★当工房オリジナル・モノーラルプリアンプMKe-1用にステレオアダプターと専用ウッドケースを作りましたのでC-8用も作ってみました。

当工房所有機 mcIntosh C-8  概要    セブン再生工房

2019. 6. 2 レストア状況掲載
2019.12.30 レストア完了
2023. 12. 31 更新

(2023. 12. 31)
最近の画像を追加します。

McIntosh C-8 with stereo adapter and wood case.

2台とも主要部分のカップリングコンデンサーは全て当工房で良品バンブルビーに交換しました。
世間のC-8にはまだバンブルビーが残っているものも見受けられますが65年も経つとまず不良です。(1955年発売)
本機は完全良品のバンブルビーに全て交換しているので、現在この状態で良い音が出るものは世界中探してもあり得ない位、極めて珍しい光景です。

(2021. 9. 23)
とうとう低圧セレンも2台とも交換しました。これで内部はかなりオリジナルに近い状態です。

これが手に入れた時の姿です。腐っていてまるでオバケです。天板、底板やツマミもありません。勿論、電源やケーブルもありません。

これも交換済み電解ブロックコンデンサーのオリジナル仕様新品です。

新規に製作した外部電源ユニットを含め全ての電源回路はオリジナル仕様の新品になりました。

これは安定した当時の良い音を聴くための絶対条件となります。

★電源ユニットです。

mcIntosh D-8の回路を忠実に再現し、デザインも似せてみました。
使用部品もコンデンサーは純正SPRAGUEの新品で、抵抗類はA&B及びVishayです。

整流器はダイオードではなくMarantz7の高圧用セレンを使いました。
電源トランスはD-8に合わせた特注トランスです。

C-8純正の電源ケーブルは1本の多芯ケーブル内に交流線と直流線がまとめられているため、交流の誘導起電力によりヒーターの交流線から高圧直流線にハムノイズが乗ってきます。
この為、通常C-8では電源が別になっていても必ず多少のハムノイズが出ます。

本機の電源ケーブルはこのハムノイズを極力無くすため高圧直流はシールド線を使い、その他は単線の撚り線で区別しています。
この為、ノイズは全く感じません。

POWER SUPPLY MODEL D-8M

★音は、予想通り極めて素晴らしくバンブルビーの音色が活きています。

とてもアコースティックで爽やかな音色を奏で、低音も力強く響き渡ります。
この辺りはマッキンらしくMarantz7の音とは違います。

Marantz7は同じバンブルビーでも少し粗削りですが、その中に爽やかさと力強さを内包しています。
こちらのC-8は繊細で且つ素直な綺麗さを前に出してくるような。

また低音の感じが全く違います。
Marantz7は重く沈み込むような重低音を絞り出してきますが、このC-8は余裕でどっしりと広がりを出してきます。
まるで初めて感じる感覚です。


この音の違いは回路方式の違いが大きいと推測します。


とにかくこれは良い音です!

ラックに並べると可愛いですね。この可愛さの中にとてつもないパワーが潜んでいます。

レコードは、リヤパネルの入力インピーダンス可変ボリュームやフロントパネルの無段階調整イコライザースイッチにより、、、無敵です!

これ程レコードやMCトランス、カートリッジに合わせる調整機構が付いているアンプは現代でもお目にかかれません。
現在当工房で開発中のモノーラル・アンプに大きな影響を与えています。

この不思議なイコライザースイッチは初めはどれを入れて良いかわかりません。
しかし、慣れてくるとこれも強烈です。適当に触って一番心地よい位置を選んでも良いし、C-8用のレーベル適合表が出ているのでこれに合わせてもOKです。
こちらの画像では、ツマミをイコライザーアンプEQC-1から流用しました。

当工房オリジナル電源ユニットと専用接続ケーブルで、ノイズは皆無です!

