★上の表をグラフ化しました。下の小さなグラフは合体のグラフを各周波数毎に独立して表します。
スペースの関係でまずUSAクラロ2個を先に表示します。

★クラロスタットボリュームの特性
最近Marantz#7オリジナルのレストアで所有者の方から現在付いているメキシコクラロから画像のようなUSAクラロスタットに交換の依頼がありました。
軸側にUSA Clarostatの刻印があります。
難なく交換し音だしをすると左の音が異様に小さく、ギャングエラーと思ってしばらくエージングを続けていましたが一向に収まらず外して特性を計測しました。

この所有者の方はもう1個同じものを所有されていたのでお借りして、元のメキシコクラロも含めて3個計測しました。
計測方法は低周波発信機より下記表の様に500Hz,1KHz,5KHz,10KHz,15KHzの波形を出し各ボリュームを通し出力電圧を測ります。
縦の列はボリュームの角度を表します。最初に装着して音だしを行ったのはUSAクラロ2の方です。

2017.1.10

クラロスタットボリュームの部品について

セブン再生工房のページに戻る。





★同様に元に付いていたメキシコクラロの特性を表示します。

ご覧の様にUSAクラロ2は左右の出力が大きく違っています。これは単なるギャングエラーと言うより全くの不良品です。USAクラロ1も周波数によるバラつきが大きいようです。

この点、メキシコクラロはまだ左右の出力の差を一定に保ちながら滑らかな曲線を描いて上昇して行きます。
ただ、周波数によって出力に差があります。ボリュームの角度つまり音量によって音質が変わってくることになります。

最終的には所有者の方と相談の上、元のメキシコクラロに戻しました。

メーカーはクラロスタットかもしれませんが、メキシコクラロがあるくらいなのでどこの下請け工場で製造されているかわかりません。
しかも製品装着なら最終検査及び試聴で確認できますが、部品となると製造工場の管理に依存します。
従って全て良品とは限らないようです。むしろ不良だからNOS品として出回るのでしょう。バンブルビーのように。。。