の値を示しています。
良い音の条件はこの電源がしっかりしているかどうかで決まります。

ボリュームはメイン、バランスとも純正クラロスタットの良品です。
ガリも無く極めてクリヤなサウンドを聴かせてくれます。