(2019. 12. 31〜)
★レストアが終わり次の日、お正月休みでゆっくり音楽を楽しんでいます。

最初はJAZZから聴き始めると、いつものビル・エバンスが何と生々しく広がってきます。
やはり聴き慣れたMarantz7とは違う感じです。

次にクラシックでブラームスの交響曲2番です。何というかやはりバンブルビーの透明度が際立ちます。
マッキンでこんなにクリヤな音を始めて聴きました。しかもマッキン特有の押し出しの強さが出て、奥行きも深い。

当然、透明度、解像度はMarantz7バンブルビー機は負けてはいませんが、この透明度にしてこの音の広がりはさすがC-8モノーラルアンプです。
ステレオアンプではこのチャンネルセパレーションは出せない。。。これでもかと見せ付けてくれます。



恐らくC-8の本当の音を聴いた方でなければわからないかも知れません。

これは現代でも通用する最高のプリアンプです!



私はこの音に完全にハマりました。。。







ステレオアダプターのつまみは、上から左右の音量調節アッテネーター。
2番目はモードでステレオ・モノーラルの切り替えです。特にモノーラルレコードを聴かれる方には両方のスピーカーから音が出せます。
3番目はセレクターです。C-8のハイレベル入力端子は少ないのでこちらで3系統追加します。
この中にはXLRバランス入力も1系統あります。
一番下のスライドスイッチはパワーアンプへの出力でXLR、RCAの切り替えです。
2系統両方に繋げば2台のパワーアンプが選択できます。

このステレオアダプターは、ただ今開発中の当工房オリジナル・モノーラルプリアンプMKe-1用と内部は同じです。

(2020. 4. 13)
パネルのレタリングもできました。文字内容や機能は当工房オリジナル・モノーラルプリアンプ[MKe-1]用と全く同じです。
C-8に合わせて控えめな感じに印刷しています。



(2020. 7. 17 変更)
販売価格を変更しました。(税別)

・ステレオアダプター     110,000円
・ウッドケース        43,000円
・接続ケーブルセット      21,000円

 

(2020. 3. 5)
★ステレオアダプターの背面接続状況です。

やはりケーブルでぐちゃぐちゃです。

全ての機能は良好で音の劣化も全く感じません。

茶色のケーブルはCDプレーヤーからのXLRバランス入力です。
マッチングもgoodで良い音を出しています。

★今回のRCAケーブルは通信用の3C2V同軸ケーブルを使ってみました。

結構オーディオマニアには電線病?でケーブルに高額のものを使われる方がいますが、この3C2VはJIS及びUL規格では電気的抵抗は0Ω(91.4Ω/km)で安価です。
Marantz7のボリュームから後のシールド線にも使われています。(2C2V)

★少し調べてみました。気になるキャパシタはJISの規定では67pF/mと高額の低容量RCAケーブルと同程度です。

計算してみると-3dBの減衰域は30kHz以上で可聴周波数帯域を遥かに越しています。
(可聴周波数は20〜20kHzで、一般には50〜16kHzと言われています)

さすがに高周波通信用です。
これなら多少延ばしても音質には全く影響はありません。


★昔、コンピューターのデータ通信で使っていたものがたくさんあったので、これでRCAケーブルを作ってみました。


通常 Marantz1 + 6 の繋ぎではこのケーブルは皆さんかなり良いものを使われます。
当然アンプの回路を分断するため良いものに越したことはありません。

★こちらのステレオアダプターへの接続にはご自身で気に入ったRCAケーブルをお使い頂くことを基本としますが、もしご希望であればこの同軸ケーブルで作った専用RCAケーブルセットもご用意致します。







当工房所有機のmcIntosh C-8です。オールバンブルビー化にレストアし電源ユニットも製作しました。
つまみが無かったので当工房オリジナルイコライザーアンプEQC-1用を付けています。。
人相が変わりましたがこの方が高級感が出て案外良いかも知れません。
Marantz1の#6と同じステレオアダプターと専用ウッドケースも製作しました。

エージング中です。

(2021. 9. 23)
C-8用低圧セレンがとうとう手に入りました。こちらのセレン取付けブラケットは紛失していたので製作しました。
ついでに低圧用電解コンデンサーも交換しました。

新規製作の天板も輝いています。まだ無傷です。

パネルを磨くと余りにもピカピカになり周りが写り込みます。手垢が目立ちますね。拭けば取れます。イコライザーのスイッチは全部取り外して清掃しました。
オバケが別嬪さんになったでしょう。

全体的に非常に良い状態です。

専用電源を製作しました。