Marantz7kレストア H.A 様 概要
2018. 2. 19
低圧のヒータ電圧も整流後が25.09V、ヒータ電圧は19.21Vと大変良い値です。
★以上の様に前回レストアされた方のご苦労に依って電源回路は今も大変良い状態です。
電源以外では各カップリングコンデンサーも概ね良品で良い状態ですが、ラインの0.22uF/400Vの160Pの片側が劣化して容量が膨れ上がっています。
この為この真空管のプレート電圧が下がり出力が落ちています。絶縁抵抗は問題はありません。
しかし1時間位で馴染んでくるのか電圧は安定して出力もバランスが取れているくるようです。
セラミックコンデンサーは両方とも劣化して容量不足となり低音域が弱くなっています。
トーン回路の0.33uF/200Vも容量が増え中低音域が膨れています。
フォノイコのRIAA偏差用0.056uFは0.09uF位膨れています。
★以上の様に多少音に影響はあるものの全体には大きな問題も無い状態と言えます。
音そのものはMarantz7オリジナルとはやはり違います。
その違いの大きな要因はカップリングコンデンサーの選定とボリュームにあります。
理想的には電源も全て正規の状態に戻したいところですが現状でも問題ありません。
★前にレストアされた方は電源回路に大変なご苦労をされています。
★ 今回も通常レストアで現在入手できる部品を使ってMarantz7オリジナル初期型のオールバンブルビー化の音に近付けるレストアを行いました。
電源を含むフルレストアをご希望されて今回音に影響する殆どの部品を交換しています。
ただ今エージングを行っていますが、今回もMarantz7オリジナル初期型オールバンブルビーの音にかなり近付いたと思います。
今回もたくさんの部品を交換しました。
裏側から見たバランスボリュームです。
裏面です。いつもの様にトーン回路のカップリングを黄色のSPRAGUEに交換しました。
横一列の小さなカップリングは今回GoodAll-TRWです。このカップリングでかなり音が変わりますが、今回はボリュームの時定数の変更から少し音に厚みを出すようにこのコンデンサーを選択しました。
電源は全て正規仕様の新品です。
安定した音を奏でています。
交換した東京コスモス製ボリュームです。
こちらで手を加えることによって純正クラロスタットの様に11時位から音が上がって、12時位がちょうど良い音量です。
伸び伸びとした透明感が感じられます。
★改造されていた電源回路も全て正規仕様に戻しました。
カップリングコンデンサーはいつもの様にライン部はGoldenBlackを中心に変更し、フォノイコ部はGoodAll-TRWとASCで構成しています。
カソードバイパスコンも全て正規のSPRAGUEに交換しました。
前回と同じくボリュームも東京コスモス改にメイン、バランスとも交換しました。
低圧セレンも復刻新品に交換しました。
いつもの正規の状態です。
★ レストア完了です。 2018.
2. 27
★ レストア中です。 2018.
2. 21
本機は改造はされているものの検査の結果状態が良かったので、こちらから幾つかのレストアの方法を提案しました。
1)このまま何もしないでお返しする。
2)劣化し値が多少変化した数個のコンデンサーだけを交換し最低限のレストアをする。
3)音に影響する全てのカップリングコンデンサーを交換し、特にボリュームも音の良いものに交換し音質重視のレストアを行う。
4)電源を正規の状態に戻し、3)の音質重視のフルレストアを行う。
以上の4つの提案をしましたがオーナー様は長く使いたいので4)のフルレストアをご希望されました。
このためこちらでは気合を入れてMarantz7オリジナル初期型の音質を目指してレストアを行っています。 (いつも気合を入れています)
★この裏面の横に一列に並んだ4個のビタミンQが音をかなり変えています。
中低域の膨らみはトーン回路のカップリングが膨らんでいます。
整流後の高圧B電圧は281.8V、次が261.4V、最終のフォノイコでは243.1Vと大変良い状態です。
★ 検査完了です。 2018. 2. 19
★低圧回路もセレンを外してダイオードのブリッジ回路を組んであります。
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Marantz7kのボリュームです。
★恐らく以前に音漏れが発生していたのでしょう。
まずは入出力端子のアース浮きを疑い右の画像の様に渡りを掛けています。
しかしこれでも音漏れが止まらず、思い切って電源回路を全て作り直されています。
前のレストア屋さんがご苦労された電源部です。
折角なので画像に残して置きました。
★丸い音の原因は160PとビタミンQです。特にビタミンQは音を変えてしまいます。