保有機 Marantz8Bオリジナル初期型  概要

2018. 2. 26 初掲載
2018.11.28 レストア完了

内部の電解ブロックコンデンサー φ25 60uF/500V 新品です。
この様な正規仕様の代品を確保できるのは国内では当工房だけです。

内部用のφ25には純正と同じく絶縁のため表面に熱収縮チューブを被せてあります。

これまで電源は全て追加されたチューブラコンだけで持っていました。以前レストアされた方の苦肉の策です。

最初は電源電圧も極めて低く、バイアスは出力管のカップリングが劣化していたためバイアス調整代も限界を超え調整できない状態でした。(調整ボリュームを絞り切ってもメータは振り切れる状態)
音は歪が乗り、汚い音です。

普通はこのような状態でもヤフオクなどではメンテ済などと称して正常であるかの如く出品されています。
こういうものを買うとすぐに聴けない状態になります。

また、売りに出す持ち主は何らかの兆候を感じるので悪くならないうちに売却し、ショップは良くわからないが何とか鳴っているのでとりあえずお客に旨く言って転売です。

特にヤフオクに出ている安いものはお気をつけください。

上の画像が当工房でレストアした状態で、右の画像は最初に入手した時の状態です。

最近漸く手配していた電解ブロックコンデンサーが入って来たので電源部を交換しました。
これまで余計なチューブラコンデンサーが追加されていましたが全て撤去し、新品のブロックコンデンサーに交換しています。

各カップリングコンデンサーは入力側を良品バンブルビーに交換し、初段管以降のカップリングは純正GoodAllのTRW新品に交換しました。


これによりとても良い音になりました。  → 詳しくはこちらをご覧ください。

#8や#8B初期型純正の丸コードです。

外部の電解ブロックコンデンサーです。これ等も新品です。

φ35 40uF+40uF+20uF/500V

φ25 60uF/500V

★レストア後、電源回路も完全な状態になりとても良い音になりました。

殆どの消耗部品は新品交換したので、今後かなりの長い間良い音が聴けると思います。

2時間程エージングを続けています。 イヤーなかなか良い音です。


バイオリンの旋律が澄み切った青空の如く力強く部屋中に響き渡ります。
チェロの低音がどっしりと床に響き重厚感を感じさせます。

しっかりとした電源電圧と、やはり入口側のバンブルビーが効いています。

これは名器です!







当工房で販売しているものはどれも高額ですが、完全レストア済のため将来に渡って安定した良い音が期待できます。

また、もし不具合が発生してもすぐに再チェックを行います。 当面の保障付きであるともいえます。

このため安心してよい音を楽しむことができます。




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入力側の良品 BumbleBee です。なかなか無いですよ。
赤いコンデンサーはGoodAll-TRWの新品です。ここは不良になると危険なため銘柄よりもできるだけ信頼性の高い物を選びたいです。

★これが不良になると出力管の赤焼を招き大変危険です。
当工房ではいつも純正GoodAll-TRWの赤い新品に交換しています。茶色のGood-Allは一般に旧型オリジナルです。

★初期型特有の電源アウトレットがあります。
入出力端子もオリジナルのままで損傷はありません。
特に電源コードは完全なオリジナルです。被服の硬い丸コードでひび割れはありますが完全なオリジナル状態です。
これは貴重です。

★レストア完了です。                                                        2018.11.28


★久しぶりにMarantz8Bオリジナルの初期型パワーアンプを入手しました。

内部はそれなりに改造されていますがオリジナルとしての致命傷は無く、とても良い状態のものです。

これからこちらで再レストアし限り無くオリジナル状態に仕上げます。
現状での内部の電源は代わりのブロックコンデンサーが無いのでいろいろチューブラコンを追加されています。
こちらで正規仕様を手配しているのでレストア完了後は完全な正規の状態に戻せます。


これはなかなか良いものです。


Marantz8Bオリジナルの初期型です。
全体に年代相応の劣化はありますが大きな傷や致命傷となる改造などはありません。

当工房でのレストア前の最初の音出しでは、少し歪が出ています。入口側のバンブルビーあたりが劣化しているかも知れません。
バイアスが4本とも高めで調整ボリュームも4個とも絞り切った状態なのでバイアス電圧が低いようです。
カップリングは新しいようなのでバイアスセレンの交換が必要かも知れません。
また、電源投入直後からハムノイズが出ます。高圧B電源もかなり改造してありますが万全では無いようです。
この辺りはこちらでのレストアでどうにでもなりますが、一般にはこのバイアス調整代の有無でアンプの状態がわかるので充分な調整代のある#8及び#8Bを選択されれば良いと思います。

レストア前はバイアス電圧が-35Vまで上がっていました。
この為バイアス調整ボリュームも4個とも絞り切った状態でまだメーター値は高い状態です。
今回のレストアで低圧のセレンも交換しました。
前回他でのレストアでブロックコンデンサーを青いマロリーに交換されていましたが、検査では良品です。
以上の結果バイアス電圧は-49Vまで下がり、4個ともバイアス調整代は充分確保できました。

バイアスメータも良い状態を保っています。

とても状態の良い入出力端子です。