右側B1です。 70.7Ωです。

修理依頼 Marantz8B T.M 様 概要

セブン再生工房

左側A1です。 70.7Ωです。

2019. 3. 20 掲載
2019. 5. 16 修理完了

本機は以前こちらでレストアを行った物です。レストア後出力管を入れ替えて3日ほど聴いていたのですが「ビー」と言う大きなノイズが出たので慌てて電源を切り、再び電源を入れ直すと今度はヒューズが飛んだそうです。

この為また修理を依頼されました。

恐らく片側の出力トランスの絶縁不良からショートし、電源トランスも焼損したようです。

★電源電圧です。

こちらは不良だった右側の出力トランス2次側の抵抗です。
1.3Ωを示し正常です。



★全て正常な状態に戻り、エージングを行っています。


こちらに有る他のMarantz8Bと比べても同じ音です。


きれいな音が甦りました。





出力管バイアス電圧です。 -47.4Vを示しこちらも正常です。

下の画像のようにバイアス調整も全て完璧に行えます。

高圧電圧です。 438Vを示し正常です。

こちらも不良だった右側B2です。72.8Ωと正常値です。
修理前はこの抵抗が21.16Ωとかなり低い値でした。



こちらも正常な左側A2です。 67.6Ωを示しています。

こちらは不良だった右側B1の1次側巻き線抵抗です。
66.7Ωと正常値です。

こちらは元々正常な左側A1です。今回は72.8Ωを示しています。

こちらは元々正常な左側の出力トランス2次側の抵抗です。
右と同じ様に1.2Ωを示しています。

★修理完了です。                                                                       2019. 5. 16

トランスの巻き替えは時間が掛かります。
漸く交換し調整を行いました。



まずは出力トランスの巻き線抵抗から検査します。


★上記出力トランスの右側B2の出力管に繋がっているコイルの抵抗が他よりかなり低い値を示しています。
恐らくこの出力トランスの1次側が焼損し巻線の一部がショートしています。



結局この出力トランスの1次側ショートから電源トランスに過大電流が流れ電源トランスも焼損したと考えられます。


所有機の左側8Ωのレンジです。これも1.2Ωを示しています。

★次に出力トランスの測定です。 まずは2次側です。

右側B2です。 21.16Ωです。 他の3か所よりかなり低い値です。

左側A2です。 65.4Ωです。

修理依頼機の左側です。1.1Ωを示しています。

修理依頼機の右側です。0.8Ωを示し少し低い値です。

★今度は修理依頼機の1次側、各出力管に直接繋がっているコイルの抵抗を測ります。

所有機の右側8Ωのレンジです。1.2Ωを示しています。

こちらも電源トランス1次側の抵抗値です。
上の正常な物よりかなり低くなっています。

こちらも2次側の抵抗値です。上の正常なトランスの値は36.47MΩを示していますが、こちらは122.3Ωと殆ど抵抗値がありません。完全にショートしています。

電源トランス1次側の抵抗値です。

こちらは2次側高圧の巻線抵抗値です。

各トランスの直流巻線抵抗を測ります。

★こちらは当工房所有機のレストア中の物です。全て良品なのでこれと対比しながら各抵抗値を比較します。

背景が黄色の物がこちらの所有機で、背景が白は修理依頼機です。
まずは電源トランスの測定です。