パワーアンプ#8,#8Bのコンデンサーについて

★パワーアンプ#8,#8Bのコンデンサーについて、
最近、復刻#8Bを#7のレストアで余ったSPRAGUEコンデンサーで改造してみました。
最初は入力側の1本のみバンブルビーで他のカップリングは全て Black Beauty で組んでみました。予想通りオリジナルと同じ位透明感と臨場感がありとても良い音になりました。

しばらくエージングを行っていましたが、なんとなく物足りなさを感じ始め、いろいろコンデンサーを交換してみましたが最後に貴重な良品の BumbleBee を入力側もう1本のBlack Beauty と交換して入力側を全て Bumble Bee にすると、何と「完全オールバンブルビー#8改」と同じ感じの素晴らしい音になりました。

パワーアンプに入る入力側は微細信号なので、ここであまり良くない部品を使うと音楽の中の微妙な音情が消されてしまい、残った部分だけが電力増幅されてスピーカに出力されます。このためできるだけ入力側と真空管の初段から位相反転段までのカップリングは良質なものを選びたいものです。プリアンプも同じことが言え、イコライザーやラインアンプの各初段は特に重要です。
川上で消されたものは川下では絶対に復元できません。当然ですね。つまり、いかに微細信号の状態から情報を消さないで最後まで受け継いで増幅するかで良い音が決まります。

これに対して、こちらのもう一台の標準仕様#8Bオリジナルはこの入力側のカップリングの1本は Black Beauty なのでやはり少しおとなしい音です。
この辺が明らかに Bumble Bee と他のコンデンサーの差となって現れてきます。


8月9日:
いろいろ調整した結果、前記のように入力側さえBumble Beeであれば初段以降は何を使用してもあまり音が変わらないことが解りました。そのためオールバンブルビー#8改の初段以降は純正のGood-Allの新品に変更しました。予想通り以前とあまり変わらなくとても良い音です。

この結果、復刻#8Bも#8Bオリジナルも#8も変わらない音です。 そんなことはない!#8と#8Bオリジナルは音は違うと思われる方は聴いているアンプのどこかに不良の部品が混ざっていると思います。以前からわたしも#8は低音が豊かで全体にまろやか、#8Bオリジナルは軽快な音と思ってきました。これは入力側のコンデンサーの違いでした。Black Beauty若しくはGood-AllかBumble Beeの違いです。

当然回路的には負帰還の量や方法が違います。#8Bは改良型でノイズやダンピングファクタも改良してあるとメーカでは言っているようですがそれは微細な数値的なことであり、それより実際に聴いた感じが大きく違います。これが入力側のコンデンサーの違いと言っている訳です。

真空管の初段まで良い音で来ればこの真空管で最後の電圧増幅を行い、良い音でかなり電圧を確保してしまっているので情感などの微細な信号も簡単に消されないくらい大きな信号となっているため、この後の位相反転管以降は電力増幅となり良い音のまま出力トランスを介してスピーカに押し出します。
このため真空管の初段以前のコンデンサーが非常に重要になります。

パワーアンプでも初段以前が重要であれば、この前のプリアンプは微細信号を増幅しているのでもっと音質にとって重要です。プリアンプの良し悪しによって音が決まると言っても過言ではないでしょう。
● 完全レストア済 Marantz#8
●オールバンブルビー仕様 Marantz#8 改
● Marantz#8Bオリジナル
● Marantz#8Bオリジナル
● 完全レストア済 Marantz#8
●オールスプラグ仕様 Marantz#8B復刻 改
●オールスプラグ仕様 Marantz#8B復刻 改

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