Marantz#7オリジナル 16000番台  概要

本機は1958年から登場し10001〜23000番台まで作られたMarantz#7の中では初期型の16000番台で、美しく大変貴重な1台です。
このセンターレバーのノブは代品の少し明るい茶色ではなく、根元にパテントNo.の刻印のある純正の深いこげ茶色です。
つまみにも全く腐食や傷はありません。
天板や側板には奇跡の様に全く傷や汚れはありません。よく塗り替えてきれいにしたものもありますが本機は最初からきれいな状態を維持しています。

重要なお知らせです。:

ビンテージアンプは長い年月を経て状態が変化しています。大事なことはきちんとメンテナンスができているかどうかです。
形ばかりのバンブルビーやオリジナル状態、どうなっているかわからない電源回路では、いつ突発のアクシデントが起こるかわかりません。場合によっては取り返しのつかない事態にもなり、世界的に貴重な1台を無くしてしまうかも知れません。

本機はこちらできちんと検査した良品の部品を使って調整しています。このため当分の間は良い状態を維持できると思います。

また将来調子が悪くなっても、こちらの工房でいつでもメンテナンスができます。ご安心ください。

電源ケーブルも状態の良い純正です。真空管は6本ともTelefunken<>有です。シリアルナンバーは16000番台と貴重な逸品です。
真空管は皆さん良くご存知のTelefunkenダイヤ有を6本全てに使用しています。
良品のバンブルビーコンデンサーやクラロスタットボリュームと共に、透明で臨場感溢れる素晴らしい音を聴かせてくれます。
このため、全ての面に於いてベストな音質と言えます。

この様にこちらの工房では、徹底的に音質で「当時のオリジナルの音」を目指していますが、特に本機は良い音に加え外観も大変きれいな逸品でこれ程の上物はなかなかありません。

裏面の内部です。真空管の後ろに横一列4個並んでいる小さなコンデンサーがバンブルビーです。
特にこのコンデンサーが劣化しやすく、ほとんどのレストア機は他のコンデンサーで代用しています。
左下2個の黄色のSPRAGUEコンデンサーも交換しました。殆どが不良です。
このコンデンサーも音質に大変重要なコンデンサーです。不良になると低域がだらしなく膨らんできます。



本機も大変素質が良くこちらの歴代のレストア機の中でも11000番台に次ぐ上位を占める音の良さです。
バンブルビーの透明さ奥行きに加え特にしっとり感がありふくよかな味わいを醸し出してくれます。
恐らくこれも貴重な電源回路のブロックコンデンサーがしっかりしているのでしょう。音の安定感はずば抜けています。

上から見た内部で、基板上にバンブルビーコンデンサーの良品が並んでいます。大変状態の良いクラロスタット製ボリュームと右端に青いセレン整流器があります。
音質重視のためフォノイコ周りのコンデンサーも#7純正のSPRAGUE新品に交換済です。これはとても劣化のしやすい電解コンデンサーでレコード再生の音質に大きく影響します。
見えにくいのですが全体の音質にとても影響のあるセラミックコンデンサーも純正SPRAGUEに交換しています。こちらでレストアしたオリジナルは全て不良でした。
これは代品でも入手が極めて困難なので他では殆ど手を加えていないようです。不良になると低域が弱くなり中高域が妙に強調され、これが#7の特徴と勘違いされている方が多いようです。
トーンコントロールの切替スクラッチノイズは全く出ません。イコライザーのRIAA特性やold78及びColumbia/LP特性も検査済です。
本機はご覧の様に大変きれいな逸品す。特に前面パネルは美しくゴールドに輝き傷も無く、60年の歳月を感じさせません。
天板やリヤパネル、両側面もご覧の様に奇跡的に全く傷が無くとても奇麗です。

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